【仙台】(2/3)冬の仙台は初のバス旅。カッコいいライフスタイルホテル「OF HOTEL」に泊まって酒場を巡る。2023年2月18日(土)〜19日(日)
仙台旅行2/3となります。
◾️リノベーションホテル「OF HOTEL」
しかし、やたらめったらカッコいいこの日の宿「OF HOTEL」なのですが、どうやら古いホテルを一棟丸ごとリノベーションしたらしいです。
著名な設計関係者やデザイナーが関わったプロジェクトらしく、なるほど、デザインもさることながら、いたるところに工夫が凝らされているしコストを抑えて運営・経営を持続可能にしようという工夫が見て取れます。
さて、この日の夕食は「OF HOTEL」地下にある「水と酒 三花(みけ)」という店にしました。昨年二度通った仙台銀座「お菜晩酌 志ほ」さんか、久々に国分町の酒場にしようかと考えていたのですが、ネットで拝見して、こちらもなかなかに良さそうだったので足を運んでみることにしました。
◾️ホテル内にある「水と酒 三花」へ
「OF HOTEL」本体もそうなのですが、通りからの見た目がオシャレカッコいいので、道ゆく人が立ち止まって眺めたり、写真を撮ったりと注目度がなかなかに凄いのです。
ホテル宿泊者も見る限り若い女性が非常に多く(ホテル内にも女性専用フロアもあるし)、昨年7月に開業以来、けっこうな人気なのだろうということがわかります。
18時にムスメと二人で予約していたので、5分前に店に到着し、名前を告げて白木のカウンター席に通してもらいます。店内に先客はおらず、どうやらわれわれが口開けの客のようでしたが、すぐに5人の団体客がやってきて、奥のテーブル席に通されていきました。
こちらの店、東北の美味しい水と酒、そして食材にこだわりがあるとのことで、そのことにも非常に興味を持ちました。「OF HOTEL」自体がローカルをうたっているので、ローカルファーストを打ち出した飲食店が同じビルにあるというコンセプトに、わたしも共感できました。
われわれはコース料理を予約していたのですが、1,700円プラスすると呑み放題にできるようでしたので、そちらにアップグレードしてもらいました。
未成年のムスメは当然ソフトドリンクしか飲まないのですが、わたしはおそらく平気で5杯ぐらいは呑むので、断然呑み放題にした方が会計的には安くなると考えたところです。
まあ、ソフトドリンクも自家製ジンジャーエールやドメーヌイヅミのぶどうジュース、温州みかんジュース、クラフトコーラとなかなかに質の高そうなラインナップでした。
まずわたしはハートランド生をもらい、ムスメは自家製ジンジャーエールです。お通しは椎茸と海老の揚げ出しと、シャレてます。
椎茸に叩いた海老が乗せられ揚げてあって、揚げ出し豆腐と一緒に出汁で煮たもので、工夫が凝らされとても美味しかったです。ムスメも、「これ、めっちゃうまい。。。」といきなり絶句していました。
◾️「節句の盛り合わせ」が圧巻
こちらの店の名物という八寸「節句の盛り合わせ」は、おおむね次のとおりでした。
メバチマグロ・スズキ・茹でタコのお造り、胡瓜味噌揉み、南瓜フムス、レバーペースト、蕪酢漬け、葱のピクルス、なめ茸、薩摩芋レモン煮、雪菜お浸し、赤米、炊いた大豆、茹で里芋、生ハムポテトサラダ、ケークサレ、ししゃもフライ、干瓢巻き、昆布佃煮などなど。
一品一品手間暇かけらていて、どれもこれも美味しい酒肴でした。ビールを一気に呑み干し、呑み放題は日本酒もメニューにある分ならどれでも大丈夫とのことでしたので、早速選んでいきます。
まずは蔵王酒造の「ZAO 特別純米 初しぼり 寒来(さむらい) 直汲み 生原酒」をいただきます。
店主兼調理人と思しき40前後のきりりとした男性店員に「こちらの蔵、世代交代して若い蔵人たちが醸すようになって、一気に酒質が向上したんです」と教えてもらいました。
「昨日までは一升瓶であったのですが、もう残りこれ(四合瓶)だけです」と言いながら注いでくれました。
こちらの店、スタッフは件のきりりとした男性が厨房に入りメインで料理を作っておられ、それをサポートする女性店員、そしてフロアで注文を取り料理と酒をサーブする女性店員の3人で回しているようでした。
それほど広くない店内とはいえ、20人は入るでしょうから、3人とも調理に配膳にととても忙しそうです。
注文をするのも憚られる気がしたのですが、声をかけるとすぐに対応してくれて、非常にサービスが良くてストレスはなかったです。
ああ、いい店だなあと思って「ZAO」を口に運ぶと、フレッシュ・クリアでかつ旨味の乗った酒でとても美味しいものでした。いい酒です。
ムスメはムスメで、「ドメーヌイヅミのぶどうジュース」をフロアのスタッフに注文しており、こちらを一口飲ませてもらったら、驚くほど濃厚な美味しさでした。
岩手県花巻市の大迫町で栽培された葡萄を絞ったジュースで、初めて飲んだのですが、葡萄の美味しさが炸裂しています。ムスメはというと、あまりに美味しかったからか、時間をかけずにぶどうジュースを飲み干し、お代わりを注文していました。
「究極の食中酒です」と店主らしき男性が注いだ酒は、「伯楽星」。宮城県大崎市に本社を構える新澤醸造店の一本。
蔵自身も「究極の食中酒」を目指して酒を醸していますが、本当にこの酒は究極の食中酒と呼ぶに名乗るにふさわしい、柔らかで口当たり優しく、素材の良さを引き出す懐の深さを持った酒でした。しみじみ旨い、素晴らしい酒質です。
(3/3へつづきます。)