【盛岡呑み歩き】(1/2)いつもの旅の仲間・ツッチさんと15時から呑んでハシゴ5軒
九州・広島・函館・福島・秋田と旅をしてきた愉快な旅の仲間・ツッチさん(盛岡市在住)と、ちょっと打ち合わせしておきたいことがありまして、とある土曜の日の高いうちから呑みながら打ち合わせをすることになりました。
この呑み歩きは盛岡での話であり、旅の話ではないのですが、愉快な旅の仲間との愉快な呑み歩きになってせっかくなので、noteにまとめてみました。
⚪️大雨続く盛岡だけど「石垣バル」で呑みはじめる
非常に強い台風、という触れ込みで九州に上陸した台風「サンサン」は、未だ日本列島の近畿地方付近に居座り、各地に大雨被害をもたらしていました。
九州の友・イグチさんが住む宮崎市でも竜巻が起こり、大きな被害が出たようで、イグチさんからもその状況を伺い、遠く離れた東北地方に住むわたし自身もその様子に胸を痛めると同時に、この台風の被害が各地で広がらなければいいが、、、と祈っていたのでした。
しかし、遠く離れた岩手・盛岡もこの一週間ほど前に大雨被害があり、中心市街地を流れる清流・中津川が氾濫危険水位に達し周辺住民に避難指示が出るなどして、近年稀に見る緊迫感に包まれることになったのですが、幸い最悪の事態は免れることになり、ここにようやく少し落ち着いてはきたものの、毎日のように警報が出され、あらためて自然の脅威に恐れおののいたところでありました。
さてさて、そんな不安定な天候の日々でしたが、前々から愉快な旅の仲間・ツッチさんと軽く昼間から1時間程度呑む予定をしていましたので、菜園は盛岡城跡公園の石垣から程近いところにあるバル「石垣バル」を二人で訪れます。
女性に人気の明るく清潔な雰囲気のバルで、わたしも何度かお邪魔したことがありますが、土・日・祝日は15時からオープンしており、かつ18時まではハッピーアワーでドリンクが290円からとなるので、気軽に昼酒ができるスポットになっています。
蒸し暑い中を歩いてきたので、なにはともあれ「ハイネケン」の生でスタートです。ぐいぐいっと一気に半分ほど呑み、昼酒サイコーモードに突入していきます。
お通しはヴィシソワーズ。ジャガイモの冷製スープで、口当たりさっぱりですが、ジャガイモの旨味と玉ねぎの甘味があって、いい感じです。夏場のお通しとしては最高です。
「石垣バル」は、ハッピーアワーのアルコール類がお手頃なのもいいですが、前菜盛り合わせも日替わりで気が利いたものが出てくるので毎回楽しみです(たしか2人前で1,500円くらい)。
で、前菜をつまみながら、まずは打ち合わせをします。わたし自身は、おおむねの方針は決まっていたので、ツッチさんと現状整理と認識の共有をし、「じゃ、そういうことで」と速やかに話をまとめて、10分ほどで打ち合わせ終了です。
まあ、打ち合わせを口実にして呑みたいだけだった、というのが事実ではありましたが(笑)
⚪️ビールとかハイボールばっか呑んでないでさ(笑)
「ツッチさん、女子ウケするこういうバルで、どういう酒を注文すればいいか研究しましょうよ。ビールだハイボールだもいいけど、違う呑み方もいいもんですよ」
「お、いいね、オレそういうのよくわかんないから、試してみたいね」
「じゃ、ツッチさんは『キールロワイヤル(590円)』を注文してください。オレは『アペロールソーダ(390円)』にしますから」
「オッケー」
そんな風に、まだ客がいない店内で女子ウケしそうな(笑)、カクテルなどを注文していきます。
ハッピーアワーで洒落たカクテル類が390円〜590円となっていて、アレコレ気楽に呑めるのが嬉しいところです。
「『キールロワイヤル』はシャンパーニュにカシスリキュールをミックスしたもの。『アペロール』は軽く苦い食前酒で、イタリアでは定番のリキュールです。
厳密にいえば、ハッピアワーのスパークリングは、シャンパーニュを使うとコストが合わないのでシャンパーニュではないスパークリングワインが使われているでしょうから、カジュアル版の『キールロワイヤル』といったところでしょうか。
『アペロール』は、いったようにイタリアでは定番なので、イタリアンレストランで食事するときに食前酒としてこのリキュールを選ぶと、少しさまになるでしょう」
などと、わたしがエラソーに蘊蓄を傾けていきます(笑)
それに対しツッチさんも、「ふんふん、こういうのも美味しいもんだね」と上機嫌にカクテルを呑み比べてみていきます。
⚪︎「次、もう一軒」が見つからず、解散となる
お次は「アマレットジンジャー(390円)」を注文します。「アマレット」は杏仁を使ったほんのり苦くて甘いリキュールですが、アーモンドの香りがするといわれています。
わたし自身はアーモンドというよりも、アプリコットそのものの風味を感じるのですが、そこは人それぞれでしょうか。ジンジャーエールの刺激も心地よい一杯です。
すると「女子ウケ」するカクテルを呑んでいくはずが、ツッチさんは「自家製レモン焼酎のソーダ割り(たしか490円か590円)」という、女子というよりもおじさんにもウケそうな(笑)酒を注文し、美味そうに呑んでいます。
しかしまあ、外は雨上がりで蒸し暑かったので冷えたアルコールが進んで仕方ありませんでした。小一時間で3杯ずつ呑んで会計をすると、一人2,500円程度でした。
土曜の昼間に1時間ぐらい呑みながら打ち合わせしようという予定でしたので、ちょうど良い仕上がりとなり、女性客も増えてきたところを見計らって、「ではでは、このあたりでまいりましょうか」と店を出ます。
が、まだ午後4時過ぎでしたので、もう一軒ぐらい呑みましょうかと東北一の歓楽街である盛岡・大通あたりをうろうろします。
雨が降ったり止んだりでしたが、大通のアーケード下で雨を避けて歩きながら早めに開けている店はないか探します。
「こうなったらネオ系の酒場とかいっちゃいます?」
「ネオ系って、なんだっけ?」
「ほら、『串カツ田中』とか『新時代』とか、立ち寄りやすいカジュアルさと昭和っぽさをミックスして、若い人に人気の居酒屋形態っすよ」
「んーー、まー、そういうのも悪くないけど、、、アレなら解散でもいいけど。夕ごはんは食べるって家を出てきたし」
「そうしますかーー、ムリにどっか入るってのも、違いますもんね」
「うん、そうしよっか。ゆっくり呑むのはまたの機会ね」
「へーーい、では、後日打ち合わせどおりということで」
「うん、よろしくよろしくーー」
と、そんなふうにツッチさんとわたしは、まだまだ明るい16時過ぎに別れたのでした。
わたしは、この日は家に誰もいないので、もともと外で夕食をとろうと考えていたので、酒場が開き始める17時ぐらいまで時間を潰し、どこかお気に入りの酒場でのんびりしようかと考えていました。
次の店を探している途中、「ユッキーさんの店、ハッピーアワー価格じゃなくていいから、早く開けてくれたらいいのにね」とツッチさんが言っていたことを思い出します。
同じく旅の愉快な仲間・ユッキーさんは大通界隈で酒場を営んでいますが、18時のオープンなので、入店できないことを惜しんで、ツッチさんはそんな風に言ったのでしょう。
念のため、と思って、ひとりわたしもユッキーさんの店の前に行ってみましたが、予想どおり店の灯りは点いておらず、店内に人の気配もないようでした。
(つづきます。)