忘れられない旅の(最悪な)思い出2|セルビアで財布丸ごと盗まれて詰みそうになった話
こんにちは、旅犬です!
前回は忘れられない最悪な旅の思い出ランキング第4位の「イタリアで財布を2回も盗まれた話」をしたんですが、今回は第3位である「セルビアで財布を丸ごと盗まれた話」をしたいとおもいます。
2回盗まれるよりマシじゃんと思ったそこのあなた! 残念、こちらのほうが盗難によって受けた被害がクリティカルでした。
イタリアで2回スリにあっても無事だったのは、ひとえにぼくが財布の予備と予備の予備を常備していたからです。ではなぜ長期旅行中に予備を持ち歩くようになったかと言うと、このセルビアでの一件が原因なのです。
東欧ぶらり途中下車の旅
その時のぼくは、インドですったもんだの末ギリシャに逃亡し、バスで東欧を北上。旧ユーゴ圏をブラブラするという旅の途中でした。最終的にはハンガリーか、更に北上してバルト三国まで行こうかと思っていました。
旅路はそれなりに順調で、アテネからブルガリアのソフィア、マケドニアのスコピエ、コソボ、アルバニア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナと移動し、セルビアの首都であるベオグラードに無事到着。
が、無事なのは到着した瞬間まででした。
到着早々の洗礼
長距離バスで8時間くらいの移動だったので、体はバキバキで半分寝ぼけていました。そんな状態でバスから降りると、タクシーの呼び込みがわらわらとたかってきます。降りる人と呼び込みで降車口がごった返し、もみくちゃになりました。
もみくちゃになるとどうなるか? そう、財布がなくなります。
なんと、カーゴパンツの横ポケットに入れていた財布が跡形もなく消え失せていたのです! 魔法かな?
しかも気づいたのはバス停から結構歩いてホテルに着く直前。急いで戻るも見つかるわけもなく。人生初のスリの被害に、呆然。
急いでクレジットカード会社に連絡し、ひとまず停止。再発行可能か聞いたのですが、ベオグラードのホテル宛に送ることはできるが、時間はかかるとのこと。手持ちはバックパックに別で入れていた日本円10万円のみ。しかもホテルの両替が日本円に対応していない!
なかなかの危機的状況。ホテルへのチェックインは、バックパックをひっくり返して出てきた米ドル紙幣を両替してなんとかできたので野宿は免れたんですが、それにしたって明日からどうしようと途方に暮れていました。すると、スマホから通知音。
「もしかしてセルビアにいる? 君の名前の入ったアメックスを見つけたよ!」と、謎のセルビア人からInstagramにメッセージが!
なんと近くの図書館に勤めている方からで、清掃員がゴミ箱からぼくの財布を見つけたのでわざわざクレジットカードの名前でInstagramを検索し、連絡をしてくれたのです!
お礼を言って、すぐに図書館に向かいました。詳しく話を聞くと、近くのゴミ箱にぼくのアメックスカードが捨てられているのを発見した清掃員の方が、図書館で助けを借りて連絡してくれたとのことでした。人の財布盗むカス野郎もいれば、こんなに親切な人たちもいるんだな、とちょっと胸が熱くなります。
しかし残念ながら見つかったのはアメックスの1枚のみ。しかもタイミングが最悪なことについ先程停止してしまいました。再度アメックスに電話するものの、一度停止したカードはもう復旧できない(当時の話。今はアプリから自分で一時停止・再開できるよ!)とのこと。つまり、ぼくは日本から9000キロ離れたベオグラードの地で一人、残り10万円でこの状況をどうにかしなければならなくなったのです。
もうなりふりかまっていられないので、予定では残り1ヶ月半ほど残っていた旅程を破棄、即帰国を決断。問題は航空券です。Skyscannerで日本行きを探し、ホテルのチェックアウト日である2日後の便を購入することに。が、ここで問題が発生。そう、支払い方法がないのです。
手元にあるのはもう使えないアメックスと日本円が現金で10万円。航空券は6万円ちょっとですが、クレジットは使えず、銀行振込もできない(SMSが通じないので認証が降りない)し、コンビニ支払いはコンビニが無いし、もちろんネットだから現金も使えません。仕方ないので妹に連絡。クレジットカードの情報を借り、なんとか購入に成功しました。
2日後
そして2日後。今度は空港で問題が発生。
「なんか君、名前とクレジットカードの名義違わない?」
と、空港のスタッフに言われてしまいました。「財布すられて妹のクレカなんだよ!」と伝えるも、「いやちょっと無理っすねー」という感じ。じゃあどうすれば良いのと聞くと、現金支払いならなんとかなるよ、とのこと。
この2日間でちょっと使ってしまっていたんですが、奇跡的にギリギリ現金が足りたので、それで支払ってなんとかなりました。妹からクレカの番号教えてもらうのにゴタゴタしたのは何だったんだ。
そんなわけでカタール経由でなんとか帰国。帰宅時点で残金は2000円になっていたのでした。本当にギリギリの戦いだった。
でもアメックスいいよ
そんな事がありましたが、今でもぼくはアメリカン・エクスプレスを使っています! それも当時はグリーンだったのがプラチナに!
アメックスプラチナは年会費がちょっと高い(嘘です。実際めっちゃ高い)けど、その分保険や優待が充実していて、元を取るのも容易なカードです。当然旅行保険も付帯で付いてるし、レストランに2人以上で行くと1人分無料になるサービスや、国際線の帰りの便で空港から自宅までスーツケースを無料発送できるサービス、プライオリティパスやヒルトン・オナーズ・ゴールド、Marriott Bonvoyゴールドエリートなんかのホテルステータスも付いてきます。さあ、みんなも今すぐアメリカン・エクスプレス・プラチナ・カードを契約して最強の付帯保険とラグジュアリーなサービスで旅先でのもしもに備えよう!(唐突なダイレクトマーケティング)
というわけでベオグラードでの災難の話でした。今思えばもっとやりようがあったよなぁ。まあ無事に帰ってこれたからそれでオッケーです! 次回はインドで監禁された話を書いていこうと思います。それではまた!