「車でお遍路」第65番札所 三角寺(伊予愛媛「菩提の道場」最後の札所)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、65番目のお寺は、
由霊山 慈尊院 三角寺
64番札所の前神寺から約70㎞、車で約80分の場所、
伊予愛媛「菩提の道場」も三角寺が最後の札所。
第40番札所の観自在寺から26ヶ寺となる、「迷いから解かれる」という「菩提の道場」、はたして最後の札所で解かれるだろうかとふと思いはじめる。
三角寺へは、前神寺からこれまでと同じく国道11号線で行くこともできるが、有料ではあるが松山自動車道を利用するのが便利。
いよ西条ICでのり高松方面へ、四国中央市の松山自動車道最終ICの三島川之江ICまで。
そして、三島川之江ICを下り、少し切り立った平石山(標高826m)の比較的快適な山道を登っていくと、三角寺は山の中腹に静かに佇んでいる。
ちょうど桜の頃にお参りすると山桜であちこちが桜色に染まっている。
これが歩きお遍路だと、結構急で険しい山道を登った末に見る桜色に染まる山の景色は疲れを忘れ最高なんだろうな~と思う。
江戸時代の俳人小林一茶も「これでこそ 登りかひあり 山桜」と詠んでいるほど。
では、「菩提の道場」最後の札所「三角寺」へ参りましょう。
ご詠歌
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
天平年間(730-749年)、聖武天皇の勅願により、行基菩薩が弥勒浄土を具現化するために開基
弘仁6年(815年)、弘法大師はこの地を巡錫中、十一面観世音菩薩を彫り堂宇に安置
そして不動明王像も彫り、三角の護摩壇を築いて「降伏護摩の秘法」を修す嵯峨天皇(在位:809-823年)は、御本尊を厚く信仰、七堂伽藍を備えた大寺院となり隆盛を極める
天正9年(1581年)、天正の兵火で御本尊以外は焼失
寛政7年(1795年)2月27日(旧暦)、小林一茶が参拝して俳句を詠む
嘉永2年(1849年)、本堂を再建、再興して現在に至る
大師伝説
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寺号について
寺号について
・・・弘法大師は、この地で三角の護摩壇を築いて「降伏護摩の秘法」(格式の高い大法で四国霊場の中でも三角寺のみ)を修したが、この護摩壇の跡が境内にある「三角の池」の中の島であり、寺号の由来となっている
ご利益
御本尊の十一面観世音菩薩
・・・10種の現世利益(十種勝利)と4種の後世利益(四種果報)
(様々な災難、病気治癒、財福授与、勝利等の現世利益と延命、極楽浄土等への後世利益)
なお、三角寺の十一面観世音菩薩は、古くから特に子安観音(安産)、開運厄除け観音として信仰が厚い薬師堂の薬師観音
・・・疣や魚の目が治るというご利益
御本尊・ご真言
見どころ
山門(鐘楼門)
・・・山門には梵鐘と仁王像。重層の鐘楼門で上に登って鐘を突くことはあっても、山門で仁王像に睨まれながら梵鐘を突いて境内に足を踏み入れる形式は珍しい。本堂
・・・御本尊に十一面観世音菩薩(60年に一度の御開帳で次回は2044年)を祀る。京都金閣寺と同じ構造とのこと、江戸時代の再建だが繊細な彫刻が美しい。三角の池
・・・弘法大師が21日間「降伏護摩の秘法」を施した場所。中の島には弁財天が祀られている。薬師堂
・・・疣や魚の目が治るというご利益がある。小林一茶の句碑
・・・手水舎の横にあります。
写真
次は、讃岐香川の悟りに至るという「涅槃の道場」の最初の札所第66番札所雲辺寺へ参ります。
2022年7月14日投稿
2022年10月10日改訂
合掌