「車でお遍路」第40番札所 観自在寺(四国霊場の裏関所)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、40番目のお寺は、
平城山 薬師院 観自在寺
39番札所の延光寺から約29.5㎞、車で約40分の場所、
阿波徳島「発心の道場」第1番札所「霊山寺」からはじまったお遍路の旅、土佐高知「修行の道場」を経て、伊予愛媛「菩提の道場」第40番札所「観自在寺」が最も遠く「四国霊場の裏関所」と言われている。
愛媛県の最南端であるこの場所は、地図で見ると確かに徳島県鳴門市の対角線上にあり、思えば遠くに来たものだとつくづく感慨深い。
では、「菩提の道場」最初の札所「観自在寺」参りましょう。
ご詠歌
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
大同2年(807年)、この地を巡錫中の弘法大師は、平城天皇の勅願により、一本の霊木からご本尊の薬師如来と脇侍の阿弥陀如来と十一面観音菩薩の三尊像を彫り開基
その残った霊木にご自身で「南無阿弥陀仏」の名号を彫って舟形の宝判を作り人々の諸病の病根を除き祓う祈願をしたという寛永15年(1638年)、京都大覚寺の空性法親王より「薬師院」の院号を授かる
その後、最盛期には七堂伽藍、末寺48坊、寺領2千石超を有する隆盛ぶりだったが、後に火災で堂塔全てを焼失
延宝6年(1678年)、宇和島藩主伊達家の祈願所として再興
昭和34年(1959年)、本堂が火災で焼失(ご本尊と脇侍は2度とも難を逃れている)
昭和39年(1964年)、再建して現在に至る
大師伝説
ー
寺号について
山号について
・・・平城天皇から「平城山」の勅額を賜る院号について
・・・寛永15年(1638年)、京都大覚寺の空性法親王が巡錫された際に「薬師院」の院号を授かる寺号について
・・・「すべての物事を自由自在に見ることが出来る」という般若心経でも唱える「観自在」
ご利益
御本尊の薬師如来
・・・大医王仏、医王如来とも呼ばれ、十二誓願の現世利益の仏さま(病気平癒、他)大師御自作の御宝印
・・・「南無阿弥陀仏」の宝印守りは、厄除け、安産、交通安全、病気平癒などに霊験あらたか、人気があるという十二支守り本尊
・・・自分の干支の守り本尊に水を掛けると願いが成就するという
・千手観音菩薩(子)、虚空蔵菩薩(丑・寅)、文殊菩薩(卯)、普賢菩薩(辰・巳)、勢至菩薩(午)、大日如来(羊・申)、不動明王(酉)、阿弥陀如来(戌・亥)栄かえる
・・・①親子孫と三かえる、②お金がかえる、③福がかえる、④病気が引きかえる、というお忘れぽっくり地蔵
・・・私たちの苦しみや悩みを除き大慈悲を以って福徳を与えて下さるという
御本尊・ご真言
見どころ
山門(仁王門)
・・・天井には亀が方位を見る干支恵方盤本堂
・・・御本尊に薬師如来像を祀る 50年に一度のご開帳で次回は2034年
全国の信徒の浄財だけで創建当時を再現したという鉄筋コンクリート造りの建物で、荘厳で美しい造形十二支守り本尊
・・・十二支の菩薩の石像が並ぶ
その他
観自在寺は伊予遍路道の入口、次の41番札所龍光寺に向かう道筋には、灘道、中道、篠山道、と3ルートに分かれます。
歩きお遍路の話ですが、遍路道を整備・維持管理をしてユネスコ世界遺産登録を目指す取り組みが進められているとの看板がありました。悟りの境地に達するための道場という「菩提の道場」、ここ第40番札所「観自在寺」から第65番札所「三角寺」までの26ヶ寺の参拝、気持ちを再び引き締めて参ります。
写真
次は、第41番札所龍光寺へ参ります。
2022年4月23日投稿
2022年9月26日改訂
合掌