「車でお遍路」第37番札所 岩本寺(五本尊を祀るPOPな札所)
こんにちは、旅いこかです。
四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、37番目のお寺は、
藤井山 五智院 岩本寺
36番札所の青龍寺から約55.0㎞、車で約80分の場所、
ここからは車だと青龍寺を離れ1時間を超えるドライブが始まる。
最初は、「横浪黒潮ライン」で自然公園を海を見ながら山の尾根沿いを爽快に気持ちよく。
その後は、須崎市街地より四万十町の岩本寺の近くまで高知自動車道をひたすら走る。
土佐「修行の道場」と言われる所以のこの距離は、歩きお遍路には申し訳ない気持ちが頭を過るが、そもそもお遍路に向き合う姿勢が違うので仕方ないと納得。
高知自動車道「四万十町中央」インターを降りて間もなく、標高約300mの台地にある四万十町役場にほど近い町中に佇むお寺、岩本寺に到着。
すると、山門前の階段には英語で「WELCOME TO IWAMOTOJI、ROAD TO FREEDOM、CATCH THE SENSATION、等」が書いてあり新しい感覚に驚かされる。まさに「CATCH THE (NEW)SENSATION」。
岩本寺は、四国霊場では唯一「五体のご本尊(五智如来)」を祀るお寺。
それ故か、大師堂の正面には五鈷杵が祀ってある。
ご詠歌
お参りする前に知っておいた方が良い知識
歴史
現在地から北約3.5㎞にある高岡神社(通称五社さん)の別当寺であった福円満寺が前身。
天平年間(729-749年)、聖武天皇の勅命により行基菩薩が七難即滅、七福即生を祈念して七ヶ寺を建立した根本寺として福円満寺を開基
弘仁年間(810-824年)、この地を巡錫中の弘法大師は、一社に祀られていたご神体を五社五寺に分け、それぞれの社に不動明王、観世音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩、を本地仏として安置、五体のご本尊(五智如来)とし、七ヶ寺と併せて「十二福寺」と称した
そして星供秘法の修して第37番札所に定めた天正年間(1573年~1592年)、天正の兵火で焼失して一時衰退
16世紀、寺社を再建する際に福円満寺の法灯と別当の役目を、この地にあった岩本寺(当時は岩本坊)に移して再建
江戸時代(1603-1868年)、土佐藩主山内公が寄進する等信仰が篤い
明治3年(1870年)、神仏分離令により廃仏毀釈の法難に遭い、寺領地の大半を失う しばらくして仏像と札所権は八幡浜の吉蔵寺に移る
明治22年(1889年)、再興して仏像と札所権を取り戻して現在に至る
大師伝説
寺号について
寺号については、上述16世紀の「岩本坊」がはじまり
院号については、五智如来を祀っていることから五智院
ご利益
五智如来すべてのご利益がある(割愛します)
御本尊・ご真言
見どころ
参道
・・・階段には英語表記、参道にはカラフルなタイル、とグローバルなお寺の印象本堂
・・・四国霊場で唯一、御本尊に五躰を祀る
本堂天井は昭和53年に本堂新築の際に公募で全国から集まった絵画575枚がPOPな雰囲気で天井を彩っている
おまけ情報
近くには、最後の清流と言われる四万十川が流れています(この地から直ぐに海に流れず蛇行ながら一旦山側に流れています)
第36番札所から車で約80分の道程、次の第38番札所金剛福寺までは約2時間の道程、と四国霊場の中で前後の札所から最も距離が長い札所となります
写真
次は、第38番札所金剛福寺へ参ります。
2022年4月17日投稿
2022年9月23日改訂
合掌