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神の中腹に素足で参拝!?奈良の旅21.11

主夫が旅行するには妻に稼いでもらえるよう、妻を支えることに生きる。
ども、旅紐夫こーじです。

湘南の旅から1ヶ月後、今度はほぼ弾丸で奈良へと旅します。

と言うことで、ここからは実体験を元にしたフィクションとしてお楽しみください。

神や歴史を感じる地、奈良県へ

「奈良に行きます」と女神ちゃんが唐突に言い出したのは、日も短くなり、日に日に冬に向かっていることを感じる十一月半ばのことだった。

「奈良?どこに行くんですか?」
「大神神社(おおみわじんじゃ)に呼ばれたので、今夜出ましょう」
女神ちゃんとの旅行は大体こんな感じで、前もって決まっていないことが多い。
「分かりました。んじゃ、用意します」

この頃はまだ女神ちゃんとは彼氏彼女の関係で、別々に住んでいたので、ひとまず出発の時間(お迎えの時間)だけ決めて僕は用意を始めた。

大神神社と言えば、日本最古の神社とも言われる由緒ある神社である。その所以は、大神神社が三輪山を御神体とし崇拝していることにあると言われている。

日本は縄文の頃から自然崇拝だったと言われており、山、岩、樹木などを祀り、拝んでいた。八百万の神という発想も自然崇拝だからこそ起こるものだ。

多くの神社は鏡を御神体としているそうで、これは八咫鏡を模していると考えられ、八咫鏡が天照大神の代わりとされていることから、基本的に神社は日本の最高神である天照大神を祀ることが多い。主祭神は天照大神の元で祀るみたいな感じたろうか?

話は逸れたけど、大神神社の御神体である三輪山は、かつては禁足地とされていた。ただ、近年は許可を得た人は参拝が許されている。これを登山と呼んで良いのかは分からないが、三輪山を登り、山中にある磐座にご参拝できる。

そして、もちろん女神ちゃんは三輪山への入山を予定している。ただ、三輪山は十五時までに下山しなければならず、往復二時間以上かかることを考えると遅くとも十三時前には入山しなければならない。

奈良に行くことも考えると、もちろん他にも寄りたい場所はあるし、結果、夜中の間に向こうに着き、朝に入山しようという予定になった。

準備が整った僕は、女神ちゃんを迎え、車を一路奈良へと向かわせた。

大神神社のある桜井市には真夜中に着いたが、さすがに車中泊はムリということで、近場のホテルで寝ることに。と言ってもほぼ仮眠程度。

寝不足でも山を登る

大神神社の鳥居

朝、7時過ぎに起きた僕たちは、準備をして大神神社へと向かった。眠気眼を擦りつつも、ここから山を登るのだから、眠いとか言ってられない。いざ、鳥居をくぐり参道を歩く。

しばらく歩くと、本殿が見えた。

大神神社

参拝をすませた後で、さらに奥へと向かう。
三輪山は、さらに奥にある狭井神社から入山許可をもらえるためだ。
もちろん、三輪山は撮影禁止。
許可をいただいた後は、荷物を置いて、入り口から出発する。

神聖な山の神力を直に感じるよう、女神ちゃんと僕は素足で挑んだ。
山中はぬかるみも多く、気候も相まって、登り始めて10分くらいすれば足から冷えてきた。泥は気持ちも良いが、とにかく冷たい。
靴だと冷えはしないかもだが、かなり汚れただろう。ありがたさを考慮すれば、裸足は良い選択肢ではある。ただ、とにかく冷える。

磐座に着く頃にはかなり疲れた。皆同様なのだろう、磐座の周りにはたくさんの人が休憩していた。日曜だからか、思っていた以上に人がいることにも驚く。

ただ、疲れも心地よい。裸足で歩くという行為も関係しているのか、全身で自然を体感していると思える。

僕たちは特に休憩もなく、下山することに。山登りは下りがしんどい。下れば降るほどに、下界に近づけば近づくほどに、膝は震え出し、足は痛みを覚え、体力も削られていく。

ほとんど会話もないままに一時間の行程を下り切り、二時間を一気に踏破した。疲労困憊だ。

お腹も空いた。

狭井神社を後にし、参道にあった古くからやってるであろう雰囲気のお茶屋さんでお昼をいただくことにする。三輪はにゅうめんが有名なようだ。にゅうめんは懐かしい。

沢井茶店の親子丼
にゅうめん

巨大仏に古代人の技術力を見る

お腹も満たし、満足して大神神社を出た僕たちは、奈良といえば大仏ということで東大寺に向かった。案外遠い。奈良市へ着く頃には14時になっていた。

奈良は小学生以来で、当時に何を見たのかの記憶はない。東大寺も来たのだろうか。

それにしても、野生の鹿がこんなにいるのはスゴい。ドライブ中に遭遇する鹿は怖いと感じるけど、ここの鹿は厳島同様に警戒心がないから安心して見てられる。

それがコロナ明けから被害の元にもなるんだから、なんとも可哀想である。

奈良公園の鹿

鹿を見物しながら公園を進むと、紅葉も見頃だった。
こうして季節の移ろいを感じられるのは嬉しい。

紅葉もキレイ

奥へ進むと、東大寺を拝観するため行列が見えた。
「人多いですね」と、コロナなんぞどこふ吹く風なんだと感じる。これならもはやマスクもいらんだろう。

ちなみに、僕たちは駐車場の関係で正面ではなく、横か敷地に入ったため、仁王門がえらく混雑していることをこの時は知らなかった。

行列に並ぶこと20分ほどで拝観料を払い、いざ東大寺へ。
結構離れたとこから見ても、その巨大さがわかる。

東大寺
東大寺はデカすぎる

うおぉ、デカい!デカすぎるぞ、東大寺!
木造でこのデカさはビルなんかよりよっぽど迫力がある。

古代の人がこんなデカいものを作ったなんて信じられない。源平合戦の頃に焼失しているので、当時から再建はされているんだけど、これはすごい建造物だ。

こういうのって、関心が高くなってから見る方が感動も印象も大きいし、僕の場合はそれが今なんだなぁと感じる。

遠目に見ても近くで見てもデカさに感動するし、薄っすらと中に鎮座する盧舎那仏の顔も見えてることにも感動する。

大仏とはまさに字の如くである。

奈良の大仏もデカすぎる

この盧舎那仏も聖武天皇の頃には金色だったそうだ。当時の人々からすれば、有り難さの塊のようにも感じただろうけど、一般市民は見れなかったのかも知れない。

さて、東大寺の拝観が終わり、写真はないが仁王像も見た後で、少し離れた場所にある聖武天皇陵にも足を伸ばすことにした。

東大寺を建立した天皇だけど、御陵には誰一人いない。

聖武天皇の御陵
御陵からの景色

なんだか寂しくもあるけど、有名な古墳でもなければ仕方ないのだろう。作った作品は有名になっても、本人は無名なアーティストのようだ。

まぁ、詔を出しただけで、天皇自らが作ったわけではないんだけれど、、、

そんなこんなで、丸一日奈良を満喫した。

登山から歩きっぱなしで足は棒だが、ここからまた自宅まで帰らなくてはならない。

次はどこに旅へ行くのか?乞うご期待。
また次の旅で会いましょう。

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