エコノミーでもアメニティあり。インドネシアのナショナルフラッグ・キャリア、ガルーダインドネシア航空のこと。その2 《Balisick_超私的バリ島ガイドBOOK③》
バリ島って、海でマリンスポーツして、美しいサンセット見て、ウブドでお寺を見て、モンキーフォレスト行って、棚田見て、大きなブランコに乗って、おしゃれなカフェと美味しいワルン(食堂)に行って、かわいい雑貨をお土産に買って、はい、おしまい!じゃ、もったいないところなんです。バリの奥深さに気づいてしまうと、さあ、大変! きっとリピートせずにはいられなくなる。
2024年に13年ぶり、9回目のバリ島旅行に出かけ、重めのバリシックをぶり返しているクラニオセラピストの私が、通常のガイドブックでは掘り下げて書かれることのない(書いてあっても読み飛ばされてしまうような)バリのちょっと深イイところや、これを事前に知ってから旅立つと、心がふるふる震えるような旅になるよ、ということを、文字で語って案内していく連載です。
この13年の間に、世界経済も日本経済も大きく変化。格安航空会社(LCC/Low Cost Carrier)が登場したり、さらには世界規模でのコロナウイルス蔓延も追い撃ちをかけ、既存の航空会社も経費削減のために機内サービスを大幅に縮小してきた。
私はコロナ禍でも関東出張(兼 実家の老親の様子見)のため、毎月、飛行機に搭乗。熊本と東京を往復していたので、機内で出されるドリンク類が小さな紙パックの緑茶のみになり、そして感染予防を理由にブランケットも貸してもらえなくなるのをつぶさに見てきた。(その後、両親の介護が本格化し、現在は関東に拠点を戻している)
そんなこともあって、今回久しぶりに8時間弱の中距離移動の飛行機に乗り、”そういえば、こんなサービスがあったよね!”と、うれしくなってしまった。
まず一番最初に気分が上がったのは、すべての座席に簡易枕とビニール袋に入ったクリーニング済みのブランケットが置かれていたこと。
写真はひとつ前のこちらの記事にあり。
機内は空調がきいていて肌寒いので、国内移動ではいつもCAさんにお願いをして、ブランケットを拝借していた。しかしコロナ感染予防のためにこれを断られたとき、”えー、寒いのに!”と、憮然としてしまったのを覚えている。機内の空気を常に入れ替える設備も整っていると聴いていたし、そもそも機内は乗客の人数を数えられるほどにガラガラだったので、なにが感染予防だよ!という気持ちだった。
そんな経緯があったからか、見渡す限り、すべての席に枕とブランケットが置かれている光景を目にして、”わあ、全員に配ってくれるんだ!すごーい!" と無駄に感動することに。もしかしたらコロナ禍でも、中長距離の便では続いていたサービスだったかもしれないが。
そして、この枕について。私は枕として使うよりも、腰の後ろに入れて腰に負担がかかるのを防ぐために使っている。3時間を超える移動では、これがあるのとないのとでは大違い。仙骨を寝かせないことは腰痛予防の基本中の基本。
座席で眠るときのために、首を安定させるU字型の枕を持参する方も多いのかもしれないが、少しでも荷物を減らしたい私は持参せず。もっと長い距離なら持ってくるのかなあ。
腰の後ろに枕を挟み、靴を脱いであぐらをかき(隣が空席だったので、これが可能だった!)、ブランケットを膝の上に広げる。自分の快適ポジションが整い、出発の準備完了。これだけですでに満足している私の目の前に、CAさんから青色の小さなポーチが差し出される。"ん?これなに?" としばし考え、 ”あー!アメニティグッズ!" と心のなかでつぶやき、すぐさまチャックを開けてみる。中には耳栓とアイマスクと靴下が入っていた。(この記事TOPの写真)
靴下の重ねばきをしていても、機内は涼しく、足先が冷えそうだなと思っていたところだったので、これはありがたい!と、すぐさまこの靴下を身につけてみる。おかげで足先があったかくなり、さらに快適度が上昇。
商品のクオリティはそれほど良いわけではないけれど、少しでも快適に過ごしてほしいという、その気持ちがうれしい。たかがアメニティグッズ。だけど、コロナ禍を挟んだからこそ、そのことに気づけたのはよかったのかも。
しかし必要ない人もいるだろうから、いらない人は貰わないいほうがいいのかな。使わずにゴミになってしまうのは、地球環境にも悪い。
LCCの台頭で、機内サービスをお金で買うこともすっかり受け入れられているけれど、やはり中長距離の便ではいろんなサービスが込み込みのほうがワクワクできて、気分もいい。
7時間半ほどの空の旅。食事の時にたくさんの種類の飲み物が用意されており、ビールやワインなどのお酒が飲めることにも、 ”おー、そうだった、そうだった!!”と感激してしまったし、緑茶を頼んだら、ちゃんと急須に茶葉で淹れてくれていたことにも ”おおっ!!やるなあ、ガルーダ!!”となった。ちなみにCAの中に日本人は一人もいない。JAL機で出される緑茶よりずっと美味しいのは、日本人としてはちょっと複雑な気分ではあったけれど。(コロナ禍の紙パックのものではなく、コロナ後の現状、JAL国内線の機内で紙コップでサーブされるあの緑茶。お湯からして塩素の匂いがすごいので、頼むのをやめてしまった)
その後、着陸するまでの間にも、そろそろ喉が渇いたなあと思った頃に、何度かドリンクのサービスがあり、タイミングが絶妙すぎた。そして着陸の1時間半〜1時間前くらいだったか、小腹が空いたなあと感じた頃には、バニラアイスが配られはじめ、ひょっとして私の脳内をのぞき見してる?と思ったほど。もちろん、ただ単純に、生理的現象として食欲が生じるタイミングを検討して、提供時間を決めているのだろうけれど。
後から知ったことではあるが、エコノミーでもアメニティが配られる航空会社はそれほど多くはないよう。頑張ってるんだなあ、ガルーダインドネシア航空。機内食がもう少し美味しくなると、なおうれしい。
今回、機内の最後尾から2番目の席だったので、後ろからCAさんたちがときどきおしゃべりして笑いあいながら(まったくうるさいとかではない)、和気あいあいとお仕事してる声が聞こえてきたのも、よかった。スタッフが楽しそうに働いている会社が一番!