トラブル予防について
先日、生徒指導について書きましたが、今回も同系統のことを書きたいと思います。
今回は、トラブル予防の生徒指導についてです。
トラブルの予防は、ある側面では積極的な生徒指導とも言います。
この記事では、予防に使えそうな工夫を2つ紹介したいと思います。
1 トラブルになりそうなこととその対策を予め伝えておく
子どもたち同士のトラブルは、ちょっとした出来事からの発展が多いです。
そのため、予め、「~のようなことがおきるとトラブルになりやすいよ」といったことを伝えておくととても効果的です。
すると、子どもたちは、自分達で気付いて、自制したり、友達に声を掛けたりして、未然にトラブルを防いでくれるようになってきます。
また、その行動を価値づけることで、更にそうした行動を広めていくことができます。
ちょっとしたことですが、これは積み重ねていくとかなり大きいです。
最初は、あまり効果のほどが感じられませんが、学級で過ごす時間が経過するにつれ、効果は覿面に現れます。
日頃の担任の指導の基準や考え方がかなり顕著に反映されます。
ですから、私たちは、常に「このような指導で大丈夫だろうか」「子どもたちがこういう基準をもっていたらどうなっていくのだろうか」といったことをチームで確認したり、自分で考えたりし続けていくとよりよいトラブル防止の指導をすることができるのではないでしょうか。
目の前の子どもたちにとって真にためになる指導かどうかは、判断することはできませんので、常に問い続けながら、確からしいものを目指していくことが大切だと私は思っています。
私たちは、現状に甘んじがちですが、指導は、私たちが仕事をしやすいように行っているわけではないはずです。
子どものこれからのためになっているか、しっかりと日々考えていく必要があると思います。
2 トラブルを未然に防ぐようにスキルを育てる
トラブルを未然に防ぐために、子どもたちにトラブルを予防するためのスキルを練習して、身に付けてもらうというのが2で紹介したいことです。
1と若干重なる部分はありますが、スキルトレーニングはかなり有効な手段です。
1のときのように起きうることを伝えると同時に、そのとき、自分はどうしたらよいのかということを簡単にでも練習することをオススメします。
喧嘩をしている側の場合に加えて、自分がその周りにいる人だったときのことを想定するとより効果的です。
喧嘩の場合、当事者よりも圧倒的に周りの人間の数の方が多くなります。
ですので、トラブルが大きくならないように、できれば喧嘩に発展しないように仲裁するスキルをクラスの子たちがもっていれば、かなり有効になります。
会話が熱くなりすぎている場合を想定したり、不意な事故からトラブルに発展する場合の2つを取り上げると良いと思います。
この2つは、トラブルの中でも、頻度が高めですし、子どもたちも想定しやすいことだからです。
実際のシチュエーションを想定して、役割を演じながら、どういったセリフを話したらよいのかとうことをシュミレーションしておくと実際の場面で活用しやすくなります。
すぐに実践することは難しいですが、こちらも少しずつできるようになってきます。
小さい学年からこうしたことを指導して、積み重ねていくと未然にトラブルを防止できる力がかなり育ちますので、子どもたちもトラブルにまわす労力を使って活躍しやすくなっていくと思います。
ぜひお試しください。
以上、トラブルを未然に防ぐ、生徒指導について簡単に2つの例を紹介しました。
学級のスタートの時点からこうしたことを計画的に行っていくと子ども自身も育ちますし、集団もより素敵なものになっていくと思います。
目の前の子どもたちに合わせて、実践に生かしていただければ幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました。