アブダビ駐妻の中東メシ探究①炭火焼きの肉が香ばしい「シュワルマ」
◎筆者は…
2022年よりUAE(アラブ首長国連邦)の
首都アブダビにて駐在帯同生活中。
海外で長く暮らすのは今回が初めて。
30代のママです。
中東料理の定義は幅広い
アブダビで楽しみたい食事といえばやはり本場の中東料理。
中東料理と言っても幅広いので、見た目も味もかなり近いものが、あるところではレバノン料理と呼ばれていたり、
別の店ではトルコ料理と呼ばれていたりと、実際のところ細かな違いやルーツの真実は素人には分からない。
そのあたりの研究は専門家に任せるとして、ここではアブダビでよく見かける中東メシたちを、素人日本人目線で紹介できたらと思う。
どこへ行っても出会えるシュワルマ
まずは、中東メシの代表格のひとつ「シュワルマ(シャワルマ)」。
国によって呼び方は色々あるようだが、アブダビのレストランなどでは「Shawarma」と表記されていることが多い。
アブダビ版Uberであるtalabat(過去記事参照)のアプリにもPizza、Fast Foodなどと並んでShawarmaというカテゴリが成立しているので、それだけ店やメニューの種類が豊富だということだろう。
大型スーパーCarrefourのイートインメニューにもその場で調理するシュワルマがある。
(日本で言えばスーパーの惣菜コーナーやコンビニのレジ横に並んでいるような位置付けだろうか)
シュワルマを日本人に説明するなら「ケバブとほぼ同じ」と言うと伝わりやすいかと思う。
少し調べてみたのだが「ケバブとシュワルマは別モノ」と書いている記事があったり「ルーツが違うだけで同じ」という説もあったり、これまた専門家に任せる案件。
とにかく、日本でも時折見かけるケバブ屋さんと同じように、味付け済みの大きな肉の塊が
金属の串に刺さったまま炙られていて、そこからナイフで店員さんが肉を小さく削ぎ落として
サーブしてくれる、アレだ。
サンドイッチだけじゃない
上記の調理法で作る肉料理そのものをシュワルマと呼ぶらしいので、削ぎ落とした肉がそのままお皿に盛られていても、サンドイッチ上になっていても、どちらもシュワルマ。
なので前述のtalabatアプリでShawarmaカテゴリを見ると、写真のようにShawarma Plateと呼ばれるものや、いろんな形状になったサンドイッチが全て表示されることになる。
ローカルの方や中東の他国の方にとって、どちらがメジャーなのかは分からないが、我が家でいちばん良く食べるのはラップサンド風に包まれたものか、ピタパンのような丸いパンにサンドイッチされたもの。
「昼ごはんはシュワルマにしとこうか」と話した場合、このどちらかのサンドイッチを指しているので、お皿に山盛りの肉は想定していない(あくまで我が家の場合)。
とは言え、シュワルマプレートというお皿山盛りも、レストランで頼むと大体アラビックパンという白いうすいパンと一緒に出てくるので、結局は始めからサンドしているか自分でサンドするかの違いに過ぎない気もしている。
チキン派?ビーフ派?
多くのお店で、シュワルマの肉はチキンかビーフ、時にラムを選ぶことができる(ミックスもある)。
どちらが美味しいかというと、お店によってもちろん違いはあるが、筆者個人的にはチキンの方に軍配を上げることが多い。
うまく焼いているお店だと、焼鳥のように炭の良い香りが肉に染みついていて、チキンの方がその香ばしさが増す気がしているから。
ただ、豚肉を食べないこの国では、どのお店に入ってもチキン料理だらけで正直少々飽き飽きすることもあるので、シュワルマくらいはビーフでという気分の時もあったりする。
具沢山のファストフード的な立ち位置
サンドイッチ形状のシュワルマの場合、
チキンやビーフの肉と一緒に
トマト、玉ねぎ、レタスなどの野菜が包まれている。
肉に染み込んだ香辛料の風味に加え
ガーリックソースがたっぷり入っていて味は濃いめ。
さらに、時折混ざるピクルスの存在感も無視できない。
シュワルマのピクルスは、かなり塩味が強いことが多いので
大人にとってはアクセントになっておいしいが、
子供が食べる場合はピクルス抜きでオーダーしたりする
(忘れると「ママ、からい!」と言われる;)
店に寄るがフライドポテトを一緒に挟むケースも多い。
外にパン、中にポテトなのでなかなかボリューミーだが、
肉+野菜+炭水化物をガブリといけるので
忙しい労働者やビジネスマンにとっても
手軽で効率的なファストフードなのかもしれない。
ドリンク付きのシュワルマセットなどを頼むと
サイドにさらにポテトが付くので
「え、中にも入ってるけど…?」となる。笑
自宅でならビールと共に
味付けの説明が拙くて恐縮だが、お酒好きの方であればこの料理がビールに合うことは想像に難くないと思う。
というか、中東料理全般がとてもビールに合う…と筆者はいつも思っている。
ただ、当たり前だが店では飲めない(アルコールの飲めるレストランは中東料理でないことが多い)。
ビールを買うことも自宅で飲むことも法令違反ではないので、シュワルマはテイクアウトかデリバリーしてお家でひっそりと、ビールと共に楽しむのがお気に入りだ。