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【ハイジの村】 スイス・マイエンフェルトで一期一会のワイナリーめぐり
多くの日本人女性たちがスイス・アルプスから連想するものとして上位に出てくるのが「アルプスの少女ハイジ」ではないでしょうか?
その物語の舞台となっているのがスイス東部に位置するグラウビュンデン州にある小さな村マイエンフェルト。
村にはハイジの物語の世界観を感じられるハイキングコース(ハイジ ウェグ Heidi Weg) やおじいさんの山小屋があります。
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村へのアクセスは、グラウビュンデン州の州都クールから列車で30分、国際空港のあるチューリヒからは1時間半くらい。
マイエンフェルトはとってもこじんまりとした村で、日本のアニメ版ハイジを見ていた人なら「あれれ?なんか違う?」と思うかもしれません。
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それもそのはず、日本のアニメ版で描かれている山小屋のあるアルムの壮大な景色はマイエンフェルト周辺ではなく、スイスの有名な観光地ユングラウ地方やマイエンフェルトから南に位置するエンガディン地方の景色をロケハンしたそうです。
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それでも、オンジとハイジやペーターが山を下りて訪れるマイエンフェルトの村をぶらぶらと歩いていると「アニメで見た覚えがある〜」という景色に出会えます。
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マイエンフェルトの駅前にある中世の古城「ブランディス城(現・レストラン)』もアニメの中に登場しています。
隠れたスイスワインの銘醸地 Bündner Herrschaft
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そして、マイエンフェルトとその周辺は、実は隠れたスイスワインの名産地。物語の中でも秋のワイン祭りの様子が描かれています。
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スイスの有名なワイン産地というと、西部のレマン湖周辺(世界遺産 ラ・ヴォー地区など)ですが、スイスでは全ての州でワインが造られています。
このグラウビュンデン州では、州都クールを中心とするライン川沿いの地域にワインの産地が集まっており、特にMaienfeld マイエンフェルト, Malans マランス, Flasch フレーシュ, Jenis イェニス, Langard ランガード の5つの村からなる「Bündner Herrschaft ビュンドナーヘルシャフト」地区が秀逸なワインの産地となっていて、73軒のワイナリーがあるそうです。
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この地域のぶどう畑の様子は、フランスやイタリアなどの広大なぶどう畑が広がる景色とは違い、村の外れから石垣で囲まれた小規模なぶどう畑がひしめき合っています。
そして、こんなに小規模で造られている生産量の少ないワインですから、スイス国外どころか国内でさえこの地域のワインに出会うことはほぼあり得ません。ここに訪れなければ出会えない一期一会のワインなのです!
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というわけで訪れたマイエンフェルトでのお目当てのワイナリーは2軒。
マイエンフェルトで最古のワイナリー「Schloss Salenegg シュロス・サレネッグ」とモダンな雰囲気が気になった「Lipp リップ」
まずは、ハイキングがてらに「Schloss Salenegg シュロス・サレネッグ」を目指しました!
マイエンフェルトの老舗ワイナリー Schloss Salenegg
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ラッキーなことに、この日は月に1度の無料試飲ができるスペシャルデー!
テイスティングルームに入ると素敵なご夫婦が先客でいらっしゃいました。
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応対をしてくれるワイナリーのおばちゃまは、ドイツ語しか話せないというので「ちょっと困ったな…」と思っていると、先客のマダムが英語で通訳というか、このワイナリーのことやマイエンフェルトのワインのことなど詳しく説明してくださって感謝 ♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
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テイスティングをしてみて気に入ったのは、スイスでは珍しいロゼワイン。
ピノ・ノワールから造られるロゼで、まるでスイス人のように骨太でシッカリとした味わい。
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ところで、ここで出会った親切なご夫婦はマイエンフェルトに住んでいてワインが大好き、週末になるとご夫婦で村のワイナリーを巡っているのでワイナリーのことはよく知っているとのこと。
私が日本でスイスワインのイベントを予定しているので、美味しいワインを探し来たと話すと…「良かったら私たちと他のワイナリーを巡らない?」と誘ってくださり、お言葉に甘えて案内してもらうことに♪( ´▽`)
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そして、もう一軒のお目当てである「Lipp リップ」について聞いてみると、「あら!次に案内しようと思っていたのはそこよ! とっても良いワイナリーで、今日は本当はお休みだけど友達だから開けてもらうわ」とのこと…
なんとラッキーな私なのでしょう *\(^o^)/*
女性らしいセンスが輝くワイナリー Lipp
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ということで、シュロス・サレネッグから歩いて3分程度で2軒目のワイナリー「リップ」に到着!
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こちらのワイナリーは若い女性がオーナー。
実は数年前にオーナーだったお兄様がぶどう畑での作業中に突然亡くなられてしまったそうで、妹の彼女が後を受け継いだのだそう…
それでも、ワイン以外のシュナップス(果物などで造られる蒸留酒)やブランデーも製造し、ワインを含め数々の賞を受賞しているのだそうです。
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これだけの小さな規模でワインが造られているのですから、ここに訪れなければ味わうこと、手に入れることができないというわけです。
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このワイナリーでは、ピノ・ノワール(赤ワイン)が気に入りました。
果実味もボリュームも軽すぎず、重すぎずとってもバランスの良いワイン。
そして、芳醇さとなめらかな透明感を併せもつ味わい。
リップのワインに出会ったことで、私にとってのスイスワインのイメージがガラッと変わった衝撃的なワインでした!
陽気なワインを生み出す Wullschleger Wein
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次は5分ほど歩いたところの「Wullschleger Wein ヴルシュレガーワイン」へ
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このワイナリーの樽で熟成させたソーヴィニヨンブラン(白ワイン)が旦那様のお気に入りのワインとのこと。
私もソーヴィニヨンブランは大好きなので楽しみです!
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こちらのワイナリーでは軽食が取れるとのことで、ランチ取りながらのテイスティング。
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樽熟成させたソーヴィニヨンブランは、トロピカルで蜜のような香り!
ワイン好きの旦那様がお気に入りだという理由がわかります。
そして、なんとマカロニサラダが合う合う♡
以来、家飲みの鉄板メニューになりました!
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さらにピノ・ノワールの樽熟成なしと樽熟成ありもいただいて…
気づけば3軒のワイナリーで8杯飲んでます(しかも全てそこそこの量)
これほどのグラウビュンデンのワインを飲んだのは初めてでしたが、そのクオリティーの良さと美味しさに驚きまくり!
この地に訪れないと味わうことの出来ないワインなのが本当に残念、、、
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©️Tabi Mari
そして、ランチの時にようやくお名前やお仕事などを知ったご夫婦は…
なにやら凄い方のようで… お名前に「Von フォン」= 伯爵家の称号 をお持ちの方 ⁉︎
奇しくも、ワインの神様のご加護をいただけたような素敵な1日でした♡
*こちらの滞在記は2016年9月のものです。(画像も粗くでごめんなさい)
Tabi Mari ♡