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どうして僕の旅は、荷物がそんなに少ないのか?

「えっ、荷物それだけですか!?」

海外旅行帰りの成田空港で、税関の職員にびっくりした顔でよく言われるのが、この台詞です。

確かに僕は、海外旅行へ行くときの荷物が、かなり少ないのです。

先日もTwitterでそのことをツイートしたら、少し反響をいただきました。

僕は実際、1週間以内の海外旅行なら、最近は11Lのショルダーバッグひとつで行くことがほとんどです。

たとえば、3泊4日のフィリピンへの旅や、6泊7日の香港・マカオへの旅は、11Lのショルダーバッグだけで行きました。

2週間程度のヨーロッパや南米への旅では、もっと大きなバックパックで行きますが、それですら他の旅行者より格段に荷物は少ないです。

……どうして海外旅行の荷物を、そんなに少なくできるのか?

それは簡潔に言うと、「本当に必要なものしか持って行かない」からです。

そもそも旅の持ち物というのは、大きく2つに分かれます。

すなわち、「旅の必需品」「旅の便利グッズ・役に立つもの」です。

まず、「旅の必需品」としては、次のものが主に挙げられますよね。

・パスポート
・航空券(Eチケット)
・現金
・クレジットカード
・スマホ
・カメラ
・着替え(最小限)
・洗面用具(歯磨きセットとか)
・ポケットティッシュ
・折りたたみ傘
・モバイルバッテリー
・USBケーブル
・変換プラグ

これらのものは、旅にほぼ必要不可欠な、「旅の必需品」と言えます。

パスポートを持たないことには出国できませんし、スマホやカメラを持たずに旅に出るのも現実的ではないでしょう。最小限の着替えと洗面用具だって必要です。

さすがの僕も、これら「旅の必需品」は荷物に入れます。

一方、「旅の便利グッズ・役に立つもの」としては、次のようなものが挙げられます。

・スリッパ、ビーチサンダル
・タオル
・パジャマ
・帽子
・サングラス
・レインコート
・安眠グッズ(空気枕、アイマスクとか)
・目覚まし時計
・ガイドブック
・会話集
・文庫本
・携帯用コップ
・お菓子、インスタント食品

結論から言うと、僕はこれら「旅の便利グッズ・役に立つもの」は、基本的に旅に持って行きません。

スリッパやビーチサンダル、パジャマを持って行ったことなんて1度もないですし(ブラジル旅行のときすら持って行かず)、安眠グッズだって荷物に入れたことはありません。目覚まし時計やガイドブック、会話集は、「スマホ」で代用できます。

もちろん僕でも、旅先によっては、「旅の便利グッズ・役に立つもの」を少し持って行くこともあります。ゲストハウスに泊まる旅にはタオルを持って行きますし、初めての国を訪れる旅ではガイドブックを荷物に入れることもあります。

でも旅の基本的なスタンスとして、「旅の便利グッズ・役に立つもの」は、ほとんど持って行かないです。

つまり僕の旅は、「旅の必需品」しかほぼ持って行かないため、必然的に荷物が少なくなるのです。

11Lのショルダーバッグなら、上に挙げた「旅の必需品」を全部入れても、まだまだ余裕があるくらいです。あとは必要に応じて、日焼け止めとか万が一のときの薬を入れれば、荷物はもう完成!

……当たり前のことですが、「旅の便利グッズ・役に立つもの」というのは、逆に言えば、「持って行かなくてもなんとかなるもの」です。

持って行けば少しは便利かもしれないけれど、それによって荷物が増えてしまうことの方がいやなので、僕は旅に持って行きません。

……どうしてそこまでして、荷物を少なくしたいのか?

それは簡単に言えば、荷物が身軽な旅って、めちゃくちゃ快適だからです。

たとえば飛行機に乗るときも、荷物をカウンターで預ける必要なんてなく、そのまま機内に持ち込めます(ブラジルやロシアの旅でも、行き帰りともに機内持ち込みだけだった)。11Lのショルダーバッグなら、機内の荷物棚にすら入れる必要はなく、座席の下に置くだけでOK。

現地の空港に着いたら、ターンテーブルで荷物を待つ人々を横目に、さっさと税関へ。荷物が軽いので、空港からホテルへの移動だって、バスでも鉄道でも楽々です。

現地での観光や街歩きも、荷物が軽ければ快適。とくに都市間移動をするような周遊型の旅では(ホテルに荷物を置いていけない)、身軽な荷物は最大限の効果を発揮します。

もちろん、旅の前日の荷物準備だってあっという間ですし、帰ってからの後片付けも簡単です。

こんなふうに、荷物の少なさ・身軽さは、旅の快適さ・自由さにつながるのです。

……僕が身軽な荷物で旅するようになって感じたのは、「旅に必要なものなんて、ほんの少しだけなんだ」ということ。

そして、それは「旅」を「人生」に置き換えても、当てはまることのような気がしました。

……あるいは、女性の旅行者ならどうしても荷物は増えてしまうのかもしれませんし、旅のスタイルによっても必要な持ち物は変わってくるでしょう。

だから大切なのは、自分にとって「不必要なもの」を見極める力だと思います。

旅の荷物選びは、足し算ではなく、引き算です。

すなわち、「何を持って行くか」ではなく、「何を持って行かないか」が大切だと思うのです。

そこを押さえて荷物選びをすれば、きっとその旅は、いつもより身軽で快適なものになるはずです。

旅の素晴らしさを、これからも伝えていきたいと思っています。記事のシェアや、フォローもお待ちしております。スキを頂けるだけでも嬉しいです!