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ワクワク St. Jacobs《セント・ジェイコブス》, Toronto, Canada

文字数:3226字

「ワクワク バンクーバー その1~その3」まで点検してきた勢いで、その他の「ワクワク」で始まる記事の誤字脱字変換ミス等の総点検をしています。今回はこのSt. Jacobsに目を通します。写真の追加等も含めてやっていく予定です。 2022.6.28 20:00pm
点検終了っ! 2022.6.28. 21:23


私が是非訪れたい場所だった


知人がいたから行けた場所だった
知人が気が利いたのだ
詳細は覚えていない
何故行きたい場所だったかと言うと
アメリカにも似たような地域がたくさんある
しかしどこも町から離れた地域にあるのだ
車がなければ行くことがかなわない
アメリカの首都Washington DCの近くにもある
しかし5度の訪問でも行く機会がなかった
そんな気持ちだったこともあり
私としては願ったり叶ったりの心境だった

知人の車でしばし楽しいひと時
田舎に行く雰囲気
その車が着いた場所
何という人の多さ
コロナの今の時期なら
考えられない人人人
この時は2015年6月初旬
好天気の観光地

家具屋さん
でかい

筆者は若いときには

家具造りも趣味

の一つだった
仕事から帰ると背広のまま
のこぎり、ニス塗、彫刻など
いろいろやっては服を汚し
叱られていた

2つとも製作に半年かかった。

おっと・・・

St. Jacobsに戻らなきゃ


そこはすごい人出
家族連れが圧倒する

昼はここのCOMBOにしよう
そのためには長蛇の列の最後尾から
躊躇している暇はない
長蛇はよそ見をしてしまう
隣のブースはおいしそう
などと迷うと時間のロス
この中では人込みをかき分けながら
結構楽しめる
珍しい食物に出会える
ただ歩くだけでも
ここは楽しい
足を鍛えながら目も肥やせる場所だ

目的もなく
ウロウロしている
その行為が楽しいのだ
パリのマルシェとも違う
日本の市場とも違う
あえて言えば、パリに近い
種類が豊富だ
客が買う気十分だ
おいしそうな売り場だ

上手でなくてもいいのだ
一生懸命がいいのだ
将来有望だ
カメラを回していたら
いきなり画面に突入してきた
手に持っている物が
何であるかは分からない
とにかく見せたかったのだろう

いよいよ馬車の旅

馬車に乗ってどこかへ
なんてことは思ってもいなかった
知人の計らいだ  

「馬車に乗って、メノナイト 農場見学ツアー」とある
確か、メイプルシロップを精製する機械だ

何の旅かと言うと
メイプルシロップだ
その生産過程を見て行く
わたしはメイプルシロップを
頻繁に買うので
興味津々なのだ

ガイド兼運転手(と言っても馬が引くのだが)
時折うしろの乗客を見ながら
周りの景色や作業場の説明をする
わたしにはちょっとばかり
分かりづらい
馬のひづめの音が
大きくリズミカル
車道をパカパカ進む時も
ゆっくりと
タイミングを見ながら
馬車は行く
車も慣れたもの
馬車との共存が
しっかりとできている

このトウモロコシは家畜の餌だ
大量に蓄えられていた

メイプルシロップ生産の現場

いよいよ仕事の現場を
見学できることになる
と言っても展示している場所を
見て回るのだ。
肝心の人はいない
いるのはわたしのような見物客
そして説明をしてくれる
御者兼ガイドだ

皆様、左をご覧ください
客は一斉に左に目をやる
まるで日本のバスガイドだ

見えてきたのは、見事な田園風景だ

この写真は馬車同士の離合場面

馬たちも気持ちよさそうにひづめの音を立てる
本当は舗装道路から外れたので
ひづめの音も変わってきたことに気づく

この前に集まってガイドの説明
丸いのはメイプルツリーの輪切り
建物を遮るように立っている樹は
樹齢300年くらいとのこと
全員降車
しばらく散策して
上記の家の前に再集合

メノナイトの教えが
潮騒のように感じられる雰囲気
森のせいだろうか
農機具が入った倉庫のせいか
きれいな空気のせいかもしれない

テレビでしか見たことのない
メノナイトの馬車
質素な立て付け
黒一色の馬車は気品が感じられる
わたしは好きだ

乗ってみたくなるのも無理はない
乗ってみてもいいですよ、とガイドさん
わたしも乗ってみたい衝動はあったのだが・・・。
メイプルシロップはこのようにして・・・
ガイドさんが実演して見せてくれる
ガイドさんが手にしている物こそ
メイプルツリーに挿して樹液を取り出すものだ
まるでゴムの樹からゴムの樹液を取るのに似ている
こういう風にして瓶にシロップを溜めこむのだから
メイプルシロップが高いと文句は言えない
ある意味貴重なものだからだ
この地域でシロップを生成した数量が掲示されている
よく見ると、年によってその数量に大きな開きがあるのが見て取れる
丁度子供たちが遊びから帰ってくるところに出くわした
子供たちの家の庭には
赤ちゃん牛が2頭いた
可愛かったのは当たり前
よく見かけるメイプルシロップの製品だ

わたしはメイプルシロップが好物だったから
このちょっとした旅もワクワクしたものだ
知りたかったシロップを集める実態を知り
帰国前にはたくさんみやげに買って帰った
しかし、人にあげるのが惜しくなり
あげたのは予定よりも少なめにした
勿論自分が使うためだ

このメイプルシロップ小旅行が済むと
馬車は最初のマルシェ風の地域に戻る

相変わらず賑やか

「マディソン郡の橋」

これで終わりと思いきや・・・
知人がメノナイトの人たちの住んでいる地域に
車で運んでくれるというおまけつき
車を降りてから少し歩く
その途中に屋根付きの橋を渡る
クリント・イーストウッド監督主演の
「マディソン郡の橋」(1995年)で
あの橋を見てからは
一度でいいからそんな橋を
実際に渡ってみたいと思っていたのだ
文字通り「ワクワク」した

何故屋根を付けてるって?
1994年頃の高校生用の英字新聞の記事に出ていた解答
渡る部分が木でできているので
雨などで腐らないため

この中を歩いて渡るのは
ワクワクせずにはできない
歩く音がさわやか
木の音が静かに響く
クリント・イーストウッドが
映画のエピソードを
説明してくれそうな雰囲気だ
そんな折も折
聞こえてきたのはひづめの音
規則正しい音だ
思わずうしろを振り返る
少し前にメイプルシロップ小旅行で
目の前で見たと同じ型の
あの馬車がやってきたのだ
申し訳ないが
断るチャンスもないままに
ビデオカメラを回した

動画だったので
顔がぼやけて映るので助かった

カメラを向けながら
思わず小さくお辞儀をした
乗っている人たちは
何も見えないかのように
通り過ぎて行った

最高の気分で
わたしは馬車を見送った
時間はほんの一瞬だったが
密度の濃い時間だった

渡り切ってみると
そこは

トムソーヤ―の世界観

メノナイトの村の土産店にも寄った
レジ担当の方に
撮影の許可をもらうことが出来た
というより、その人は
自分が写されると勘違い
しばし動揺していた

メノナイトの女性が頭に被るものだ
観光客らしき人だ

たった一つの自分への土産


 わたしはこのメノナイトの小旅行でたった一つだけ自分の土産を購入した。それは、デニム製の帽子だ。カナダドルで10ドルだった。前日にトロントのダウンタウンで失くしたのだ。
 わたしは海外旅行をするたびに帽子を失くす。ここで購入した帽子は土産と言うよりは日常の買い物みたいなものだ。しかし、土産には違いないのだ。日本に帰ってからは、日常的に被っているが、この時以降は、海外へ行く時の帽子は紛失してもいいものを持っていくことにしている。ところが、そういう帽子は必ずと言ってもいいほど持ち帰ってしまうのだ。
 ロサンジェルスに行った時などは、LA滞在最後の日に「運よく」地下鉄を降りるときに帽子を忘れて降車したのだ。はっと気づいたが、「ま、いいや」と思ってその大切でもない帽子を見捨ててきた・・・のだが・・・わたしを追いかけてきた女性がいた。彼女の手にはわたしが忘れてきた帽子が握られていた。勿論「Thank you so much!」
 その帽子は今でも海外旅行用のスーツケースに入ったままだ。もうかれこれ3年間は海外旅行は中止だ。コロナのせいだ。その帽子の出番はなかなか巡っては来ない。



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