TABI便り

佐々琢哉 ◯ 四万十川のほとりにて、暮らしを営む : http://tabi-kutu.namaste.jp

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佐々琢哉 ◯ 四万十川のほとりにて、暮らしを営む : http://tabi-kutu.namaste.jp

マガジン

  • 馬日記

    中米を、馬で旅をした日々。 当時の日記を読み返しながら、物語を綴る。

  • 『ささたくやサラダの本』* 原画集

    本誌に掲載しきれず、我が制作ノートに眠っていた、キューブたち原画の紹介です。どうぞ、『サラダの本』を片手に味わいください。

  • ぼくの旅路・その3『旅と日常:大学生の頃』

  • TABI・collage

  • ぼくの旅路・その2『ネイティブアメリカンの教え』

最近の記事

馬日記・その17

* 2004年5月8日 (25歳)  in Costa Rica *  朝起きると、顔がさらに腫れている。昨日よりも、だいぶ視界が狭い。視界が悪いほどに瞼が腫れているとは、どんな顔になっているのだろう。鏡もないもので、デジタルカメラで撮影してモニターを覗き込む。ありゃりゃ、こりゃ、無惨なものだ・・・。しかし、ありがたいことに、ぐっすりと寝れたのはよかった。痛みで寝れないものかと思っていた。  テントからモソモソと出てくると、皆はもうとっくに起きていた感じだ。ぼくは、ず

    • 馬日記・その16

       テントで目が覚める。さあ、ついに、僕にとってのHorseCaravanの旅が始まる。  しかし、ぼくは、まだ自分の馬を持っていない。そのことに心配していたのだが、今ぼくたちがいるコスタリカのこの地域は、牧畜が盛んな所で、至る所に牧草地帯が広がっていて、牛の姿を目にする。そして、牛を管理するためなのか、牧場主が馬を何頭も飼っている。そんな場所を通り中がら旅をしていく過程で、まだ足りていない頭数分の馬を探して行こうという、ヨヨの考えだ。そうだよな、これだけの人数分(20人近く

      • 馬日記・その15

         今朝、ドキドキしながら空港に向かうと(何回空港に行かせるんだ、この野郎!時間とバス代どれだけ使わせるんだ、この野郎!)、ついに、ついに、ディジュリドゥが返ってきていた。もう、久しぶりに、我が子に会えたように、「無事でよかったね〜、おかえり〜」と、スリスリした。よし、これで、ついに、SanJoseを出発して、HorseCaravanのみんなの処へ、目指せるぞ。    空港の帰りに、街中で、パブロと会ってお話をする。彼は、以前より、ずっとずっと良い顔をしていた。パブロが、「あっ

        • 馬日記・その14

          * 2004年5月5日(25歳) in Costa Rica 当時の日記を開き、記憶と紡ぎ合わせ、綴る ◯  やっとこさコスタリカ到着。長かった、、、。    朝一番についたので、お昼のBUSですぐにでも、Horse Caravanの仲間がいるMonte Verdeまで行きたかったけど、ディジュリドゥを待たなければいけない。今晩は、このまま首都のSanJoseで一泊だ。はあ、もうSanJoseは、飽きた。  Airport Busから降りて、いつもの宿へ。中心地を

        マガジン

        • 馬日記
          17本
        • 『ささたくやサラダの本』* 原画集
          12本
        • ぼくの旅路・その3『旅と日常:大学生の頃』
          7本
        • TABI・collage
          15本
        • ぼくの旅路・その2『ネイティブアメリカンの教え』
          14本
        • ぼくの旅路・その1『はじめての海外一人旅:LONDON編 』
          4本

        記事

          馬日記・その13

          * 2004年5月4日(25歳) @ Rainbow Gathering in Costa Rica 当時の日記を開き、記憶と紡ぎ合わせ、綴る * * *  久々の更新です。ちょっと、今までの記事を読み返しましたが、今までの通りの文体にこだわって書くのに不自由さを感じるので(しばらく離れていたら気分もだいぶ変わったのでしょう)、今の自分が気持ち良いように書きたいと思います。さあ、どんなになりますかな!? とにも、また、この記事を書きたいとの思いが蘇ってきて、いざ、書き

          馬日記・その13

          馬日記・その12

          * 2004年3月21日〜(25歳) @ Rainbow Gathering in Costa Rica * * *  残念なことに、ここら辺の当時の日記がしばらくない。 なので、記憶を辿って、書いてみよう。 * * * * *  街での一日を終え、乗合トラックの荷台に揺られ、山道を歩き、Rainbowへ戻ってくる。西日に照らされた人々のシルエットを見て、ホッとした気分となる。ここがすっかりHome、そしてFamilyに感じられる。辺りは暗くなり始め、フードサークル

          馬日記・その12

          馬日記・その11

          * 2004年3月21日〜(25歳) @ Rainbow Gathering in Costa Rica * * *  残念なことに、ここら辺の当時の日記がしばらくない。 なので、記憶を辿って、書いてみよう。 * * * * *  乗合トラックは、街の中心地(なのだろう)の坂の途中の五叉路に着く。他の地元の方々の乗客の様子を見ると、ここが終着点なのだとわかる。荷台をまたいで飛び降り、街へと降り立つ。コスタリカの地方のこじんまりとした街の空気を感じ、心が踊る。しかしそ

          馬日記・その11

          馬日記・その10

          * 2004年3月21日〜(25歳) @ Rainbow Gathering in Costa Rica * * *  残念なことに、この後の当時の日記がしばらくない。 なので、記憶を辿って、書いてみよう。 * * * * *  今日は、朝のフードサークルが終わったら、数人の仲間でお店のある街まで降りていこうと予定していた。街に行った人の話では、インターネットショップもあるし、あそこのパン屋さんや、あそこの Pizza屋さんが美味しいという話をしていた。やはり、いく

          馬日記・その10

          馬日記・その9

          * 2004年3月19日(25歳) @ Rainbow Gathering in Costa Rica  今日は新月だ。マヤ・カレンダーではNo.130で、ちょうど真ん中に来る特別な日らしい。誰かがフードサークルの後に、「この特別な日に、ヒューマン・マヤ・カレンダーのセレモニーをやりましょう」とアナウンスをしていた。  馬に蹴られた容態も、2日が経ち、字は残るものの、体調はだいぶ回復してきた。よかった。  お昼は、ここで出会った大阪からの二人組のたいちとゆうすけと一緒

          馬日記・その9

          馬日記・その8

          * 2004年3月15日 @ Rainbow Gathering in Costarica  朝一番にテントの横に作った瞑想スペースにて、瞑想する。日本を出る直前に行った、京都のVipassanaセンターで得た感覚が、だいぶ薄れてきている。内観を続けながら、内側の感覚を観察するのが難しくなっている。  朝食後にはHorseCaravanの集まりがあった。インドでのラクダでの砂漠の横断、南米大陸をアンデス山脈を越えての馬旅、などのキャラバンをオーガナイズしてきたヨヨの話を

          馬日記・その8

          馬日記・その7

          再び、『馬日記・その4』からの、日記の続きに戻ります。 * 2004年3月14日 Rainbow Gathering 2日目 in Costarica *  小川の脇の茂みに貼ったテントの中で目が覚める。昨晩はめちゃくちゃに寒くて、朝方は全然眠れなかった(中米コスタリカということで、もうトロピカルな陽気な気候なものだとばかりだと思っていたけど、そんなことはなかった。コスタリカの中でも場所ごとに色々な気候があるのだろう)。テントの外に身を乗り出すと、もう、随分と日が昇っ

          馬日記・その7

          馬日記・その6

          前回からの、BrazilのRainbow Gathering に行ったお話の続き。 * *** =当時友人たちへ送った、メールの本文の続きに戻ります= *** *  長距離バスを降りた後は、ローカルバスを2本乗り継いで、地元の人のジープをヒッチハイクして、山の麓まで連れて行ってもらいました。そこから、大きなリュックを担いだまま、山をひたすらに歩いて登って行きました。そして、ようやく、日が陰り一番星が輝き出した頃、その薄暗がりに、人々のシルエットが映し出されるのを見つけ

          馬日記・その6

          馬日記・その5

          ◯ 時は、2003年 場所は、南米ブラジル  前回までの馬日記から、時系列が一年前に戻ります。就職活動をどうしたものかと頭を悩ませながら旅に出た、大学四年生になる春休みの記憶。この南米旅行で『Rainbow Gathering』と出会いました。これから話を進めていくのに、Rainbow Gathering に出会った時の衝撃を先にお伝えしたいなと思いました。以下は、当時Rainbow Gatheringに半月ほど滞在して山から降りて来た時に、友人知人に宛てたのメールの文面

          馬日記・その5

          馬日記・その4

          2004年3月13日(土) コスタリカ  荷物をまとめ、朝食を表の食堂でのんびり食べる。そして、昨晩の約束通りに、愉快なお兄さんたちが、トラックの荷台で途中まで載せて行ってくれた。しばらく行ったところで、「ここまでだよ」と降ろしてもらった。どうやら、ここにぼくの乗りたいバスが来るらしい。そして、聞いて回ったところ、お目当てのバスが来るのは13時のようで、今は8時前。たっぷりと時間がある・・・。  近くの売店にてコーヒーを飲んでいると、Rainbow Gatheringに行

          馬日記・その4

          馬日記・その3

          2004年3月12日 サン・ホセ(コスタリカ)  今朝もあまり眠れなかった。サン・ホセは思っていたより涼しくて、少し風邪を引きそうだ。  メールをチェックすると、memeがサン・ホセに帰ってくるのは明日の予定だとあった。そうか、memeを待っていると、今日を含め後2日以上もサン・ホセで滞在することになり、それは退屈なので、一人で先にRainbow Gatheringに行くことにした。一人で行くのも、きっと色々とあって楽しいはずだ。  朝食を宿でとっている頃から、強い雨が

          馬日記・その3

          馬日記・その2

          ◯ 2004年3月11日 Thu. サン・ホセ(コスタリカ) *  昨晩、ようやくサン・ホセ到着。中米ということで、トロピカルな気候を想像していたのだか、予想に反してとても涼しかった。空港にはbookingしておいたはずのゲストハウスからのピックアップは来ておらず、諦めてTAXIでゲストハウスまで向かった。陽気で親切なタクシー・ドライバーだった。ゲストハウスにチェックインして、ようやくほっと一息。あぁ、ここまでよくやってきたものだ。旅の疲れを感じるが、一向に眠くない、時

          馬日記・その2