鶏が元気!エサ・水・環境を徹底した卵をつくる、3代目経営者の想いとは。/野澤養鶏・奈良県
奈良県吉野郡にある野澤養鶏場。
エサ・水・環境にこだわり卵を作っている養鶏場です。
老舗旅館やカフェ、ケーキ屋さんに使われるなど、こだわりの料理を提供しているカフェや飲食店で人気の卵になります。
今回は、養鶏場の3代目福井さんにインタビューし、鶏たちの健康を第一に考え、高品質な卵を生み出すための取り組みについて、養鶏場継承の経緯や経営者としての想いを伺いました。
書き手:土屋 千穂
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主婦だった私が養鶏場を継ぐ。
最初はとても大変だった
──養鶏場を継いだきっかけについて教えてください。
福井 真智子さん(以下:福井): 手伝いに来る中で、お客さんが美味しいと言ってくれる卵を作っている養鶏場を誰も継ぐ人はいないというのは知っていました。
お客さんからは、この卵がなくなったらどこの卵を食べればいいのかという声を多く聞き、この卵がお客さんにとって重要だと再確認しました。
また、創業者のおじいちゃんが危篤状態の時に養鶏場のことを心配していたことが、私の躊躇していた気持ちを後押ししてくれました。
──継いでからは大変でしたか?
福井: 主婦だった私が社長になるのは本当に大変で、決算書を見せられてもわからないし、スタッフへの配慮、やったことがないことや、やるべきことが多かったです。
そんな時、父親に「お前の器より大きな問題は起きない」と言われ、自分が対処できる問題しか起きないんだと思うようになり、気持ちが楽になりました。
──一番大変だったエピソードは何ですか?
福井: 一番大変だったのは、去年(2023年)の8月に大きな企業さんとの取引が停止になったことです。この先どうするのかと思いましたが、いろんな方とのご縁があり、何とかなっていくものだと自信にもなりました。
今は復活してきていて、自分の立ち位置も再認識できたので、取引を停止していただいたことに感謝しています。
養鶏場のエサ・水・環境のこだわりと
経営できる仕組み作りについて
──野澤養鶏の鶏はどのような特徴がありますか?
福井: 野澤養鶏の鶏は本当にとっても元気だとよく言われます。ペットのように元気なんです。
それはなぜ元気かっていうと、やっぱりお水、餌、環境だと思います。本当に皆さんびっくりされるんですけど、とても綺麗な養鶏場で、環境がいいですし、もうとにかく綺麗ですね。
これは従業員のおかげです。毎日毎日掃除してくれてるので本当にありがたいですね。
──養鶏場の環境改善について教えてください。
福井: 私が継ぐことになったときは、鶏舎にはあまり手を入れていなかったので、私が継ぐと決意したときに、先代の社長である私の父は、鶏舎を建てる決断をしました。
全自動で私が苦労せずとも経営していける養鶏場を立ててくれました。父の決断力は本当にすごいと思います。
──養鶏場の設備で特に工夫されている点はありますか?
福井: 鶏舎を先代の社長である父が建ててくれたときに、ランニングコストとかいろんなことを考えました。
私がご縁でつながっていた社長からも言われ続けていたことが、「もし今後鶏舎を建て替えすることがあるなら、遮熱材を絶対に入れた方がいい」ということでした。
なので、この度、新鶏舎にリフレクティックスの遮熱材を入れさせてもらったんですよね。
夏は暑さを遮断し、熱中症の予防になり、冬は暖かさを逃さない。
お陰様で鶏は快適に過ごさせて頂いています。
なので鶏の為には本当に採用して良かったと思っています。
──鶏の環境はとても大切ですよね。何かエピソードはありますか?
福井: 鶏が最後を迎える食肉処理場の社長さんから、弊社の鶏の内臓が本当に綺麗だと言われました。
内臓を見るとストレスがどれだけかかっているのか分かるようです。だから内臓が綺麗だと聞けた時には今やっている事に間違いはないと、自信に繋がりました。
環境って本当に大事だなと、鶏から学ばせてもらっています。
──経営されていく中で餌を変更されたとお聞きしました。
福井: 経営していくのが大変なので、一度コストをカットするために餌を違うところに変えたんですよね。見事に卵が変わりました。
私はこの卵の状態じゃ継げないと思い、父を食事に連れ出して伝えたら、食事が終わったその場で餌を変えてくれました。父の即決力は本当にすごいと思います。
──水の管理について工夫している点はありますか?
福井: 水は、MICA水というミネラル活性水というデバイスを入れた水を、鶏たちが今飲んでいるんです。
水の粒子が細かくなるんですよね。1,000分の1まで細かくなって、イオン化率がバラバラなのを綺麗に配列するので、水を飲んだときに体の中の水が流れやすい状態を作っているんです。
これで卵が本当に変わったんですよね。もう見事に。
──養鶏場では鶏をどのような気持ちで飼育されているのでしょうか?
福井: 業者さんから「野澤養鶏さんとこの鶏はペットだね」と言われたことがあります。
最初はその意味がわかりませんでしたが、毛並みや目力が全然違うからだと理解しました。
鶏たちは生き生きとしていて、部外者が来ると大騒ぎになることもあります。鶏たちと顔を合わせるのが毎日楽しみです。
高品質で美味しい卵の特徴と取引先について
──養鶏場の卵は他の卵とどのように違うのでしょうか?
福井: 弊社の卵は、卵白が甘くて濃厚です。卵かけご飯にしていただくと、その違いが歴然とわかります。
また、シフォンケーキを焼いたときに、弾力が全然違うので、ふわふわに焼き上がるのが特徴です。
──養鶏場の卵を取り扱っているお店やレストランを具体的に教えていただけますか?
福井: 全国に卵を送らせていただいています。例えば、神奈川県にあるフレンチトーストの専門店「LONCAFE」や、福井県の「3時のおやつ」というベビーカステラのお店などです。
また、老舗旅館、奈良県のケーキ屋さんや小料理屋さん、そしてラーメン屋さんにも卵を提供しています。
──ラーメン屋さんでも卵を重要視しているのですね。
福井: はい。あるラーメン屋さんでは、安い卵を使っていたところ、茹で卵にすると破棄が多くて困っていたそうです。
弊社の卵は殻が硬いので、破棄が少なくなり、コストダウンにつながったと言われました。うちの娘も、調理実習で他の卵を使ったら殻がバラバラになってびっくりしたエピソードがあります。
経営者としてのやりがいと
若い世代へのメッセージ
──仕事でどんなところにやりがいを感じていますか?
福井: 人とのご縁ですね。主婦でいたら出会えない人とのご縁がたくさんあります。社長になったからこそ繋がっている方がたくさんいらっしゃるので、それは本当にありがたいです。
──最後に、若い世代へのメッセージをお願いします。
福井: 目に見えることと目に見えないことがあって、目に見えることを重要視しすぎだと思います。お金や学歴などをすごく重要視しているように感じて、危機感を覚えます。
私もずっとそうでしたが、年を重ねることで目に見えないものの大切さを実感しています。
育った環境やエサ、水で卵の美味しさが変わる。
鶏にも卵を食べている人にも想いと愛情をかけている野澤養鶏さんの卵。
養鶏場を見学させていただいた時に驚いたのが、養鶏場がきれい!!鶏のフンの臭いが全くしなかったのにまずびっくりしました!
あとは、鶏が元気に鳴いている姿と、目に力があって、野生の鶏の様な生きているパワーみたいなものを鶏から感じました!
卵も実際に食べさせていただきましたが、白身が濃厚で加熱してもパサパサしにくく、
黄身も濃厚でとてもおいしかったです!
美味しいので贈り物にもピッタリで、友人や家族へのプレゼントにもおすすめです!
どんな時も笑顔で乗り越えている福井さんのお人柄とエネルギッシュさがインタビューでも伝わりました!最近は奈良や大阪だけではなく、全国に卵を届けたいとInstagramにも力を入れておりますので、ぜひみていただき、一度卵をご購入してみてください!
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