静岡県三島で出会ったミシマサイコ!
静岡県三島にて、ミシマサイコを一株お裾分けしていただきました⁽⁽٩(๑˃̶͈̀ ᗨ ˂̶͈́)۶⁾⁾
ミシマ◯◯◯という名前がつく植物も多く、この土地では昔から特有の植物が育っていたり、薬草の産地としての歴史もあったようです。
今回はたまたまミシマサイコの栽培と普及に取り組んでおられるおじさまに出会い、いろんな物語を教えていただきした◎
箱根越えした後の病も一日で治す妙薬!
この土地は険しい箱根が近く、江戸時代などは山越えして来られた方が(おそらく風邪などで)体調を崩されることも多かったのだとか。
そこで、三島の代官屋敷の方達がミシマサイコを差し上げたところ、一日で復活する人が続出したそうです。
そうして回復した大名たちは、三島の柴胡がめっちゃ効いたと故郷や江戸でも口コミを広げ、ミシマサイコの名前は広がっていきました。
その名声は戦後になっても止まず、ミシマサイコの根は少量でも五万円(当時の五万円はかなり高額)で取引され、三島の人々は山で採掘して子供を大学に行かせる教育費に充てたようです。
そうするうちに、山で自生していたミシマサイコは少なくなっていき、絶滅が危ぶまれるまでになってしまったそうです。(環境省のレッドブックデータ絶滅危惧種II類に指定されてますので、野生のものはそっとしておいてあげてください。)
しかし、静岡県立大学薬学部や農家さんたち、製薬会社さんたちも立ち上がり、栽培方法が確立され始めて、少しずつ栽培量が増えてきているようです。
資生堂さんとコラボしたミシマサイコの化粧用クリームも開発され、外用の使い方も広まっているようです。
ミシマサイコを使う、売る!
ちなみに、ミシマサイコは根っこが専ら医薬品に指定されているので、根は食用として販売するなどのビジネス利用が一般的にはできません。
ただ、葉っぱや茎、花などは指定外のため、商品の原料として活用できるので、ハーブティや入浴剤を販売おられる方もいらっしゃいます。(草っぽい味です。お風呂に入れるとスベスベになるとのこと!)
食用としてはどうするのか、お尋ねしてみると、「6〜7月頃の若芽を摘んでお浸しにすると良い。」と教えていただきました。夏になると味が落ちたり、繊維が強くなってしまいます。
ミシマサイコの薬効
ミシマサイコはセリ科の多年草。温暖性の植物で、水はけの良くて日当たりの良い場所を好みます。
種を蒔いてから発芽までが遅いタイプで、25〜30日かかるので、その間に他の雑草が生えて来ちゃうのに負けやすいので、草刈りをちゃんとして待ってあげます。
葉を食べたい時は初夏に、根を使いたい時は二年目以降の霜が降った後の冬(11〜2月)に行うそうです。
生薬名は柴胡。
気になる薬効は、解熱、解毒、強壮など。熱っぽい風邪や気管支炎、肺炎、胃炎、頭痛などに使用されてきました。
薬理効果としては、中枢神経に作用して、鎮静、鎮痛、体温降下、抗炎症、抗腫瘍、ストレス性腫瘍の予防をもたらします。
なかなか苗も種も手に入りにくいものですが、丁寧に栽培してらっしゃるかたもいらっしゃるので、ハーブティなどを購入してみられてはいかがでしょうか◎