寂しさマネジメント
今年に入ってから、自分の感情を客観的に捉えることがうまくなりました◎
それは、哲学者・白取春彦さんの本に書かれていた「感情を自分自身と取り違えるな」という言葉を受けて、感情と自分自身をうまく切り分けて認識できるようになったことが起因。
自分の感情は自分自身に違いはないけれど、人格とは分けておいた方が、冷静で論理的に行動と思考ができる。
こんな視点、もう10〜20年早く知っていたら、もっと楽に、もっと器用に生きられた気がするのに!
ぜひ心理学は義務教育の必須授業に、取り入れてほしい。
自分の感情の中で、トラブルが起きやすいものはどれか?
人によって起こりやすい感情は違いますよね。
それは、その人の経験や人間関係、習慣、周囲の価値観などから複雑に影響しあって生まれるもの。
私の場合は、「怒る」という感情があまり出ません。
その前提には、幼少期に怒られたことの恐怖が強くあるのかもしれません。
怒るのも、怒られるのも、苦手なんです。
怒ることで自分も他人も傷つくだけだし、状況は悪くなると、個人的には思う。(でも時々、感情を素直に出して怒れる人が、羨ましかったり、健全に見えたりもしてます。うまく怒れるようになりたい。)
逆に、よく出てくる感情で、トラブルに発展しやすいものも把握しておくと、コミュニケーションにおいて良い対応ができるんじゃないかと観察してみました。
私の場合は「さみしさ」「焦り」「喜び」が過剰になった時に、こじれやすい。
今回は、その中の一つ、「寂しい・淋しい」という感情のマネジメントについてまとめてみました。
淋しくなるのは、本能である。
淋しさを完全に消すことは難しいです。
というのも、本能だから仕方ないところがある。
ヒトは群を作って生きる社会的な動物なので、孤独な状態になると思わず不安や淋しさが出てきます。
基本的に生命体は種の存続につながる行動や機能が働くようになっています。
寂しくなることでパートナーを見つけようとする動機になったり、群の方が生存確率が上がるといったこともあるのでしょう。
長い年月をかけて進化してきたことなので、なかなか変えられません。
寂しくなることは、とても自然なことだと思うと、少し安心。
無理して感情を殺さなくても、大丈夫。
適度な寂しさは、健全な心の動き。
淋しさのメカニズム
実は、淋しさはストレスがたまると感じやすくなります。
淋しい気持ちが頭いっぱいに広がってきたら、ちょっと疲れてないか、抱え込んでいるストレスや暴走している他の感情はないか、感じてみてください。
そして、夜なら割り切って寝てしまって、まずは体を回復させちゃいましょう◎
淋しさへの処方箋
強い淋しさが襲ってきたら、緩和する方法がいくつかあります◎
1.ストレスを発散する
先述したとおり、ストレスは一つの原因でもあるので根本治療や対処療法をしていきましょう◎
身体的な疲れの場合は、ゆっくり寝たり、休むこと。
精神的な疲れは、逆におでかけしたり、運動をして発散できたりもします。
まずは、手軽に深呼吸をしてお茶でも一服してみるのはいかがでしょうか。
ちなみにストレスには酸味が効きますので、果物や漬物、お酢をつかったドリンクや料理がおすすめです◎
2.今、ここを楽しむ
「寂しいと感じる時、その人の意識は今、ここに集中していない。」
…ということを知り、思わず納得。
確かに私も寂しい時は、会いたい人のことを考えたり、SNSを必要以上に見てしまっていました。
でも、それではぽっかり開いた穴は埋まらない。
つまり、「今、ここを楽しむ」ことが淋しさ対策の一つになります。
本を読むことでも、何かを作ることでも、運動でも、好きなものを食べても、好きな場所に行っても、何でも良い。
何か夢中になれる楽しいことに時間を使うと、いつの間にか心の穴は埋まっています◎
3.太陽の光を浴びて、幸福感を得る
太陽の光を浴びる(5分ほどでも十分)と、セロトニン神経が刺激されてセロトニン(アミノ酸の一種)が分泌されます。
セロトニンは脳の大脳辺縁系に働きかけて感情などを安定化させ、自動的にリラックスしたり幸福感も感じやすくなります。
少し目線を上げるだけでも幸福感が得られるとの研究もありますので、思わず幸せになっちゃう仕草や状況をうまく取り入れてみてください◎
4.腸のコンディションを整える
腸と自律神経は連動しています。
ストレス過多になると胃腸も不調になるし、逆に胃腸が元気になると感情や体内リズムも安定してきます。
ちゃんと消化できる適量で、消化力に合った食材や調理法の食事を、適度な時間帯に食べているか、振り返ってみましょう。
消化力が弱いなら、揚げ物や刺身、生野菜、玄米は控えて、スープやおかゆや煮物など優しいものをとります。
入眠の3〜4時間前には食事終わらせたいところ。
朝、お腹が重くて食欲が湧いていないのは、胃が残業をしていた証拠なので休息(空腹の時間)をあげてください。
常温〜あたたかい料理や飲み物を心がける、発酵食品を取り入れるなどもポイントです。
…その他にもたくさんコツがありますが、まずはこのあたりから一つでも意識したり、取り入れてみてください◎
もし、寂しさが感情の不安定さから来るのであれば、貧血を治すなどのアプローチも有効です。(中医学では、貧血だと感情や記憶力が不安定になると考えます。)
私も、「寂しい時は、今、ここを楽しむことを考えてみる」と、心がけて一人の時間を楽しむコンテンツを増やしたら、随分淋しさとのお付き合いが楽になりました◎
そんな余裕をもち、新しいことを歓迎するために、適度に手放すことを意識する。
そして、アドラー心理学や、ハワイの伝統的哲学でも共通で言われるように「自分の選択に100%の責任を持つ」というのも大事だなと思います。
誰かのせいでもなく、
誰かのためでもなく、
組織や社会や時代のためでもない、
自分のための選択をする。
自分の軸で、自分のペースで、自然体でいることを楽しむ。
(もちろん、偏りすぎるとただのワガママになるので、バランス(中庸)が大事)
まぁ、暴走しなければ寂しさも愛しい。
寂しさの裏側には、きっといつも愛情がいて、大切なこと、大切な存在を、教えてくれる。
こんな寂しさマネジメント方法を考えようと思ったのも、寂しさがあったから。
ありがとうね、これからもよろしく◎