【再掲】青い毛布(8/12)
コンビニで花火とライターを買って、そこからまた駅の近くの公園に向かうと、誰もいないせいなのか、昼間に比べると奇妙なくらいに広々と感じられる夜の空間がそこにあった。
静まり返った公園の暗闇の中で、ブランコの近くに植えられている紫陽花だけが際立って、夜風に吹かれて淡くゆらゆらと揺れているのが見える。
時計台を少し離れた滑り台の近くで、ビニール袋から取り出した花火セットの封を開けて、取り出したひとつに火を点けようとすると、風が少し強くなってきたせいか火がうまく点かなくて、二人で