足底腱膜炎に対する治療戦略
こんにちは、だいじろう(@idoco_daijiro)です!
今回は『足底腱膜炎に対する治療戦略』をお届けしたいと思います。
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はじめに
足底腱膜炎に対する治療戦略としては、足部アーチについての知識が必須となります。
足部アーチについての知識を復習しておきたい方は、下記の記事をご参照ください。
足底腱膜炎とは踵骨と足趾を結ぶ足底腱膜に対して、長時間の立位や歩行、ランニングなどによって過度なストレスが繰り返し加わることで炎症が生じている状態です。
評価・アプローチのコンセプトとしてはそれらの動作時のストレスを軽減させることが主な目的となります。
足底腱膜炎に対する評価
足底腱膜炎に対する評価としては以下のような流れで行います。
ー情報収集(画像所見)
レントゲン所見で踵骨に器質的所見がないことを確認します。
ここで骨棘が確認される場合は「踵骨骨棘障害」という診断名になるかと思いますが、その臨床症状によっては「足底腱膜炎」と診断されることもあります。
その場合、器質的要素も含めて考慮する必要がありますが、詳しくは「踵骨骨棘障害」についての記事をご参照ください。
(次回、投稿予定)
ー歩行観察
足底腱膜炎は「障害」に分類され、重度でない限りは受診時に著明な疼痛がみられないケースもあります。
その場合は、逃避性跛行もみられませんので、通常の歩行観察を行うことが大切です。
もし著明な跛行がみられる場合はそれだけで「重度」と判断の指標となります。
ー医療面接
▶職業やスポーツ
足底腱膜炎では前述したとおり、長時間の立位や歩行、ランニングなどが要因となりやすいので、そういった姿勢や動作が強いられる職業やスポーツをされているかどうかを聴取していきます。
またそういった姿勢や動作を強いられる際の履き物も大きな要因となりますので、どういった履き物を履かれているか、介入としてその履き物に対する介入が可能かどうかも聴取します。
職業によっては履き物の調整ができない場合もありますので、そういった事情も聴取しておきます。
▶経過
受診するまでの経過について聴取していきます。
いつ頃から痛みが出ていたのか。
次第に痛みが出始めたのか、明確なきっかけがあるのか。
仕事や練習の内容や量に変化はなかったか。
仕事中・練習中の痛みの変化は?
普段の生活でも痛いのか。
といったことを聴取し、病態把握に役立てます。
ー観察
▶足部アーチの状態
荷重位、非荷重位でアーチの状態を確認していきます。
非荷重位のアーチ高よりも荷重位のアーチ高が著明に下がる場合はアーチ低下に伴う伸張ストレスが要因だと考えられます。
アーチに関しては以下の記事をご参照ください。
▶履き物のチェック
症状が発生する際に履いている履き物を持参していただき、履き物の適合性をチェックしていきます。
履き物に関しては以下の記事をご参照ください。
ー機能評価
▶足底腱膜周囲の圧痛の有無
足底腱膜炎の場合、足底腱膜の踵骨付着部から実質部にかけて圧痛をチェックしていきます。
多くの場合は踵骨付着部や実質部の内側縁に圧痛がみられます。
圧痛は患部へのストレスの有無の指標となりますので、効果判定をしていく上でも重要な項目となります。
▶柔軟性チェック
柔軟性としては下腿三頭筋の柔軟性が重要とされています。
単に下腿三頭筋の柔軟性低下だけでなく、その他の下肢の柔軟性低下が動的なマルアライメントを引き起こし、患部へのストレスを増強させることが考えられます。
ですので、下腿三頭筋だけでなく、ハムストリングスや大腿四頭筋、腸腰筋、股関節周囲筋などの柔軟性をチェックすることも重要となります。
▶基本動作チェック
基本動作のチェックとして、しゃがみ込みやFFD、スクワット、ジャンプ動作、走動作などをチェックします。
しゃがみ込みやFFDは柔軟性のテストとして捉えられますが、それだけではなく、重心のコントロール機能の指標としても有用です。
しゃがみ込みではしっかりと下までしゃがみ込めること、FFDでは最低でも指先が床につくことを目標としていきます。
スクワットやジャンプ動作では、動的なマルアライメントを起こすことなく、股関節、膝関節、足関節の協調的な動きができているかどうかを確認していきます。
▶足部アーチ機能
足底腱膜炎では足部アーチの低下が主な要因となりやすいので、足部アーチ保持に関与する機能を評価していきます。
足部アーチ保持に関与する機能の評価としては以下の動画で解説していますので、ご参照ください。
【足部機能の捉え方】
【足部の機能評価】
足底腱膜炎に対する物理療法
足底腱膜炎に対する物理療法について解説していきます。
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ここまでが無料で読める内容となります。
以下では「足底腱膜炎に対する治療戦略」について詳しく解説していきます。
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