見出し画像

アイドルになる前から推し続けていた僕は幼馴染よりも上の関係になりましたっ...! 後編

井上さんがアイドルになって2年が経った



加入が発表された日には恐ろしいくらい井上さんが拡散されていたし、次から次にライブの情報が流れ、夏には新曲のセンターにもなって、まさに破竹の勢いであった








〇:一緒に勉強してた井上さんってまだいるのかな...(ボソッ)

△:ん?なんかいった?

〇:あ、いやぁ...何でもないよ

△:ふーん。

△:そんなことより〇〇!今度乃木坂の新参者ってやつがあるらしいんだけど行かね?

〇:あぁ....うん(何というタイミングっ...!

△:あれ、大学かバイト入ってたりした?

〇:いや、講義もバイトも入ってないよ。行こうか

△:良かった!じゃあ行こう!





それからお見立て会以来久しぶりのライブに参戦し....


話しながら退場しようとしていると





△:お前意外とノリいいんだな

〇:そうかなぁ?

△:だってめちゃくちゃペンラ振ってたじゃん

△:なんか和ちゃんからしっかりレス貰ってたし

〇:あ〜それはめちゃくちゃ運良かったよ
(良かった...まだ忘れられてなかった

△:てか!レス貰えてんならもっと騒がなきゃだろ!なにクールぶってんだよ!

〇:あ、ごめん ごめん







一方その頃....




和:あぁ’ぁ”ぁ”あ....やっばぁぁい

茉央:どうしたの?笑

咲月:もしかして腰悪化した?

和:まぁ腰は痛いんだけどそうじゃないのぉぉ!

彩:あれ?なんか和悶えてる?

咲月:あ!ほんとだ〜顔赤いねぇ

彩:何があったの!白状しやがれっ!

和:いやぁ....加入前まで仲良かった友達が今日来てたんだけどさぁ

咲月:ほぉほぉ

和:転校してその人と別れる日に「私のファン1号になって」って言ったの

彩:で!でっ!今日どうだったの?

和:しっかり赤と白のペンラ振ってくれてたっ...//

咲月:良かったじゃん!


和:もう私のことなんて忘れられてると思ってたからほんとに良かった...グスッ

彩:え、泣いてる!?

美空:こんな眼福の塊みたいな子忘れるはずないじゃん!

茉央:うん うん!忘れるはずない!

咲月:そうだ!いいこと思いついた

美空:??

咲月:もうバスラの席は埋まっちゃってるだろうから....全ツのときその子呼ぼうよ!

和:そ、そんなこと出来るのかなぁ....


咲月:和がお願いすれば絶対できる!それにその子も乃木坂からチケットが届いたら絶対驚くよ?

和:たしかに〇〇君には観てもらいたいし...なんなら驚く顔もみたいから...うん!お願いする!

和:決めた!ちょっと今野さんのところに行ってくる!





咲月:あの様子....ほんとに好きなんだろうね

美空:ライブの途中からいつもより元気だったのはそういう事だったんだろうね

瑛紗:っていうか和を惚れさせるってどんな人なの!?

彩:たぶん内側からイケメンなんだよ!きっと!

茉央:全ツ楽しみだな〜






こうして咲月からの提案もあり〇〇のチケットが用意されることが決まった




それから数ヶ月が経ち、(〇〇のことを見てみたいこともあり)和たちは〇〇にチケットを手渡しすることになり、バイト先へ来ていた




和:どうしよう どうしよう、!なんて話したらいいかな!?


彩:前は普通に話してたんでしょ?大丈夫だよー

瑛紗:それにしてもここのお店すごい雰囲気いいね

和:たしかに....



いかにも「美味しいコーヒーが飲めそう」なカフェである



和:とりあえず入らないと何にもならないから入ろっかな

彩:ごーごー!





それから3人はにカフェに入り




カラン  カラン


△:いらっしゃいませ〜   …..ぇ?
(ん?なんでこんなとこにメンバーがいるの!?)

和:あのぉ...すいません。〇〇君はいますか?

△:い、い、いますよ!す、すぐ呼んできますっ!



瑛紗:あの人たぶんファンの人だね

彩:焦り方がもう悪いことした人みたいだった笑

和: …..





それから2分後.....


〇:お待たせしました

瑛彩:!!!!
(めっちゃカッコイイ

和:〇〇君!久しぶり!


〇:久しぶりだね。っていうか会って大丈夫なの?

和:大丈夫。今日は渡す物があるから来たから!

〇:へ〜何をくれるの?

和:それはねぇ....あっ...!ダメダメ!

〇:え?

和:渡しちゃったらすぐ帰らないといけないからまだ渡さない!

〇:えぇ...?笑

〇:あ、じゃあコーヒーでも飲む?

和:うん!カフェラテで!

彩:あやも!

瑛紗:私もお願いします!

〇:わかりましたー







〇:お待たせしました

和:ありがと


〇:そういえばさ、センターおめでとっ

和:ふふ。ありがと

〇:やっぱりすごいよ。もう2回もセンターに立つなんて

和:たまたまだよ

〇:ほんとにたまたま?笑

彩:いーや!たまたまなんかじゃない!


〇:やっぱりそうだよね笑

瑛紗:練習いっぱいしてそれが実ったんだよ!

和:そ、そんなことないよ...//

〇:まぁだって井上さんって天才肌じゃないもんね

和:たしかに....

〇:ただ、努力することにはすごい長けてるけど

〇:発表するために勉強するとか...笑

和:あー!今の絶対バカにしたでしょ!

〇:いや?僕に勉強教えようとしたら逆に教えてもらうことになったことなんて知らないし?

和:もぉっ!忘れようとしてたのにぃっ

瑛紗:和って中身も可愛いんだね

彩:努力のできるポンコツ?

〇:小川さんなかなか攻めるね笑

和:彩は私のこと年上だと思ってないから


彩:え?和はちゃんと年上だよ〜

和:ほんとに思ってる?

彩:うん!パスポート無くしても1人で見つけられない年上の人!

和:こらーー!やっぱりバカにしてるじゃん!

〇:ふふふ。やっぱり井上さんってやっぱり色んな人から好かれるんだね

和:そうかな?笑

〇:だってほら、こんな僕のことも忘れないでいてくれたりさ、わざわざ来てくれたりするなんて余計好きになっちゃうじゃん

和:っ..!! い、いま好きって...//

〇:あっ、ち、ちがうよ!?推しとしてだから!

和:わ、わかってるよ///

瑛紗:(この2人...両思いすぎませんか?

和:あ、そうだ、、そろそろコレ渡さなきゃ...




そういって封筒を渡してくる井上さん



〇:これ開けていいやつ?

和:うん

〇:開けたら黒板の前で先生から公開説教されたりしない?

和:あれは〇〇君が課題忘れるからでしょ!

〇:そうだったね笑


そうして中を開けると....



〇:えっ...これってもしかして、、、

和:そう。全国ツアーの千秋楽の神宮のチケット!

〇:こ、こんなの貰っていいの?

和:うん!今野さんにお願いして用意してもらったんだ〜♪

〇:ありがと。使わせてもらうよ

彩:和ばっかりじゃなくてあやも見てくださいね?

瑛紗:私も!

〇:わかったよ...笑  
(見てください …なんて言われる日が来るとは

和:それじゃあ私たちももうそろそろ帰ろうかな

〇:うん。今日は来てくれてありがとね

和:へへ 。今度また抜き打ちで来てあげるっ

〇:まってるよ。なぎ

和:え! い、今なんて言った!?

〇:まってるよ

和:そのあと!

〇:え〜別になにも言ってないけど?

和:ぜーったい言った!和っていったもん!


〇:じゃあ言ったのかもしれないね〜

和:むぅぅ...もう1回!

〇:しょうがないなぁ....頑張ってね、なぎ

和:うぅぅぅ....

〇:な、なんかいってよ....恥ずかしいんだから

和:〇〇のために頑張るから見逃さないでよねっ

〇:おう。わかった




こうして3人はカフェをあとにし....



△:おいおい!お前なんでメンバーと知り合いなんだよ!

〇:え?メンバー...?そんな人来てないよ

△:何いってんだよ!



こうして話している間にもチケットの入った封筒はがっちり握りしめていた〇〇









それから数ヶ月が経ち、神宮の千秋楽となった





和:はぁ...はぁ...やっぱり緊張する....

瑛紗:大丈夫?なんかいつもと違う気がするけど

和:はぁ...大丈夫じゃ...ないかも

彩:関係者席みたら〇〇さんいるんだからそこで安心するよ!

和:そ、そうだといいんだけど....

茉央:ほんとに大丈夫?何なら〇〇さんって人呼ぶのもありなんじゃ...?

瑛紗:あ、たしかに

和:いや、〇〇には成長した姿みてもらうもん....頑張ってって言ってもらったもん....こんな情けない姿絶対みせられない

瑛紗:そっか...







それから数十分後ライブはスタートし、何とか最後までやり切った



〇:いや〜やっぱスゲェなぁ...乃木坂も和も

??:〇〇さん


〇:ん?あっ!瑛紗さん

瑛紗:お久しぶりです

〇:先日はわざわざ来てくださってありがとうございました

瑛紗:いえいえ、私も〇〇さんのこと見てみたかったので...!

瑛紗:あ!それとですね!

〇:はい

瑛紗:〇〇さんに今から裏に来てもらいたくて

〇:えっ!いいんですか!?

瑛紗:たぶん和はまだ泣いたままだと思うけど、このまま〇〇さんが帰っちゃったら余計泣いちゃうと思うので

〇:あ、わかりました

瑛紗:じゃあ着いてきてください!







それかれ瑛紗さんに着いていき



グスッ グスッ


瑛紗:まだ泣いてますね((ボソッ…

〇:こ、この場合って僕はどうすればいいんですか?((ボソッ

瑛紗:こういう時にこそ〇〇さんの出番です。和を抱きしめてください(ボソッ)

〇:え、抱きしめる...!?

瑛紗:ほら早く早く〜




勢いで瑛紗さんは僕を和の目の前に連れていき....



和:グスッ あぁ...〇〇ぅ... グスッ

瑛紗:ほら、今ですよ ((ボソッ

〇:なぎ、完走おめでとう


そういって和をぎゅっと抱きしめる



和:うぅぅ....ありがどぉ...グスッ

〇:そんなに泣いたら涙の跡残っちゃうよ?



そういうと〇〇は指の腹で涙を拭き取る


〇:ほんとにカッコよかったし、可愛かったよ

和:うぅっ....いまその言葉だめぇ...

〇:ダメかぁ....じゃあどうすればいい?

和: ….ずっと...このままがいい

〇:まさか公開説教から(メンバーの前で)公開抱擁になるとは思わなかったよ笑

〇:ありがとね、こうやって成長させてくれて

和:何いってんの....私だって成長させてもらったし

〇:じゃあお互い成長させ合いってことか

和:コクッ

和:〇〇いなかったらこんなに頑張れてない....ありがと


そう言った瞬間〇〇の体に和の重さがさっきよりも伝わった気がした


驚いて和の方を見ると



和: スー スー スー

〇:寝ちゃったか


〇:ほんとによく頑張ってるよ....なぎ








瑛紗:あの2人....もう何年も付き合ってる人みたい

彩:いいな〜あんなにカッコイイ人がいて

美空:あのカッコ良さにあの包容力はもう....マネージャーになってもらう?笑

咲月:それいいかも!和だけの〇〇さんにさせないぞー!

5期生:おー!






こうやって〇〇をマネージャーにさせよう作戦が密かに練られていたのでした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?