2024年度上期が楽しかったので振り返る
10月になってしまった。
30歳になって迎えた2024年度は半年が経ってしまい、このままあっという間に40歳になってしまうような予感があったので、それに少しでも抗おうと、或いはもしそうなったとしても、この半年間をただただ消費せず、糧とできるように、ここに記しておこうと思う。
1サラリーマンの広島・島根での合唱活動録によって、合唱欲が掻き立てられ近い将来ともに活動する仲間が増えないかな~、という下心もちょっとある。
4月
主な本番:なし
合唱団ぽっきりの新歓期間、男じゃ(仮)の演奏会に向けた準備期間
ぽっきりは新大学生を呼び込むべく、ここ数年のNコン課題曲に取り組んだ。
ぽっきりにとっては眩しすぎる歌詞、自分にとっては曲は違えどNコンに参加していた十数年前の自分を思い出して、なんとなくその時に戻ったような歌い方になっているような気がした。
『彼方のノック』、あまりにも良い曲すぎる。長い長い廊下の突きあたり、僕の高校の音楽室と同じだなあ。
5月
主な本番:ビールバー演奏、男じゃ演奏会
男声合唱をしたいんじゃ!という混声合唱団員によって結成されたアンサンブルグループと、さらにその派生グループによる演奏機会があった。
ビールバー演奏は後者の派生グループでの参加。メンバーの一人が店主と仲良くなり、演奏機会をいただいた。(どんなコミュ力?)
素敵な空間でおしゃれなアンサンブルをしたかったが、緊張と練度不足でクオリティとしてはちょっとリベンジしたいな、くらいの水準だった。
現場評は上々であり、またこういった機会を頂けそう。その時は歌い込んだ曲で、スタンディングオベーションを巻き起こしたい。
ぽっきりメンバーも数人聴きにきてくれていて、そのまま飲み会になった。散歩中の野生の縄氏も合流した。かなりいいイベントだった。
男じゃ演奏会は、情宣など精力的に行い、小さい箱ではあるが立ち見が出るほど集客に成功した。上田真樹『終わりのない歌』をメインの曲集に据え、広島アンコンで演奏した曲、独唱などやりたいことを全部詰め込んだような演奏会になった。
演奏の質は、個人的にはもう少しやれたかなという印象だが、会場のリアクションは悪くなかった。
広島に来て、10年が経った。そんな節目のタイミングで、自主公演を広島で、広島でできた仲間とともに開催できたことをとても幸せに思う。
最後の挨拶で泣いてしまって、一部ぽっきり界隈の爆笑を誘ってしまった。当時のカンペが残っていたので、改めて公開してみようと思う。
6月
主な本番:なし
この時期何してたんだろう・・・。思い出せない・・・。
7月
主な本番:独唱コン、合唱団ぽっきりサマーコンサート
4月からのんびり準備できたはずなのに、曲順やらステージ構成やら直前でバタついた印象。有志ステージを募ったら思いのほか希望者が多く、結構ボリューミーな演奏会になった。
演奏曲はAve Maria(Josquin des Prés),Herr, nun lässest du deinen Diener in Frieden fahren op.69(Felix Mendelssohn)『彼方のノック』『無音が聴こえる』『明日のノート』ほか
ぽっきりは各声部が充実してきて、ちょっと本格派みたいなサウンドになってきた。団内ボイトレ効果・独唱したい勢増加の影響がとても大きいと思う。
その後、高校生以来の独唱コンクールに参加。まあまあ手ごたえがあったけれど、審査員評はあまりよくなかった。独唱としての評価軸を自分の中に持てていなかったのだろう。
イタリア語が不明瞭でヴォーカリーズのようだった、という講評を胸に刻んだ
ただ、自分の声だけに対して評価をしてもらえる機会はとても貴重だと痛感した。まだまだ上手くなれる!
8月
主な本番:広島県大会 島根県大会
広島県大会は、兼団なくぽっきりのみに専念。指揮の縄氏が中高部門に出場していたため、当日練を仕切った。音の指向性と全体の構成感を大切にしたいという方針で調整を行った。
課題曲はG1"Ave Maria(Josquin des Prés)"を選択。合唱団として自然な呼吸&振り子運動の中でフレーズを処理する方針を徹底した。アルトの音域がとても低く、たまに不満の声が上がったが、それでも卒なくこなしてくれたぽっきりアルト陣に感謝。
自由曲は『タラマイカ偽書残闕』から(叫びは音を立てることとは違う)を演奏した。
木下牧子が意識的に協和音程を用いずに作曲した、原始宗教をイメージした作品。雨の音、虫の羽音、岩のきしみ、木々のざわめき、そして「叫ぶ」哺乳類。
タラマイカ族は、スウェーデン北部の少数民族であるという設定があったため、北欧の気候を調べた。雨がちな地域であり、国土の大半が森林であり、オーロラが見えるということが分かったとき、なんとなく曲の全体像が見えた気がした。
「自然信仰」
タラマイカ族が見て、畏れた自然(という設定)を谷川俊太郎が詩にして、それを汲んで木下牧子が曲をつけた、と思い込んで曲に向き合ったら、なんとなくサウンドの方向性が定まった。
・・・という練習の過程がとても有意義だった。なんとなく20代の時とは違う作品の向き合い方ができた気がするし、それを団体に波及できたことが今回の収穫だったように思う。
結果はゴールド金賞、全体で2位、混声部門では1位。中国大会への推薦をいただいた。
ぽっきりとしては2019年京都全国に行った年以来の中国大会参加。
2020~2024入団メンバーにとって初の中国大会参加ということもあり、打ち上げはとても盛り上がった。
会場は半貸し切りだったため、酒頌(上田真樹)やそれゆけカープ(この時はBクラスに沈むなんて微塵も思っていなかった)、草原の別れを歌った(なぜ?)
酒頌を歌うみんなの顔を見て、少し泣いた。とても楽しい飲み会だった。
島根県大会はポラリスでの参加。
会場は思い出のグラントワだった。
演奏曲は"混声合唱とピアノのための「超訳恋愛詩集Ⅰ」より『夜露のように消え失せろ』
僕が認知している中ではポラリス史上初のピアノを伴う大曲でのコンクール参加。
前述の通りぽっきり全振りの7-8月だったため、ポラリスには前日合流だった。(みんなごめん)
課題曲『七里浜』が個人的になかなかしっくりこず、一辺倒になってしまいそうになるところをどう処理するか、合唱団としても苦戦している印象を受けた
自由曲もいけいけドンドンセンプレフォルテになってしまう傾向があり、若いね!と言われかねない危うさを感じつつも、それを補って余るエネルギー溢れる魅力的な演奏ができている自負を持って本番を迎えた。
結果は金賞代表も、コンクール大賞はフィオーリだった。
個人的にはうっかりコンクール大賞をもらってもおかしくないくらいの出來だったと思っていたので、ちょっと悔しかった。
出演前に、中学生の演奏を聴くことができた。指揮者の先生の顔ぶれが変わっており、世代交代が進んでいることを実感した。
島大附属、出雲一中の先生は僕より年下らしい。
9月
主な本番:中国大会 コーラスエクスポ
まず、同一部門掛け持ちは多方に迷惑がかかるので、可能な限りやめようと胸に刻んだ。
ポラリスは県内外の指揮者レッスンを経て、そしてそれを団として咀嚼し、県大会とは別団体のような演奏になった。特にテノールパートソロは会心の出来だったと思う。(自画自賛)
島根県民会館は、僕にとって初めての中国合唱コンクールの会場だ。中国5県のもちまわりが3周したということは・・・うっ(ここで血を吐いて倒れる)
ぽっきりも県大会後、課題曲・自由曲ともにブラッシュアップして臨み、悪くない出来だという感触だった。
しいて言えば、久々の中国大会の規模感のホールの広さに、音が行ききらなかったかな、というところこそあれ、集中力があり、時に大胆な表現ができていたように思う。
結果は両団体とも金賞も、全国推薦は合唱団こぶだった。
来年は広島開催。そもそもぽっきりは県大会を抜けられるのか?というところから始まるのだが、これにて今年のコンクールシーズンは幕を下ろした。
そして翌週はコーラスエクスポに参戦!鹿児島入り!狂気のスケジュールである。
グラントワカンタート以来の、泊りがけ遠征。前入りで遊び倒し、当日を迎えた。遠征は楽しい。遠征のために合唱をしているのかもしれない。
演奏曲は、タラマイカの1曲目(そことここ)と、コンクールで演奏してきた4曲目(叫びは音を立てることとは違う)。小林さんのピアノに粗を隠してもらいつつ、決め所でホールをかき鳴らし、インパクトのある演奏になった、と思っている。
上半期最後の演奏は合同ステージの酒頌(上田真樹)だった。広島県大会の打ち上げで歌った酒頌を思い出して、ちょっと泣いた。
みんなで愛媛に行きたかったなあ。とこのとき改めて思った。来年は佐賀。
総括
余暇が充実してて人生が楽しい!