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本を楽しめるのになったのは30歳から温かい本に出会えたから

幼い頃、母親から
「本をもっと読みなさい、漫画でもいいから読みなさい」と
何度も何度も言われていた。
でも、その当時は全く読書に興味が沸かなかった。
嫌いって訳でもなかった。
興味がなかった   視界に本が入ってきてなかったように感じる

現在35歳。本を開かない日はない生活を送っている。
仕事だから、、、いいえ。
仕事は全く関係なく趣味、本が好きだから、本が読みたいから!
自分でも驚きの変化です。

それこそ20代。本を読もうと文庫を手にとっても1冊どのくらい読み終えるのに時間がかかったかなー。
何を読んだかも覚えていないくらい本と向き合うことが無かった。
そんな中でも何冊かよみきることができると達成感は、強く感じた。
(なんとなくその達成感は覚えている)

では、なぜ今本好きになったのか。

1番の転機は、30歳。
保育園で働いていて当時3,4,5歳児合同のクラスの担任。
毎日、生活の切り替えの時に絵本を読み聞かせていました。
絵本が大好きな子どもたちは、保育室にある絵本をほとんど読み切ってしまい1週間ずつ私が図書館で何冊か借りてきて読み聞かせるようになりました。

今思うとこの時期から私も本に興味を持ち始めて好きになってたような気がする。

子どもたちに毎日絵本の読み聞かせをしているとだんだんと”ひらがな”を読むスキルが上がっていき初見の絵本もすらすらと読めるようになりました。

しかし、”ひらがな”を読むスキルが上がる一方”漢字”の読み書きスキルが落ちている感覚があったのです!
保護者へ向けてのお便りやノート書きの際、漢字が出てこない。。。
うまい言い方が出てこない!!焦りを感じました。


こりゃいかん!

本当に焦りました。。(バカになっちゃった。。)と
そこで、本を読もうと思いました。活字に触れよう。漢字に大人の文章に触れようと。
でも、もともと読書習慣が身についていない私にとってどんな本を手にとったらいいのか。何が面白いのか。どれが読みきれるのか。。
選ぶ基準もなんだかお恥ずかしい。。

そんな中、テレビを見ていたら本紹介のコーナーがやっていて吉本ばななさんの「切なくてそして幸せな、タピオカの夢」が紹介されました。

もう正直、番組の紹介内容はすっかり忘れてしまっているのですがイラストがとても素敵ですぐに本屋さんへ向かいました。

お目当ての本を手にとってとてもきれいな装丁とイラスト
買ってその足でカフェに入って読みました。
あまり好きな表現ではないのですが、、、まさに大人の絵本で
出会い・付き合い・結婚・出産・子育て
初っ端共感する部分が出てきて
読書経験の浅い当時の私は、読書で共感する感覚がとても衝撃的でワクワクした感覚を覚えています。
そこからじわじわ感動してしまうんです。
きっと、ばななさんは感動させようと思っていないと思うのですが感動しました。
なんてことない日常が描かれているんだけど幸せがじわ〜っと滲み出てきて温かい気持ちにさせてくれると同時に今目の前にいる子どもの姿は、今この一瞬しかなくてどんどん過ぎ去っていく寂しさだったり、、
嬉しいような悲しいようなそんな、お母さんの気持みたいなのが伝わってきて子どもと関わる日々を送っている自分にとってもとても心あたたまる感覚をくれた1冊でした。

そこから、気になった本を手にとるようになりました。
なんだろう、専門書でもかっこいい本でもなくていい。
なんか読んでみたいな。から選んで読んでいいんだ。って感じるようになったんです。
まーその当時の自分の本棚のすかすかだったこと。。。
専門書しか入ってなかったんです。
そんな本棚に「切なくてそして幸せな、タピオカの夢」が収まってくれたときなんか嬉しかったな〜。

それが私の読書ライフのスタートです。

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