いつもそばにback numberがいた in your humor tour 2023【アラ還の徒然ライブ記】
いつもそばにback numberがいた
最新アルバム「ユーモア」の発売にあわせて流れたTV CMだ。
曲を聴く人に寄り添う感じが、back numberは他のアーティストとは一線を画す。
清水依与吏の描く世界では、男も女もみんな片思いをこじらせて、人には言えないような心の奥のドロドロを、時には明るく、時には泣きながら吐き出す。
だからみんな歌詞の内容には覚えがあるし、いい歳をしたおっさんやご婦人たちも当時の自分や今の自分に重ねてどうにもたまらなくなる。
いつもそばにいた、というのはそういうことだ。
イントロが流れると、その曲とリンクした風景がふっと心に浮かんでくるのは、back numberならではだろう。
back numberとの出会いは2011年3rdシングルの「思い出せなくなるその日まで」、私の半分はあなたでできている、というバファリンのような、そして究極の片思いソングだ。
それ以来彼らの曲をずっと聴いて、ずっと十八番として歌っている。
In your humor tour 2023 東京ドーム公演2日目。
今回は座席運に恵まれ、アリーナ席前方から13列目。多少端ではあったが、ステージも十分見える。
セトリには、「ユーモア」からの曲を中心にキラーチューンが並んだ。
01 アイラブユー
02 大不正解
03 SISTER
04 秘密のキス
05 クリスマスソング
06 ハッピーエンド
07 エメラルド
08 青い春
09 ヒーロースーツ
10 ヒロイン(サブステージ)
11 手紙(サブステージ)
12 Silent Journey in Tokyo
13 ゴールデンアワー
14 高嶺の花子さん
15 赤い花火
16 黄色
17 水平線
18 ベルベットの詩
19 スーパースターになったら
<アンコール>
20 添い寝チャンスは突然に
21 花束
22 怪盗
03 インターハイ2021の開会式で演奏される予定だった「SISTER」。(このインターハイがコロナの影響で中止になって、後に「水平線」が生まれるきっかけとなる。)
目指した雲はずっと高くて 夢見た島は遥か遠い場所だと知ってて
わかってて踏み出してきたんだから
送別カラオケでは応援歌として必ずこの曲を歌うことにしている。といいつつ、実は他人の応援にかこつけて自分を鼓舞しているのだ。
それにしても、3曲目の「SISTER」は後のことを考えると喉の負担が大きいと思う。もしかしたら後半だともう声が出ないのかもしれない・・・。
05 まさかのこの時期の「クリスマスソング」に会場がどよめく。
06 「ハッピーエンド」
MVの唐田えりかの顔が浮かぶ。とてつもなく可愛かった。ほんとに惜しい。
back numberのMVには売り出し中の若手女優が出演し、みんなとてもいい表情を魅せる。
「SISTER」の森川葵もそう。
「黄色」の二人は最高の演技を見せる。
見上愛はJRAやエッセンシャルのCMなんかで最近はよく見かけるようになったな。
17 「水平線」
オリジナルMV:なにもかも全部捨ててゆく女の子
SCENT OF HUMOR TOUR(2022):それらを全部拾ってゆく女の子
今回は、その女の子が、同じ傘を差しながらひたすら歩いている映像がバックで流れる。
もう振り返る必要はない、前を向いて進むだけだ。(という解釈でいいのかな)
鳴りやまぬ拍手の音。
清水依与吏のMC。目が潤んでいる。
何か言おうとして、いや違うな、と言って昔話を始める。
新幹線の車窓に流れる光を見て、売れる前の、東京から群馬に帰る車から見た流れる街灯を思い出したこと。
他のバンドが格好良くて、自分たちはうまくできなくて悔しかったこと。
自分たちは一生懸命音楽をやってきただけでたいした存在ではない、とか。
まだ夢を見ているようだ、とか。
言葉を選びながら、ときどき詰まりながら。
そのとき、ステージの上にスーパースターはいなかった。
ところどころシミのついた白いTシャツ。スクリーンの解像度が半端ないので見えてしまう。
人間として等身大の自分を曝け出す。
おしゃれではないけど唯一のダサさ。
back numberの魅力はやっぱりそこなんだろう。
18 「ベルベットの詩」
知ってたら歌って、と言われたから歌った。
間奏のラ~ラララ~が大合唱になる。ラスサビ後、これが繰り返され大きなウネリとなる。
他の方々も記事にしているが、この日のライブは本当に凄かった(語彙力)。
これだけの贅沢なセトリ、会場の熱量、メンバーのパフォーマンスはもちろん、ライブが終わって2日たった今でも残っている余韻は、これまであまり経験したことがない。
彼らは今年8月に北海道で開催されるRISING SUN ROCK FESTIVAL 2023に出る。もちろん参加する予定だ。
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