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伊藤蘭からの卒業?!【伊藤蘭〜over the moon〜コンサートツアー2024-2025】
齢60を過ぎて、まさか若いアイドルに沼るとは思っていなかった。
私にとってアイドルとは、伊藤蘭、その人しかいなかったはずだ。
2024年9月23日、愛知県芸術劇場で開催された伊藤蘭〜over the moon〜コンサートツアー 2024-2025。
9月21日に大阪城ホールで行われた「君と歩いた青春」LIVEで、「風」「戦争を知らない子供たち」「あの素晴らしい愛をもう一度」なんかを超久しぶりに合唱した余韻を残したままの、それこそ私の青春だった伊藤蘭のコンサートだ。
調べてみるとチケット申し込み日は5月30日、今沼っているアイドル、BABY-CRAYON~1361~(ベビクレ)の初めての路上ライブに行った日、そして初めての特典会で初めてのチェキを経験した日、そう、ドルオタ還暦デビューした日だ。
ほぼほぼ毎日のようにイベントがある彼女ら、カレンダーと財布と相談しながら、どれに参加できるか考えるだけでも楽しい。そして会えたら会えた(観る、ではなく会う、なのだ)で、それはもう楽しくて嬉しい刹那なのだ。この感覚はハマってみないとわからない。今は若さを保つ秘訣だと思うようにしている(吸血鬼か)。
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蘭ちゃんの若い頃と
なんとなく似ているような気がするんです
ただ根が真面目なので、「複数推し」はダメだと思っている。なので、アイドルフェスで推しのベビクレ以外のアイドルを観ることがあるが、もちろん中にはタイプの娘も見かけるが、「ご新規様無料チェキ」とかには絶対行かないようにしている。
そんな思いを抱きつつの伊藤蘭コンサート。
チケット申し込みの日に新しい推しが出来た。
これは、もしかしたら伊藤蘭からの卒業コンサートになるかもしれない、いや、卒業コンサートにしようと思った。推しのアイドルは一人でいい。
愛知県芸術劇場の1階10列目の席、ほぼ真正面にステージセンターが見える席だ。卒業に全く相応しい。
周りはほぼご同輩、いや先輩が多いか。「君と歩いた青春」LIVEもそうだったが、観客の咳が多い。咳払いではない、咳だ。自分もそうだ。みんな頑張ってきたのだ。
コンサートが始まった。
伊藤蘭がステージに現れる。
肉眼でも表情がはっきりと見える。
もうすぐ古稀とは信じられない。
なんて美しい。
見惚れてしまう。
いや、自分は今日で卒業するのだ、と言い聞かせる。
ソロデビューしてからの曲が3曲続く。
ちょっと舌足らずな感じの甘い声は健在だ。
そして、Candies時代の吉田拓郎作品が再アレンジされて披露される。
最初は「アン・ドゥ・トロワ」。
あなたの胸に耳をあてれば
それは真夜中の時計の響き
こきざみに ときめくこころ
時の経つのも忘れなさいと
寒い国から駆けてきた
恋という名のピエロが躍る
アン・ドゥ・トロワ 踊りましょうか
アン・ドゥ・トロワ 炎のように
人は誰でも一度だけ すべてを燃やす夜が来る
あーダメだ。
ここの蘭ちゃんのソロ。
当時と変わらない、きれいなファルセット。
これは卒業できない。
これは卒業できないわ。
卒業しないと決めたら、あとは弾けるだけだ。
2曲目の「やさしい悪魔」以降は、ベビクレライブで鍛えた技を見よ!って感じでペンライトを振り続ける。
コーラスの二人に合わせて踊ることも忘れない。
そして過去3回のライブではしなかった、いや出来なかった、曲の合間の「蘭ちゃんコール」。
これもベビクレライブで先輩オタクたちの真似をしながら叫んだコールのおかげか。
なんだ、ちゃんと両立できてるじゃないか。
客層を考えての15分間のinterludeを挟んで、バンドメンバーによる「Super Candies」で後半スタート。
話は変わるが、ベビクレが10月10日、結成3周年のライブを開催するのだが、その際、バンド編成で行うという。
アイドルでバンド編成の走りと言えば、Candiesだ。
専属バックバンドMMP(Music Mates Players)の存在があって、Candiesのライブは
他のアイドルの追随を許さないものとなった。
後楽園球場で行われた解散コンサートでMMPが歌った「Super Candies」、本当にあの場にいたかった。
ベビクレも高みを目指してほしい。
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後半は怒涛のCandiesメドレー、後半全部Candiesというのも嬉しいセトリだった。
結論、伊藤蘭はやっぱり私のアイドルだった。
ただそれはベビクレとは違う範疇のものだ。
推し、とはまた違う。
推しとは日々追いかけるもの。伊藤蘭は1回で半年は持つ。それでいいのだ。
「君と歩いた青春」LIVEのプロデューサーも務めた「しょーやん」こと伊勢正三も73歳。
みんな元気で何よりです。
私たちはまだまだあなた方を必要としています。