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Waldorf IRIDIUM ♡ CORE、末っ子の登場

先日から紹介している、Waldorf QuantumとIridiumの、Iridium Keyboardも含めて三兄弟だったところへ、四人目が生まれました。その名も、IRIDIUM♡CORE


「ハートマーク♡ってなんだよ?」と思う方は、正解です。なぜか、そのコンパクトなボディの左上に、IRIDIUM COREと書かれたその真ん中にさんぜんと輝くハートマーク♡が!これで、ボディが白とか赤とかの配色なら、キティさんみたいです。ボディもリンゴ三個分だったらなお愉しそう。

それはさておき、IRIDIUM COREと書かれたその真ん中に♡マークは、やはり少し違和感がありますが、末っ子だけに可愛らしいところを狙ったのでしょうか(Y/y)。Waldorf CTOのRolfに聞いてみたいところです。

簡略化されたボディ、その操作性

Iridium Core(この書き方の方がしっくりくる。以下Core)は、かなり大胆にノブやパッドが簡略化されており、IridiumとCoreを並べると、はっきりとコンセプトが違うことが分かります。

※下記の画像は、福産起業の各プロダクトのページより引用いたしました。

Waldorf Iridium Core
Waldorf Iridium

Coreはとても軽くてコンパクト。MacBook Pro 16インチ(幅36cm×奥行25cm)と似たような大きさと重さです。

丈夫な金属ケース
寸法:幅 346 mm x 奥行き 200 mm x 高さ 64 mm (コントロールを含む)
重量: 2.2kg

福産起業 Iridium Core

いっぽう、Waldorf Iridiumは、MacBook Pro 16インチより一回り大きなボディで、重さは5キロを超えています。かなりずっしり。Coreよりも3kgも重い。むしろ、Coreで3kgも軽くなっていることが素晴らしいことに思えます。軽さは正義です(ピュア・オーディオの世界を除いて)。

アルミノブ付きの頑丈なメタルケース
寸法:幅 440mm、奥行き 305mm、高さ 85mm(コントロールを含む)
重量: 5.4kg

福産起業 Iridium

おやおや?Coreには無かった「アルミノブ」の表記がありますね。実機を触ってないので何とも言えませんが、この辺りでコストを調整している可能性もあります。この辺りは、「原宿の聖地」で実機に触れて確かめてみたいところです。

ノブとボタン(正面)

違いは一目で分かると思います。パッドの数が違いますし、ノブの数もかなり少なくなっています。ただし、操作性は、大きく損なわれないようになっていることに注目!

大きな白いノブが大型のタッチパネルの左右に合わせて6つあり、パネルの上には8つのボタンが並んでいます。ここはIridiumとCoreは同じレイアウトになっていて、Waldorf Quantumから続く「操作性の良さ」を継承しています。

Waldorf Iridium Core パネル
Waldorf Iridium パネル

一方、背面はどうでしょう?おやおや?かなり大胆に減っているように見えます。すぐ目に付くのは、3つの5PIN DIN MIDI端子が無いこと。3.5mm TRS AタイプのMIDI IN/OUTに変わっています。小型化のためにここは仕方が無いところなのでしょう。それでも、2CHのCV INと、CLOCK I/Oが残っているのは素晴らしいところですね。

但し、Iridiumは、4CH CV INだったり、CLOCK I/Oの他にGATE IN、START INがあることを考えると、同じ端子を残して欲しかったと思う人も多いんじゃないかなあ。特にモジュラーやマシン・ライブに組み込みたいひとなら。

コネクタ(背面)

Waldorf Iridium Core 背面のコネクタ周り
Waldorf Iridium 背面のコネクタ周り

選択と集中

PDFのマニュアルはWaldorfのサイトにあるので、細かい操作がどうなっているのか、少しだけ確認してみました。

例えば、OSC1~3での音源方式の選択。QuantumやIridiumでは、OSC1~3のそれぞれでダイレクトに音源方式選択するボタンや、OSCごとに細かく操作できるノブがありました。これらのボタンやノブがあることで、音作りにのめりこめるし、「シンセサイズ」している際に、同時に色々なパラメータを操作できるようになっています。ビバ!アナログ操作!

Waldorf QuantumのOSC1~3

ひるがえって、Coreは、どうでしょう?2.2kgのラップトップPCサイズのコンパクトなボディに、小さなボタンやノブを並べるべきだったでしょうか?

いいえ。ノーです。操作性を悪くしてまで、ボタンやノブを、Iridiumと同じにする必要性は、無いはずです。それに、このサイズのCoreを選ぶひとなら、どこまでも細かく、隅から隅まで自分でシンセサイズをするよりも、プリセットをダウンロードして、気になるところを自分の好きなサウンドに作りかえる方が、手っ取り早いと感じるはずです。

であるならば、少し前に流行った「選択と集中」です(笑)。そう、実用では無い操作子を用意するよりは、ばっさりと(コストのためにも)カットして、アイデンティティーである「8つのボタン・6つのノブ・大型タッチパネル」を残すことこそ最善。

そう思って、このパネルになったのに違いありません(キリッ

価格は?内外価格差は?

大事なトコロですね。お値段を調べました。

海外だと、例えばJUNOでは、£1,262で、日本円でおおよそ23.8万円(2024/02/09現在)。海外だと税別なので税関を通過する際に10%を請求され2.38万円がプラスでざっくり26万円。それと、日本までの送料が必要です。

日本だと、例えば自分がとてもお世話になっている、大阪のSMITHSさんの価格では、おおよそ28万円です。

なんだか、通関の手間を考えたり、初期不良が起きた場合など、購入後のサポートも考慮すると、それほど変わらない価格なので、福産起業扱いの国内流通品を買うのが良さそうです。

Waldorf Iridium Coreは買いか?

さて、Waldorf Quantumの仲間が、Iridium, Iridium Keyboardに加えて、Coreが増えて、うれしくなって珍しく長文で紹介しました。

KORGのデジタル三兄弟を手に入れる価格で、1台の、コンパクトで、史上最強のデジタル・シンセのうちのひとつであるWaldorf Iridium Coreを手に入れるか。

コンパクトな見た目から想像するよりも、ずっとイイ音で鳴りますし、まだボクの記事で書き切れていない、さまざまな音源方式、多様なフィルター、複雑に組めるモジュレーション、そして、見事な5系統のエフェクト。

これまでPCやMacのプラグインでしか鳴らせなかった、ゴージャスなデジタル・シンセ・サウンドを、あなたも、自分のひざの上で鳴らしてみましょう。ぜひ。

もし、少しでもIridium Coreが気になったり、Waldorfのサウンドで気になるところがあれば、出来る範囲で調べたり自分のQuantumをいじってみて、返事を書きますので、コメントをもらえたら、とてもうれしいです。

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