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サンフレッチェ広島レジーナ2024年シーズン試合レビュー

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サンフレッチェ広島レジーナ24-25年シーズンの試合レビューを書いています。
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2024年12月の記事一覧

#20【サンフレッチェ広島レジーナvs INAC神戸レオネッサ|試合レビュー】勝利を手繰り寄せる修正と徹底|2024-25年WEリーグカップ決勝

WEリーグ杯決勝・INAC神戸戦は、先週の皇后杯に続いて同じ相手と戦うイレギュラーな状況となった。皇后杯では神戸のゲームコントロールに苦しみ、スコア以上の実力差を示される結果となったため、広島としては戦術面だけでなくメンタル面の切り替えが必要な試合である。 スタメンでは、怪我で出場が危ぶまれた中嶋が先発に復帰し、その他ではボランチに柳瀬、左SHに松本が入った。 前回の反省を踏まえたコートチェンジ大した話ではないが、前半広島はコートチェンジを選択した。理由としては、国立競技

#19【サンフレッチェ広島レジーナvs INAC神戸レオネッサ|試合レビュー】ゲームコントロールで生まれる差|第46回皇后杯準々決勝

皇后杯準々決勝・INAC神戸との試合はレジーナにとっては懐かしさもある広域公園第一球技場(現:サンフレッチェビレッジ)で行われた。INAC神戸はフェロン体制2年目のシーズンで、ゲームコントロールを軸にした巧みな試合運びで勝ち重ねる強豪だ。 前回対戦のリーグ戦第1節では、組織的なハイプレス戦術によって試合全体を通して優位に立ち引き分けに持ち込んだため、苦手意識がある相手ではない。 スタメンでは水曜日に行われたリーグ戦の影響もあり、島袋・古賀・李の3選手がスタメンとなった。温

#18【サンフレッチェ広島レジーナvs大宮アルディージャVENTUS|試合レビュー】当たり前の基準で差をつける|2024-25年WEリーグ第9節

WEリーグ第9節の大宮アルディージャVENTUS戦は、台風の影響で延期となった一戦だ。年末に皇后杯とWEリーグ杯・決勝を控える中で、過密日程ではあるものの、勝利を収めて勢いをつけたいところである。 スタメンでは、中嶋がベンチ外となったが(おそらく温存)、左山が2試合ぶりのベンチ入り、皇后杯では出場がなかった柳瀬・小川がスタメンに復帰となった。 優位に立つための守備とトランジションの設計試合全体のキーポイントになっていたのが、コンパクトな守備組織とトランジションの設計だ。今

#17【サンフレッチェ広島レジーナvs三菱重工浦和レッズレディース|試合レビュー】流れを取り戻す粘り強さ|2024-25年WEリーグカップ準決勝

連覇をかけて戦うWEリーグ杯準決勝が、2024年10月に開業したばかりの長崎のピーススタジアムで開催された。相手は1ヶ月前のリーグ戦で悔しい敗戦を喫した浦和レッズレディースだ。 スタメンでは、アンカーの笠原が復帰を果たしたが、CBの左山がベンチ外となった。その他には、普段は控えに回っている立花や松本、中村がスタメンに名を連ねている。 想定以上の結果を生んだ前半戦前半の展開としてはリーグ戦での対戦と近い構図となった。ボールを保持して攻め込む浦和に対して、広島はブロックを敷い

#16【サンフレッチェ広島レジーナvs日テレ・東京ヴェルディベレーザ|試合レビュー】やるべきことの徹底を|2024-25年WEリーグ第11節

1ヶ月間勝利から遠ざかっている状況で迎えるWEリーグ第11節・日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦。 今季はカップ戦で2試合を戦い1分1敗と負け越しているが、メンバーを入れ替えた上での善戦を繰り広げたため、悪いイメージはないため、前回の対戦のように規律を保った守備から相手の隙を突くカウンターに勝機を見出したい所だ。 スタメンでは、怪我で離脱していた市瀬選手が2試合ぶりに復帰した他、笠原選手・渡邊選手がベンチ外となった。松本選手はリーグ戦今季初先発。 リスク管理を意識したベレ