「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」にこめられた本当の意味と現代の成長戦略

おはようございます。

今日は、エジソンの残した名言「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」にこめられた本当の意味についてお話しします。

＜本日の参考文献＞
PEAK PERFORMANCE 最強の成長術（ブラッド・スタルバーグ / スティーブ・マグネス）

やっぱり天才はもともと天才なのか？

「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」

この名言は、『天才は努力によって作られている』と思われがちな美談として語られることの多い名言ですが、エジソンは後の会見でこのように話しています。

「私は1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄になると言ったのだ。なのに世間は勝手に美談に仕立て上げ、私を努力の人と美化し、努力の重要性だけを成功の秘訣と勘違いさせている」

そう、1%のひらめきがなければどれだけ努力をしてもすべては無駄に終わると言います。なんだか、現代らしい残酷で悲しいお話しですよね。

結局ひらめき、才能かよ…と。

しかし、ここで気になるのはその1%のひらめきが舞い降りてくるまで先の見えない努力を続けるしかないのか？ということ。そんな人生は送りたくないので、最も効率的に1%のひらめきを得る方法を探してみました。

1万時間の法則をぶっ潰す

1万時間の法則とは、どんなことでも1万時間・約10年続ければスペシャリストになれるという古い理論です。

しかし、最新の脳科学と運動科学の研究では、この理論を打ち壊す成長術が発見されました。

それは、適切な負荷と休息を繰り返すことによって巻き起こす、最強のトレーニング法です。

成長の方程式

突然ですが、筋肉を鍛えるためには負荷と休息を繰り返す必要があります。
筋肉は筋トレによって筋繊維が切れ、修復する時に前回受けた負荷に耐えられるように強化されるからです。

負荷がかかった後に休息を取らず、そのまま負荷をかけ続けてしまうと筋繊維は修復できないところまで追い込まれてしまい、成長の機会を逃してしまいます。

実は、これは脳にも同じ動きがみられることがわかりました。

脳は高い集中力を発揮して没頭し全力で思考したあと、休息（睡眠など）を取ることによって一時的に記憶した情報を長期記憶へと移行させるようになっています。

この時、一気に情報が整理された結果、思わぬ発見やひらめきが湧いてくるというのです。そう、“アハ体験”です。

この一連の流れのことを「頭脳のピリオダイエーション」と呼びます。

99%の努力に最も必要なこと

今回の話の核を一言でまとめると「めっちゃ集中して適度に休憩を取ればひらめきは得られる」です。

しかし「俺、いまめっちゃ集中してるわ〜」という感覚に頼った集中モードでは意味がありません。脳科学の側面からみた成長戦略が必要です。

成果に直結する集中状態を作り出すためには、いわゆる「ゾーン」に入る必要があります。多くのスポーツ選手が大事な一戦の前に何らかの儀式を行って入るアレです。

「ゾーン」と聞くと、プロの選手たちが発揮する特殊スキルのように思われがちですが、それは違います。

ゾーンとは、普段の練習から実践している超集中状態を本番でも発揮しているだけに過ぎません。それを呼び起こす起爆スイッチとして儀式を行っているのです。

僕たちがゾーンに入るためには「挑戦レベルとスキルレベルのバランス」を整えてフロー状態になることが求められます。

そして、99%の努力の部分こそ、フロー状態で取り組むことが非常に重要なのです。

フローは意図的に起こせる

これは、挑戦レベルとスキルレベルのバランスによって発生する脳の状態を表す表です。

挑戦レベルが高くスキルレベルが低い場合はできないとわかりきっている恐怖から不安になってしまいますし、スキルレベルが高いのに挑戦レベルが低いと無気力になって惰性で取り組んでしまいます。

99%の努力の部分を実行する時、挑戦レベルとスキルレベルがともにMAXの状態まで持っていくのが理想となります。

つまり、自分のスキルレベルを正確に把握し、その中でギリギリ限界レベルに挑戦することが最も大切です。

本日の参考文献、PEAK PERFORMANCE 最強の成長術にはこう記されています。

爆発的な成長は、ギリギリのせめぎ合いの中から生じる

最近はどの業界にも若い人たちがベテランをあっと言わせるような成果を上げることが多々あります。

それは、強い信念の下で常にギリギリ限界のレベルに挑戦し、集中と休息を繰り返してひらめきを得てきたからではないでしょうか。

仕事に置き換えて考えると

どんな仕事にしろ、その中でのスキルレベルというのは段階があります。それは役職やポジション、同じグループの中でも挑戦する案件のレベルなど様々でしょう。

自分のスキルレベルがいまその組織や業界でどれくらいなのかを正確に把握し、もう余裕でこなせるレベルの仕事から抜け出して挑戦することでまた違った世界が見えるはずです。

今以上のひらめきは、その新しい世界からしか得ることができないので、ギリギリ限界を目指して努力を続けましょう。

そうすれば、自分の中に眠っている1%のひらめきが呼び起こされる時がくるはずです。