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コンビニ店員の匠海と学生
卒業生の皆様、ご卒業誠に!誠におめでとうございます!
コンビニ店員の匠海は沢山の学生さんを、受験生さんを見てきた。部活や勉強に追われる学生さんを陰ながら応援していた。勝手に応援している。
ある女の子は夜遅くまで単語帳をもってレジでお会計したり、部活でお腹がペコペコの男の子はお財布と睨めっこしながらお弁当を選んでる。
お小遣いが足らない事に驚いて、レジで「返品で…」という学生さん様々だ。
そんな学生さん達を見ると、応援してしまう。
学生って大変だよな。凄いな。
匠海はサボり学生だったから、そんな学生さんを見ると尊敬する。
匠海は、単語帳の女の子のレジを半年続けた。
いつも御来店されるのは夜遅く、いつも片手に単語帳を持っていた。夜遅く御来店されているので勝手に心配していた。ある時、単語帳の女の子から声をかけられそこから仲良くなった方かもしれない。多分。少し話をする程度だが。
ある時、お店に許可を貰ってその子にお菓子のプレゼントをした事がある。「糖分とりや〜」と渡した100円程度のお菓子。そこから女の子はそのお菓子をレジに持ってくるようになった。
匠海は「あ〜…気を遣わせちゃったな」と心の中で思っていた。
しばらく経った時、私服で女の子は現れた。
単語帳は持っておらず、匠海がある時渡したお菓子だけを持ってレジに来た。
その時、女の子は言った。「実は、大学合格したんです」「お姉さんがくれたお菓子が、私にとっての御守りです。応援してくれて見てくれてる人はいるって改めて思って…頑張れました!」「これからも、このお菓子は私にとって大切なお菓子です」「大学は遠いですが、これからも来るのでお話してください」と言われた時、レジで泣いた。
単語帳の女の子…いや、単語帳の彼女は驚いていた。けど笑っていた。
本当に本当におめでとう。
これから新しく大きな1歩を出すんだろう。
それはとても勇気がいる事で、怖い事でもあるが楽しみで満ち溢れているんだろう。
大きな1歩を踏み出す皆をあたたかく見守っている人は、沢山いる事を忘れないで欲しい。
そんな皆に幸あれ!!!!辛いこともあるだろうが、それを上回る幸せに包まれて、生きていってほしい。