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猫も人もそれぞれなことについて

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思い出しては不定期ながら、我が家の猫と自分について書いているのだけれど、まあこれといって大きな変化はない。

僕にとっての初めての猫との生活は、つかず離れずというか、嫌われているわけでもないし、かといって特に好かれているわけでもないといった距離感で淡々と続いている感じである。

それまでは猫にそんなに興味がなかったのだけれど、猫が家にいるようになってからは、家族と夕ご飯を食べている時にテレビで猫の映像が流れてくると自然と見るようになったし、確かに猫はかわいいなあと感じるようになった。

テレビで見る猫は、とても人に慣れているというのか落ち着いているというのか、ソファでゴロゴロしていたり、キャットタワーの上でのんびりとしていたりまさに猫みたいな感じがする。

それこそ飼い主に近づいてきて甘えるというか、近くでリラックスしているのがわかるし、すりすりしたりしてくるから「猫ってこういう感じなのか」と我が家の猫の普段の様子とついつい比べたりするわけである。

とはいえ前にも書いたかもしれないけれど、我が家の猫は、僕がテレビで見たような猫達がやることを特にやらない。

近づいてくることもないし、もちろんすりすりもしてこない。

というかあまりじっとしている感じもしない。まあ基本的にはケージに入っているから、ケージから出られる時は走り回ったり、いろいろと遊びたいのだろう。

たいていは部屋の窓のふちのところに行って外を眺めたり、行くなといっているのにどうしてもテレビの裏に行ったり(せまくても無理やり入る)、何かにびっくりして走り回ったりと僕のイメージする猫からすると落ち着きがない。

とはいえまだ若いから、今はたくさん遊んで走り回るのが楽しいのかもしれない。

僕も子供のころなんかは、じっとしていなくて遊んで走り回っていたから人のこと、いや猫のことは言えない。

そのうち年を重ねてきて、あんまり走り回ったりもせずにじっと座るようになって落ち着いてくるかもしれないし、そうなるとこうやって賑やかに遊んでいる時間も今だけなのかもしれないんだよなあと思う。

僕と猫との距離感は相変わらず、付かず離れずといった感じだけれど、僕はこのままでいいと考えている。

猫もそうだし、人だってそれぞれであるから、距離感や関係性だっていろいろあっていいと思う。

いつも近くでべったりがいいという人や猫もいれば、一定の距離がある方がいい人や猫だっているだろう。

まあ、我が家の猫に実際に聞いてみたわけではないからなんとも言えないけれど、おそらく僕と同じで「仲はいいけれどベタベタはしない、ちょうどいい距離感」くらいが好きなんじゃないかと思う。

奥さんの実家にいる猫なんかは、僕にもにゃーといって近づいてくるし、これでもかというくらいにすりすりしてくる。

そういう様子を見ていると、もちろんかわいいなあと思うし、猫っぽいなあとも感じるけれど、それを我が家の猫にも求めようとは思わない。

それこそ、家に帰ってきて部屋に行った時にも特ににゃーというわけでもなく、チラッとこちらを見て「ああ、帰ってきたの」みたいな感じの我が家の猫になんだか落ち着くというか、かわいらしさを感じるから猫も人もそれぞれでいいし、ちゃんとそれぞれのよさというものがあるのだと思う。

なので、これからも付かず離れず、いい距離感で猫とは日々を過ごしていきたい。




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ささきたけよし
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