22-23_EPL マンチェスターシティについて⑥

・Erling Haaland

22-23シーズンで最もゴールをとったプレイヤーのゴール数「36」だった。シュートに関する最後のまとめとして9(Erling Haaland)について記述する。上図は分類表に沿って集計したときの実数値を表記したものになる。左からシュート、オンターゲット、ゴールの数値となる。
 
box内からスルーボールのアシストに対するシュートは集計値0だった。これに関しては、シーンを創出することが難しいため、書き留めることもないことだ。そのほか、0を記録しているところの多くは同様と考えられる。
ただし、特筆すべきはbox外からのマイナスのパスに対するシュートがbox外・内に限らず0だったことだ。シュートのシーンをそれぞれ考えると、box外のシュートは落としを受けてシュートするパターンや、box脇まで進出したプレイヤーのカットバックをシュートするパターンではあるが、いずれにおいてもErling Haalandはシュートシーンではbox外にはいないということになる。つまりはbox内にいることになるが、box内でも同ラストパスに対するシュートは0だった。これは前述のbox脇までマイナスのパスの出し手が進出する動きに対して、合わせるように自身も進出し、相手最終ラインをできる限り引き下げる役割を務めていたことを示していると考えられる。
 
一方で、box内からのマイナスのパスに対するシュートの値は異なる。11本のシュートに対して、5本のゴールを記録している。これはスルーボールからのゴールと同値であり、マイナスのパスであってもbox内から供給されるならば、シュートを打つことを選択し、その決定力も高いことが分かった。
スルーボールからのシュートは、box外からのラストパスに対してbox内でシュートを打つパターンが個々の集計の中で最も多い値となった。スルーボールからのシュートで合計5ゴールを記録しているが、そのうちの4本はダイレクトであった。タッチ数が増えるにつれて、そのゴール率は減少していることになる。当然ながらタッチの間にディフェンスラインの戻りであったり、キーパーに優位な間合いをとられたりなど難しい側面がある。しかしこれは9(MCI)に限ったことではないかもしれないことは一言足しておきたい。
 
クロスからのシュートに関しては最も多い10ゴールを記録したパターンだった。ヘッダーの試行数が多く、2本というわずかな差異でフットによるシュートが上回った。スルーボールからのシュートと共通するのはタッチ数が増えるにつれてゴール率が減少することだ。当然ながらヘッダーはダイレクトで、その他ダイレクトによるゴール数は9だった。つまりダイレクトでなければゴールという結果には至らないといえるかもしれない。守備者はクロスを待つCFに、決してフリーでダイレクトシュートできる状況を作ってはいけないといえる。これは他のストライカーにも同じことが言えるであろう。
最後に、個々の集計の中で最も多いゴールを記録したのは上図にはないPKによる得点だった。7本のPKをすべてゴールに換えた。脅威の決定率100%ということになる。

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