20年12/6 小説📖パロディ「痔滅の刃」No.46 第二章㉑ 🔴ウマとアマ
⬜⬜ 姉川の戦い3️⃣
⬜ 源義経の再来
山中鹿之好率いる騎鹿隊27騎が、丘の中腹から源義経の
【京都の五条大橋で弁慶と戦う牛若丸(義経の幼少名)】
「逆落とし」よろしく、
一気に駆け下りてきました。
【一の谷の戦い】
源義経は平家との「壱ノ型」(一の谷)の戦いで、
「鹿が通る所を馬が通れぬはずがない」と言って、
平家の背後の急な坂を馬で駆け下ります。
予想だにしなかった絶壁の上からの「逆落とし」による奇襲で平家一門は総崩れになり敗走します。
⚪大きな角を持った「怪物」
無惨の騎馬隊も平家一門と同じように、否その数十倍もの恐怖心にかられました。
義経の騎馬隊が絶壁を駆け下りる速さよりも、鹿之好の騎鹿隊の方が余程俊敏な上に、
無惨の馬は角を持った鹿なる生き物を
見たことがなかったからです。
その上、騎鹿武者全員が山中鹿之助のように鹿の角を付けた兜をしており、
丘から急激に駆け下りてくる人鹿一体
となった角は、下から見る無惨の馬達にとっては実際よりもとても大きく見え、
まるで怪物のように映りました。
山中鹿之好の騎鹿隊27頭の鹿は東北から運ばれてくる途中、
馬と一緒に過ごしていたので騎馬隊等少しも怖くはありません。
⚪阿鼻叫喚の地獄
無惨の騎兵や騎馬隊の馬は恐れおののき、奇声を上げて慌てふためきました。
騎乗の武者を振り落として
逃げ去る馬、
放心して
その場に立ち尽くす馬、
観念して、首を吊(つ)って自害しようとする馬、
後ろに逃げようとして、後方から進軍してきた小作人鬼達を踏み潰(つぶ)す馬。
失礼しました、ウマとアマを間違えました。
【アマ】女性をののしつて言う言葉。
無惨の軍勢は阿鼻叫喚の地獄と化しました。
【阿鼻叫喚】(あびきょうかん)非常に悲惨でむごたらしいこと。
痔(次)号に続く