スタジオ・ムンバイ 建築の根源を探る「設計手法」を超えた「建築手法」
5月9日月曜日。
午前、ゼミ。屋上庭園から発想された蜂窩空間が、どのようにドミノシステムの延長として発展し、カップマルタンの地で地域と一体として考えられたのか。探っていく方向性が見えた。
午後、海外就職、留学についての情報収集。想像以上に資金繰りが厳しい。どうしよう。
夜、スタジオムンバイについて調べる。インドの建築家で、理論、実務経験を海外で積み、地元ムンバイで設計事務所を開いた人物。設計から施工まで一体で行えるチームを組織しており、インドの気候風土、職人の手から生まれたからこそ現れる建築のやわらかな質感が感じられる。素材についての理解もかなり深く、空気、水、光に対する姿勢は三分一事務所の考えにも似た感覚を覚えた。建築を構成する要素の全てを一から組織しようとしているように感じられる。理論と最先端の現場経験、そしてある意味原初的な手法である職人による手作業を駆使し、全てを統合し直した「建築手法」だ。