最近の日本の検査陽性率の高さは危機的
最近の日本の陽性率が非常に高くなっています。陽性率が高いということは、把握できていない感染者が多いはず。最近、少し減ったのでは、という楽観論には注意が必要です。(恐らく減少に至っていない)
まず、日本の陽性率の推移です。40%を超えています。
45.16%で、まだまだ上昇中です。
世界的に見ても、
一番上の30%を超えるというカテゴリに入ってしまいました。
この陽性率は、陽性者数÷検査数です。但し、検査日と陽性判明率が同じとは限らない、陰性数の報告が本当に全部上がってきているか、そもそも統計が遅れているかも知れないという懸念があるので正確とは言えません。それでもグラフ(下左)で見ると、検査が減っていることは間違いないようです。
そして右グラフのように、確かに陽性者数がピークを越えたように見えていますが、検査人数の減少の方が顕著であることがわかります。これが陽性率の急上昇という形で表れていると考えられます。
興味は、どこの県の陽性率が高いのか、です。(時間が取れず、一部しか見ていませんが)東京がかなりですね。
(陽性者人数は検査数を超えることは絶対にありません。当たり前ですが、7日平均の値を計算したら1を超えてしまい、とても驚きました。これは、1日分の検査人数が入っていなかったからです。理由はわかりませんが、陽性率が異様に高いこと、もしかしたら統計が出せないほど、現場が混乱しているのかも知れません。)
7日平均であっても、検査数と陽性者数から陽性率を推定するのは、必ずしも正確とは言えませんが、傾向はつかめると思います。
1日前の陽性率(検査人数と陽性者数の7日平均)は、
東京都 0.84 (1日前)
でした(東洋経済からダウンロードしたデータ)。大阪0.46、兵庫0.60 など、予想通り高い陽性率でした。奈良、北海道も高いようです。但し感染者数が多い所だけが陽性率が高い訳ではなく、秋田、富山などでも0.3以上となっていました。そして人口あたりの感染が比較的少ない(下から3番目の)岩手でも、0.18。
こんな中、陽性率が0.10以下と比較的低いのは、鳥取、島根、山口でした。(全県は見ていないので、他にもある可能性はあります)
昨年のコロナ4ステージでは、ステージ4が10%以上、ステージ3が5%以上でした。つまりほとんどの県で、陽性率から見たステージは4、ということです。
感染を食い止めている国、感染状況を客観的に把握できている国では、陽性率が非常に低く保たれています。最もうまく制御できている国の1つは台湾でしょう。台湾の陽性率は0.21%(0.0021)です。
日本の45.16%という数字は、とても高い。市中感染を全く把握できておらず、恐らく無症状の感染者が、毎日さらに感染者を広げ続けている状態。そして、得られた陽性者数は、実態を示していない。
とにかく検査が足りない。
データを集めることができていない。
だから出て来る数字(データ)が全く信頼できない。
数字は実態を示していない。
これが今の日本の現実。。。