定期的な感染状況確認(2022/2/10)
前回、感染者数などをチェックした1月31日から10日経ちました。随分状況がかわってきました。
・ピークが見えた国が増えた(実効再生産数が1以下)
・南アフリカでは死者継続増加中
・日本の死者数は、指数関数的に増加中
・韓国で感染者急増中
・感染爆発が始まった時のインドと日本は似ていた
今回も全体地図から。相変わらず感染者数はヨーロッパ、南北アメリカオーストラリアで多いようです。特にロシアで感染者数も検査も陽性率も増えている状況。そして日本の陽性率の高さも目立ってきました。
感染者増加に歯止めがかかったかは、実効再生産数をみればわかります。
北アメリカ、オーストラリア、モンゴルなどで、減少傾向が顕著になっています。一方、イラン、アフガニスタン、ロシア、日本、インドネシアなどの増加傾向が目立ちます。
続いて注目している5か国の、感染者数、死者数の推移です。(下段は片対数グラフ)
イスラエルは急拡大が終わって急減少中。その他の3か国(日本以外)も減少中。一方死者数は、ほぼ横ばいのイギリスを除き、4か国で継続増加中。
続いて検査数・陽性率です。イスラエルは、感染者数急増に伴い検査を拡充したので、陽性率は最大で25%程度に収まっています。一方日本は、この5か国では最高の41%となっています。(日本より高いのは、北欧3国、グアテマラ、ウクライナ、ベトナムなど)
累積感染者数を見ると、イスラエルは人口の35%がすでに感染したということがわかります。
続いて感染者と死者数を確認してみます。
日本の感染者数が南アフリカのオミクロン株ピークを軽く超え、アメリカやイギリスに近づいていること、そしてイスラエルの感染爆発は桁違いであったことがわかります。
南アフリカでの感染ピークから2か月近く経ちましたが、まだ死者数が増加中です。イギリスの感染ピークからは1か月。死者数増加は止まった可能性はあります。イスラエルの感染ピークは1月25日頃で、まだ2週間ほどです。グラフでは減少に転じているように見えますが、データに乱れがあるようなので、しばらく注目が必要です。
続いて、インドと韓国とも比較してみます。
これを見ると、インドは日本とほぼ同時期に感染者急増が始まったものの、インドは3週間後でピークを迎えました。死者数の増加は今の所、日本とほぼ同じペースです。
韓国は日本より1か月近く遅れて感染爆発、日本の1月の増加傾向と似た形で今も増加中であることがわかります。
(感想を中心に)
日本では少し鈍化したようですが、まだまだピークが見えません。鈍化のように見えるのも、検査が足りないだけかも知れません。それでも県単位で見ると、沖縄など一部の県では減少傾向に入っている可能性があるので、そろそろ収まってきて欲しいものです。。。が、陽性率がとても高い、BA.2の市中感染が始まりつつあるという情報があるので、まだまだしばらくは増加が続きそうな気もしています。(イギリスのように、あまり下がらず、だらだらと続く可能性も否定できない。)
日本とインドは、ほぼ同時期に感染爆発が始まりました。しかしインドでは3週間ほどで感染ピークを迎えましたが、日本はまだまだ増加中。死者数も現在は日本とインドは同程度ですが、日本が感染拡大しているので今後大きな差が出て来る可能性があります。
韓国の感染拡大は、ベースラインがかなり高い所からスタートしました。このため僅か1か月で日本を超えるまでになってしまい、今も実効再生産数が1.86とかなりの高水準で増加中です。収まるまでの時間次第で、今の2倍、3倍、またはもっと増える可能性もあると思います。
今回も細かな分析とまではできていませんが、データを眺めてある程度ですが動向を確認してみました。
報道やプロパガンダは、誰かが何かの意図を持ってデータを切り取り、発信します。定期的に、できるだけ生に近いデータを確認・比較しておくことで、データを見た時に気付けることを増やすことができるはず。騙されにくくなるはず。こう思っています。