一度売れただけでは終わらない!化粧品・健康食品業界における顧客リピート戦略の重要性
「1回」売れただけでは利益は出ない!
最近のご相談で最も多いのはCRM=顧客関係管理の強化、つまり、既存の顧客から追加の売上獲得がしたいというお悩みです。
一度、商品を購入してもらえたのにも関わらず、そのあとの売上に繋がらないことが多くのメーカーの課題となっています。
最近のインターネット広告は商品販売価格の3〜4倍のコストを掛けないと新規顧客が獲得できません。つまり1度の商品購入だけでは到底元が取れないのです。2〜3度と購入してもらってはじめて広告費がペイできるという利益構造になっています。
広告からランディングページに流入し、そこで商品が購入される。ここまでがうまくいったところで「広告の成果が出た!」と満足してしまいがちです。しかし、一度商品を購入した方は果たしてリピーターになってくれるでしょうか。購入後のサポートやコミュニケーションの仕組みができていないと、次の売上には繋がってこないのです。
広告に対する反応はあるのにもかかわらず利益が出ないような状況は、明らかに顧客維持(CRM)の仕組みがつくれていない証拠だと言えます。
新規獲得主義の功罪
化粧品・健康食品業界では、新規獲得主義を長いこと続けてきました。メーカーの多くが新規獲得数や新規売上の数字のみを重視してきたことが、その後の顧客維持に対する仕組みづくりが軽視されてきた原因のひとつだと考えられます。つまり、新規顧客獲得だけに力を入れてしまい、顧客を維持するためのコミュニケーションが疎かになっているのです。
よく見かける例は、「今だけ期間限定でお試しセットが 50%OFF」といったインパクトのあるオファーのランディングページで、魅力的なコピーに魅かれて購入したものの、実際に届いたものを見てみると、一般的なダンボール箱に商品のみがポツンと入っていて、使い方の説明もなく、その後のサポートも全くない─。こういった新規顧客の獲得だけを重視しているケースです。
これでは、顧客は商品の価値を十分に感じ取ることができません。顧客と商品、メーカーの関係はそこで終わってしまいます。つまり、商品の効能効果の実感やブランドへの感動体験が生まれず、リピーターの創出に繋がらないのです。
さらに、そもそも新規顧客のターゲットも的確に設定されておらず「新規向け広告の CPO が合えばいい」という発想で商品を販売していると、本当にその商品が必要な顧客に届くこともなく、尚更リピーターの創出には至りにくい状況になってしまいます。
新規獲得と同時にリピーターをつくり出していくための仕組みが必要不可欠なのです。
CPOからLTVへ
いまの時代は、物は所有からシェアに、モノ消費からコト消費へと大きく価値観がシフトしています。アップルをはじめ動画サービスなどのサブスクリプションモデルが全盛です。つまり一回の売上獲得の効率化を目標にするのではなく、継続的な売上=LTVを第一の目標とし、顧客の数よりも顧客の質を重視する必要があります。
2回3回、半年、1年と顧客でい続けてもらうためには、自社製品で本当に幸せになる顧客を正しくターゲティングし、本質的なメッセージでコミュニケーションし続ける必要があるのです。
そもそも顧客のターゲット設定も曖昧で「CPOさえ合えばいい」という発想で広告出稿をしていると、本当にその商品が必要な顧客に届くこともなく、尚更リピーターの創出には至りません。これではせっかくかけた広告費も回収できません。新規獲得と同時にリピーターをつくり出すための仕組み・コミュニケーション戦略を考えることが不可欠なのです。