持続可能なまちへ(SDGsで未来をつむぐ)次世代を育てる、まちづくり
まちづくりは、どこかの誰かがやってくれるものではありません。まちを良くしたいという思い、をもったあなたに関わってもらいたい(岐阜市)。
岐阜市柳ケ瀬地区のリノベーションまちづくり(リノベーションで、まちをつくる取組)は、とてもユニークだ。まちづくりの手法の第一として、「活かす人を育てる」ことを挙げている。
柳ケ瀬には、柳ケ瀬を楽しいまちにする株式会社という民間グループが2015年から、地域の空きビルを活かした様々なイベントや行事を行っている。一部の人だけがまちづくりに参加するのではなく、特に若い人を巻き込んでいく。リノベーションまちづくりの関係人口は、2014年の13人をスタートとし、2021年には累計1800人に達した。
若い人を巻き込んでいくのは、「次世代にまちをつなぐ」という大きなテーマがある。若い人が関わってくることは、持続可能性を高め、エリア価値を高める効果が期待できる。市は、土地取引数や路線価なども参考指標として注視している。
市の動きはどうか?「まちをフィールドにした民間の人たちの活動が前のめりになる環境をつくる」という。岐阜市にぎわいまち公社という法人をつくっているが、その活動は、情報紙の発行、リノベーションスクールの開催など、あくまで、経済投資を含む事業活動は、民間が行うという前提での環境づくりに専念している。
公的活動においてこの民間が主体となるという、岐阜市の特徴は、景観づくりにも表れている。あくまで主役は住民で、行政は、「みなさんの想いをサポートします!」なのだ。
岐阜といえば、図書館「みんなの森」も、利用しやすい環境、デザイン、親しみやすさを提供している。そして、理念も。
「本を通じて子どもたちの豊かな未来へとつながる道を応援したいと考えています」。
年を長じた私たちは、若い世代や子どもたち、そして未来に生まれてくる人たちに、このまちを託していくことになる。まちは、一部の識者や関係者だけでなく、みんなで、若い人たちも一緒につくっていこう。これが、私が大切にしたい思いです。