【仕事の経歴】競馬雑誌編集時代vol.3
2001年9月11日夜の記憶
仲の良い先輩と会社(@半蔵門)の真向かいのビルの地下にいた。いつも通りビールを飲み、唐揚げを食べ、プロレスの話をする。普段通りの日常だった。
手元の携帯(当時はガラケー)のニュース速報で、アメリカ同時多発テロを知った。映像では見えず(ガラケーだから)、事の重大さを把握するのには時間がかかったが、その衝撃は凄まじかった。
それ以降、世界的にも「テロ」という言葉が一般化していった。時期を合わせるように、僕の身の回りでも大きな出来事が起きようとしていた。
徹夜した日、事件は起きた
記事を書き、競馬雑誌を読み、週末はGREENチャンネル(競馬専門番組)に釘付けになる。そんな夢のようなビジネスライフがいきなり終わりを告げる。
入稿の仕事が溜まり、その日は同僚と徹夜。奥にある一室で僕は日常的に会社に寝泊りしていた。若かったからか、そんな生活も楽しんでいたんだと思う。
「うわ、なんですか」と悲鳴にも近い同僚の声。仕事場に行くとそこには濃紺のスーツを着た多くの大人が退去押し寄せていた。
「あなたはこの会社の社員ですか?」と尋ねられる。彼らは一切笑っていない。何が起きたのか、事件なのか、動転したのは覚えている。
マルサが会社に踏み込むと言うこと
机の中からPCまで、あらゆるデータ類を彼らは持っていく。出社する社員も同様に、驚くまもなく間髪入れず次々と処理される。名前、仕事内容、など聞かれ、最後に指紋をとる。なんなんだ、これは。。。
そう、濃紺スーツの彼らはマルサだった。脱税の容疑が当時の会社にかけられ、その日はマルサが踏み込んだ日だった。
一生忘れられない記憶、会社で徹夜して、朝起きたらマルサに指紋を取られる(笑。2002年の春、僕の人生はここから大きな転換を迎えることになる。
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