【ベネッセHDの #30分企業分析 挑戦中】
こんにちは!えびすです!
突然ですが、最近 #30分企業分析 というものをやっています。
見よう見まねで挑戦しているところですが、これができるようになるととても面白いです!
こちらを知ったのは「ファイナンスラボ」で会計クイズを始めてからです。
ファイナンスラボで30分企業分析をものすごいサイクルで回すにしけいさんに憧れて私もやり始めた次第です!
今回は今私が興味を持っている「教育業界」に着目して分析します!
分析の対象は「こどもちゃれんじ」でおなじみの「ベネッセHD」です!
事業内容
教育事業のイメージがありますが、「介護・保育」、「英会話(ベルリッツ事業)」も展開しています!
財務諸表と疑問点
すららネットの分析から想定していた財務諸表の形を前提に生じた疑問は、次の二つです。
BS:固定資産が大きいのはなぜ?
PL:営業利益が小さいのはなぜ?
分析の前に会社の概要を見ていきます。
会社概要
売上高は次の順で大きくなっています。
「国内教育」
「介護・保育事業」
「グローバルこどもちゃれんじ」
「ベルリッツ事業」
介護・保育事業の売上がグループ全体の二番目に入っています。
次にビジネスモデルを見ていきます。
・典型的なホールディングス経営企業です(純粋持株会社と複数事業会社の組み合わせ)。
・チャレンジ〇年生の印象が強かったのですが、想像よりより幅広く事業を展開していました!
疑問点の検討PL
営業利益が低い要因を見ていきます。
こちらは有価証券報告書(以下、有報)のセグメント情報からの抜粋です。
ベルリッツ事業の採算が悪く、営業利益ベースで赤字になっていることが分かります。
赤字の要因については「人件費が過大なのではないか?」と推測してみます。
余談ですが、「介護・保育事業」の利益率が一番高い点が個人的には一番驚きました!(人件費が高いため利益率は低いイメージなのですが、何か強みがあるのかもしれません)
ベルリッツ事業の業績について確認します。
人件費が嵩んでいたわけではなく、減収が減益の大きな要因であることが分かりました。コストはむしろ改善傾向とのことです。
検討論点からは逸れますが最終利益ベースでみると、のれんの減損が多額に生じていました(ベルリッツは対面授業が多いためコロナの影響をもろに受けたようです・・・)。
ベルリッツ事業の今後について、決算説明資料からの抜粋です。
課題はオンライン化の加速です。
対応策に大規模レイオフ、リストラとあるため、人件費はやや高い水準であったと推測します。
不採算事業の整理が進むことで固定費が削減さ営業利益が改善されることが推測されます。
その一方で、最終利益ベースではのれんの減損等の特別損失が生じることも考えられます。
疑問点の検討BS
固定資産が大きい要因について見ていきます。
連結BSをみると、固定資産の6割を有形固定資産が占めています。
さらに有形固定資産のうち5割超をリース資産が占めています。
なぜリース資産が大きいか?
これまで触れてきたように介護事業があるためです。
つまり、高齢者向け施設に係る物件のリースが多額になっているということです。
上の表は有報の設備の状況からの抜粋です。
介護事業の今後について見ていきます。
コロナの影響を受け、施設の「数」から「質」への転換か進むと推測されます。
また、介護事業は入居率×単価でマネタイズされる事業のため、入居者数を高く維持することが課題となると考えられます。
まとめ
以上、まとめると上の図のようになります。
教育業界は今後ますますオンライン化の波が訪れることになりそうです。
政府は「GIGAスクール構想の実現について」を公表しており、学生1人に1台の端末を持つ環境を整備することを掲げています。
オンライン教育業界は今後楽しみな業界だと思うので注目していきたいです!
学んだこと
・業界は同じでも展開する事業の内容によって財務諸表の形が変わる
・30分企業分析をした企業を起点に興味が広がる(同業界の他社との違いや財務諸表がどのように変わるか、今後の展望等)
・自分の中に分析をする際のストックが増える
・企業分析を続けることで社会を俯瞰することができる