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弟に対する個人的愛情レポート
私は弟のことが大好きだ。こう言うと大体「ブラコンだ」と言われる。なぜそう呼ばれるのか。世間一般の言うブラコンの定義がどんなものかは知らない。しかし頭ごなしに否定するのも違うかと。
自分ではブラコンではないと思うが、本当にそうなのか一度考え直してみたい。他人からしたらすこぶるどうでも良いだろう。
まず、弟の何が好きなのか。ここはしょうもないので飛ばしてもらって良い。
弟はとても可愛い。身長は180cm近く細身だがスポーツをしているので程よく筋肉がついている。目つきは悪く私に似て老け顔で貫禄もあるので、他人の目には愛くるしく映らないだろう。そして寡黙だ。目つきが悪くて喋らないなんてことになると、色々勘違いされることもあるらしくかわいそうだと思う。
目つきに関してはそもそも開眼(笑)できる幅がとても狭く、いつも目を開いているのか閉じているのかよくわからない。コンタクトも入れられないくらい目が開かない。無理やり入れようとしたら目が裂けそうになったことをしょんぼりしながら話していた。そんなところがとても可愛らしい。
加えて最近は渋い良い男に育っているようで、父と外に食事に行くと店長やマスター、おばちゃんたちに好かれ「大きくなったら飲もう」と誘われているらしい。よくわかっていらっしゃる。彼は良い人だ。もう少し年が上がるとより人に好かれる類の人間だろう。
彼は私の誕生日に母と、青い小さな花がたくさん入った白いバスケットを買ってきてくれたことがある。姉の誕生日に花を買ってくる弟。しかも花束ではなく籠入りの花。これはもう事件だ。姉の趣味を考えて花なんてまた当たり外れのある類のプレゼントを送る弟がこの世にいるのか。加えて「姉ちゃんはこれが好きだと思う」と選んだけれど恥ずかしくなって自分からプレゼントだと言えなかった。愛が溢れて仕方がない。普段弄り回して申し訳ないとつくづく思った。
弟は可愛い。なぜこんなにも可愛く見えるのか不思議だ。母が「自分の子は無条件に存在しているだけで可愛い」と言っていたがその感覚に似ている。
もっと言うと弟を可愛がる時の気持ちはペットを愛でる感覚に似ている。実家に帰ると大型犬を撫でるように必ず「よーしよしよし」と頭を撫でくりまわしている。…まあ動物を飼ったことはないが。
先ほど「ブラコン」について検索をかけてみた。可愛く見えるのは何か血の繋がりというか、そういうものによるのだと科学的に実証されていないか気になったからだ。論文までは確認していないが、結果として出てきたのはほとんどが「こんな人はブラコンかも?」という記事だった。内容としては
・兄弟を恋愛対象としてみてしまう
・兄弟に依存している
・恋人より兄弟を優先してしまう
・兄弟の恋人に対して対抗心を持っている
・兄弟になんでも話す
などだった。某先生の質問にもえげつないというか、とにかくブラコンに関わるなかなかの内容ものがあった。
私はそこまでの愛(?)を弟には注いでいない。そもそも彼が恋愛対象になることがない。命に関わる問題が起きない限り弟が恋人より優先されることはあり得ない。全てを共有したいとは思わない。流石にずっと頭の中に家族の存在があり続けると疲れるし、誰にだって家族に知られたくないところや話があるだろう。(物事に対する考え方は人それぞれなので当てはまる人たちを否定するわけではない。ただし理解することはできない。)
最終的にひとつの結論として、私はブラコンであるというより家族への愛情を頻繁に直接的な言葉で表すことが多いだけではないかというところに落ち着いた。
検索結果のみをもとに考えると私の愛情はブラコンの一番ネックになっているであろう「兄弟への依存」に当てはまると考えられないからだ。そしてここでは弟への愛を語ったが、両親も兄も同等に愛おしいと思っているので、弟のみに向けられている感情ではない。
ではなぜブラコンだと言われてしまうのか。家族に対する愛情の持ち方、愛情表現の仕方、そもそもの愛情の有無は人ぞれぞれで「家族大好き!」とだだ漏れにしている人は私の周りに少ないのかもしれない。だから「弟大好き」と連呼している私がブラコンだと言われてしまうのか。
どのみちブラコンと呼ばれることに異論しかないということがわかった。