特技を知られて変な人が湧いた話・後編
前回の続き。今回で一応終わりです。
編集さんが止めてくれたのはフリーペーパーの連絡先に来た依頼。その中でぶっ飛んだものを。あえて名前は伏せます。
依頼者(以下、(依))「この4コマ描いてる人よかったら紹介していただけませんか。私達の方で依頼したいのですが」
編集さん「直接の依頼ですか?でしたら話を繋ぎましょうか?」
聞いたところゆるキャラを使って漫画に描いて欲しいという事だったのですが、アイデアも全て私から提示しろ、と。とにかく急ぎなのだと。
編集さんから「ちょっと引っかかるところもあるから、もし何か変な事言ってきたら話聞くよ」と言ってくれたので助かったところもありました。
コンセプトを電話口でざっくり聞いてメモ取って何本か作って。当時急ぎということもありファックスで送って。
依「うーん、イメージじゃないなぁ、作り直して」
私「どういうイメージですか?たとえばマスコットキャラクターにどういう立ち回りをさせるのか、商品の説明なども含めて…」
コンセプトも伝えたいことも曖昧、この辺りで少しどころか不安は不穏に。
コンセプトも何もなく「うまいアイデア思いついた!💡」的な実際には全く企業関係無くね?な事を一方的に言われたものそのものを描いても「イメージと違う」
仕事として請け負ったから描きました。
でもね、最終びっくりしたのが、描いたのをファックスで送った後ですよ、
(依)「キャラクターは企業の社員で作ったことにしてへなちょこさんの名前は出ないように」
(依)「有名な人に頼んだらお金かかるでしょ?(だから無名のへなちょこを使った)どーせバレないってw」
(依)「原稿料?え?フリーペーパーなのだからもちろん無料なんだよね?」
これを電話口で言われて最後に
(依)「そちらの元原稿は仕事終わったらわからないように廃棄してねwあ、仕事の内容口外しないでねw」
このまま行ったら私の仕事無かったことになるんじゃないか?おかしくない?
おいおい、どんなミッション・インポッシブルだよwインビジブルだよw
「そちらへ送った原稿を破棄してください!」と言って電話を切り、速攻編集さんに相談しました。
編集さん、後日企業の担当者の上司に掛け合ってくれて、結局仕事は無かったことに。
結局、後になって依頼者が「どうしてくれるんだ!」という恫喝と恐喝みたいな電話をよこしてきたのでさっくりと報告したらその後は音沙汰ありません。
その企業の名前を今でも見るたびに変な気分です。
時間と労力の無駄は痛かったけれど、無名の絵描きさんや物書きさんが同じような案件にならないようにということでの覚書です。
20年以上前にもこんな無茶なこと言う人がいました。
無名だから、と泣き寝入りしてはいけません。今はネット拡散や自分で情報提供できるぶん、仕事の幅は広がったのですが、いついかなるときに変なヤツに引っかからないように気をつけてね!というお話でした。
今はたまーに頼まれて描くくらいですが、事前に相手の求めるものに意識のすり合わせをしてますが、一方的なものに関してはリスク回避する能力も必要ですね。
#変人ホイホイ
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