あの頃から(いやきっとずっと前から)多分変わらない在り方 2 ねむれぬつき 2023年11月22日 09:14 背中に2本、包丁を刺される夢を見た。2本はまるで鞘に収まるかのように深くあたしの背に、ザクザクと刺し込まれていた。メゾネットのような部屋と螺旋階段には無邪気にこどもたちが群れておりあわれなことにあたしは刺されたのは自分でよかったのだとうめきながらこんなことはたいしたことではないとでもいうように菜切り包丁の刺さったまま甲斐甲斐しく動き回り、出刃包丁の刺さったまま、無邪気に湧き立つおとなこどもを寝かしつけた。切れ味が鋭かったせいか、外気に触れない傷口は少しも痛まなかったけれど、刺さったままの刃を不意に抜かれるのが怖くて誰にも背を向けることができずいかなる人とも正面から向き合うしかなかった。これがあたしの在り方か?遮光カーテンのこちら側薄暗く湿った部屋で目を覚まし想う。ゆるせない、となけないかなしさについてきりすてられないかなしさについて「あたしははじめからなにももってはいなかったしなにもうしなってなんかいない」呪文のように唱えるあたしの背には傷口などないし、…羽根すらもついてはいなかったのだから。そう、最初からただのひと。何様でもなかった。2005/07/26 18年前に自分が書いていたブログから。この在り方って多分、今も本当に変わらない。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #自分 #夢 #過去 #現在 #在り方 #アイデンティティ 2