見出し画像

ポスターに抱いた憧れ

ポスターへの憧れ
その昔、宇宙戦艦ヤマトが劇場公開されたとき時に発売された映画のサントラ盤アルバム。購入特典についていたポスターにときめいたのもです。昔のアイドルのアルバムを買うとよくピンナップポスターが付いていました。
1980年代 広告の花形は、街を彩るポスター。パルコや西武百貨店のアーティステックなポスターには憧れました。

ポスターを描く
当時美大生だった私は、そんな華々しいポスターに憧れ迷うことなくアドバタイジングのコースを専攻しました。B1パネルいっぱいに、当時だからもちろん手描きでポスターカラーを使ってポスター広告を描く。毎週いろんなテーマを出されて、それに沿って1週間でポスターを描き上げるという過酷な授業が続いたのも今では懐かしい。パソコンもPhotoshopもない時代は、なんでも手作業でした。

美大の授業とは別に、自主制作でもイラストを描きます。当時人気の日本グラフィック展や日本イラストレーション展に入選することは、当時の美大生の憧れでした。

作品は B1パネルに描いて応募。一人で何点も応募するので、搬入日には重いB1パネルを何枚も抱えた若者たちが、渋谷のパルコの前に長蛇の列を作りました。2000点を超える応募点数が集まっていたのだから、すごい列です。

今では東京藝大の学長まで上り詰めた日比野克彦氏は当時の大スターでた。1982年の日本グラフィック展と日本イラストレーション展の両方で大賞を受賞して時の人となりました。

イラストレーションが最もアーティステックで華やかだった時代。そしてイラストレーションでポスターを作ることが夢だでした。

ポスターからスマホに
時は流れ、今の情報伝達の手段といえばスマートフォンでしょう。電車で座って前の席を見ればほぼ100%スマホをいじっている光景が広がります。人々の関心は、数十年経ってB1サイズからスマホサイズにまで小さくなってしまった。もちろんスマホから得られる情報量は凄まじいし今ではなくてはならないツール。でも、みんな下を向いている。

ポスターは憧れでした。 ポスターを見上げていた。吉祥寺で飲んだ帰り、パルコに貼ってあった「山口はるみ」のでっかいポスターに釘付けになった事を今も覚えています。エアーブラシという道具を使い、リアルでファッショナブルな女性を描いていました。

広告業界も様変わりして、アートっぽく目を引くようなポスターなんてほとんど見ないし、人々の興味もそこにはない気がします。ポスターなんて時代遅れの媒体なのかもしれません。

インテリアとしてのポスター
でも、部屋に飾るインテリアとしてのポスターならその昔、ラッセンとかヒロヤマガタなんかが人気があった時代もあったし、ディズニーやジブリのジグソーパズルをポスターフレームに入れて飾ったりしているのも時折見かけます。

そして、今はオンデマンド印刷なんかも充実していてオリジナルポスターも容易に作ることができます。ちょっとスマホを見る視線を上げて、ポスターを眺めてほしい。そんな思い出作ったオリジナルポスターです。



いいなと思ったら応援しよう!