ONE参戦記(ほぼ全文無料)
8月23日(金)ONEにグラップリングマッチに出場しました。
数年前から始まったONEでのグラップリング、最近は日本人選手の参戦が増えてきて日本での注目度が高まっている印象です。
カルペディエムでは石黒翔也やクレイグが出場しており、今回運よく自分にもオファーが回ってきました。
◾︎8月20日(火)出国&銭湯
飛行機とホテル代はもちろんONE側が負担。
10時半羽田発の便なので少し早めに起きるだけで割と余裕を持って出発。
今回でタイに行くのは3回目なので勝手がわかっている。サクッとチェックインを済ませて搭乗口で待っている間にラジオを収録。
6時間ほどのフライトで到着。預けた荷物を受け取りGRAB(タクシーアプリ)でタクシーを呼びホテルまで向かう。
今回の滞在エリアはバンコクの中心から外れたあたりで、以前滞在した中心地からは車で1時間ほど離れていた。
ホテルに到着してチェックインを済ませて体重を計る。はっきり覚えてないけど78kg後半。起床時の体重は77.2kgだったが機内食をしっかり食べたのとむくみのせいか、思ったより重くなっている印象。
軽く休憩した後に外を散策。ホテルの道路を挟んだ向かい側が大きなスーパーがあり、食料品や日用品、家電、フードコートなど必要なものは全て事足りました。
スーパーで水やら果物などを購入して帰宅。
夕方くらいに持参した食料で食事。
このタイミングでは塩分を多く含むものは避けるので、サトウのご飯にツナ缶と半熟卵2個(近くのコンビニで売ってた)を乗っけて食す。
さらにスーパーで買ったヨーグルトやバナナなどの果物も追加。お腹はふくれるけど塩気がないから満足度はなし。
ちなみに部屋に電子レンジはありませんでした。そういった場合は洗面台にお湯を溜めて、そこにレトルトご飯を20分ほど突っ込んで温めるのですが、なぜか洗面台の蓋を閉じれない仕様になってました。そこでレトルトご飯(5個)を包んでいたプラスチックの袋にお湯を溜めてそれでご飯を温める手段に変更。無事ほくほくのご飯が食べれました。
海外のホテルだと設備の不十分さに見舞われがち。
さらに問題だったのが部屋のバスタブがなかったことです。
私は基本的にお風呂は湯船につかる派なので、シャワーのみだと疲れが抜けきらない。また今回も多少なりとも汗を出して体重を落としたいのでシャワーのみだと不十分です。
さて困ったなとなりましたが救い手の手はあります。
実はバンコクでは意外にも銭湯があります。去年1週間滞在したときも何度か利用しています。そこでホテル周辺の銭湯を調べたらいくつか見つけたのですが、ここで少し?なことに気づきました。
銭湯のHP(IGやFacebook)を見てみると謎にイケメンのマッチョの裸体の写真が多用されていたのです。(大事な部分はもちろん隠して)
これはどうも雰囲気がおかしいと感じ、さらにグーグルマップでその銭湯の口コミもチェックしてみました。基本的にいい口コミが多かったのですが、たまに不穏な口コミもありさらに疑念が深まりました。
これは行って大丈夫なのかと不安になりましたが、試合に向けてベストを尽くすのが選手の務めだと思い銭湯に行くことを決心しました。
ホテルの最寄り駅から10分ほど電車に乗って目的の駅に到着。
駅から歩いて1分もない所にその銭湯はありました。
ちょっとドキドキしながら入店。受け付けは女性の方が2名。
簡単な会員登録を済ませてお店の奥に進むと下駄箱に靴を預けて階段をあがり上の階に。上がったところに更衣室があったのだが、細い通路の両サイドにロッカーがあるスタイルの更衣室。通路が狭すぎて後ろのお客さんと体が接触しまくる。周りに気を使いながら服を抜いで、上がった時と別の階段を降りて行ってお風呂場に向かう。
お風呂場に行って驚いたのがお風呂場全体がとても暗かったことだ。
日本の銭湯はどちらかと言うとしっかり明かりと照らしているが、それとは真逆でわずかな間接照明があるくらいで隣の人の顔もよく見えないくらいだった。ちなみにこの時わたしはメガネで来ており、湯気で曇るのもあって余計に見えなかったです。
予想外の暗さに困惑しながらも洗い場で体を洗い湯船を目指す。
お風呂自体はシンプルで大きなお風呂が一つあり、大きな壺の一人用のお風呂が2つあるだけだった。まあ海外のお風呂ならこんなものかなと思い湯船につかりリラックス。
サウナもあったのだが、このサウナが明らかにおかしい。
まずサウナに入っている人の数が尋常ではない。満員電車のような密度で男性たちが入っており、とても自分が入れるスペースがないのだ。
さらに暗さと人による肉壁で中の様子がほとんど見えない状況だった。
せっかく来たんだからと勇気を出して一瞬だけ扉を開けて突入してみましたが、あまりの人の多さに気持ち悪くなってすぐに抜け出しました。
メガネが曇っていたせいもあったので、今日はここまでにしようと諦めて大人しく湯船だけにつかってリラックスしました。
多少の疑念を残しつつ銭湯を後にしました。
ホテルに戻ってゆっくりして就寝。明日は写真撮影やインタビュー。
◾︎8月21日(水)撮影&インタビュー
ぐっすり眠れて起床。
今日は写真撮影やらインタビューの予定
午前9時半に4階に集合
ここでスポンサーの申請の書類を改めて記入。
ショーツやバナーなどにスポンサーのロゴを入れる場合は事前に申請が必要で、スポンサーにつくことが出来ない企業の一覧なども伝えられていました。
けっこう細かい一覧でしたが、まともな会社なら基本的にどこでもOKです。
部屋を移動してSNS用のショートインタビュー。
ここでカルペディエムTシャツを着てないことに気づく。無印の安物のストライプ着てました。大失態。
このときのスタッフは日本語を話せる人がいなかったので、LINEの画面で日本語の質問を見せられて一つずつカメラに向かって答えるスタイルで撮影。
6つくらい質問を答えて最後の質問で「ラジオで〜と言っていましたが」というラジオの内容に関する質問が来て、おいおいONEの人ラジオ聞いてるのかと焦る。
怪しい銭湯があるとか言ってしまったよと少し恥ずかしくなる。
と狼狽しつつも冷静を装いつつ無難に質問に答えてショートインタビュー終了。
※追記
ちなみにゴンカクさんのWEB記事でもラジオについて書かれていました。
次は写真撮影のため試合会場のルンピニースタジアムまで車で移動。
基本的に全てONE側の車で移動。
会場に着いてラッシュガードを受け取り宣材写真的なものを撮影。
けっこう細かく撮影したので100枚くらいは撮ったんじゃないかな。こういうちゃんとした写真撮影のときアゴの高さを指摘されがち。
撮影が終わりそのままリモートでのインタビュー。よくリングに上がってるインタビュアーの人もまじえて5人くらいでリモート。ここは日本語通訳の人あり。
質問はよくある内容が多かったですが、最後になぜか趣味はありますかと聞かれたので、ここぞとばかりに「銭湯と喫茶店巡りが趣味です」とコメント。さらに「もしよければ東京のオススメの銭湯と喫茶店をお教えします」とドヤ顔で伝えたがみんなの反応が薄くて1人だけ滑った感じになりました。悲
インタビューが終了したら、次はメディカルチェックのために車で病院へ。
身長やら心電図やらいろいろチェック。
ちなみに出発前に血液検査もしており提出済み。大手町にある広尾道場の会員さんがやっているクリニックにお願いして早急に検査してもらいました。
リーレクリニック大手町さん
お盆期間も営業していて助かりました
カルペディエムにはいろいろな職業の人がいるので緊急事態に迅速に対応してくれます。柔術という分かりにくい業界のことを理解しているので非常に助かります。
病院での検査が終わったらホテルに戻ってこの日の予定は終了。
持参した食料やフルーツを少し食べて休憩。
明日の計量のために少し汗をかいておきたかったので、夕方くらいからホテルの辺りを1時間ほど散歩。
近くに大きな庭園があったので、そこをブラブラしながら軽く汗をかく。8月だがこの時期のタイは雨季で日本に比べてかなり涼しかったです。
庭園で放し飼い?されていたニワトリ。
ホテルに戻り再度軽く食事。
部屋に電子レンジはなかったが、レストランの受付の人に電子レンジを使いたいと伝えたらOKだったので、レストランまでレトルトご飯を持っていきチンしてもらう。
海外だと日本に比べて設備が不十分なことがあるから機転をきかせるのは大事。
レトルトご飯の上に再度ツナ缶と温玉を2個乗っけて食す。コンビニに温玉売ってたのは幸い。
夜の7時くらいに昨日行った銭湯に再び突入。勝手がわかっているのでスムーズに入店。
昨日はメガネだったので曇ってよく見えなかったが、今日はコンタクトを着用していたので昨日よりはマシなはずだがそれでも暗すぎる。
汗をかくため長めに入浴。
そして気になっていたサウナを再びチェック。昨日と変わらず満員電車のようなサウナを観察。
感慨深くなりながら帰宅。
夜更かしせずに早めの就寝。
◾︎8月22日(木)計量
今日の予定は計量とフェイスオフ。
お昼にロビーに集合なのでそれまでに体重を作る必要がある。
起床してトイレを済ませた後の体重が77.6kg。契約体重は77kgなのでもう少し落とす必要があったので散歩で落とすことに。
Googleマップを見るとホテルから歩いて30分くらいのとこに大きな市場があったので、観光がてら歩いて向かいました。
日差しは強かったですが割とカラッとしていて気持ちのいい暑さで、秋の始まりのような感じでした。
30分ほど歩いて市場に到着。
想像していたよりとても大きな市場で野菜や果物、肉や魚などの食材がなんでも売っている場所だった。ザ・東南アジア感満載。
肉や魚などの臭いがけっこうキツイね。
軽く市場を楽しんだら来た道を戻ってホテルに戻って体重チェック。76.9kg。
もう少し落ちてるかなと思ったけど歩きならこれぐらいかな。
もう少し落としたかったので、シャワーを浴びて着替えたらすぐに布団に入って体に熱が残っている間に代謝で落とす方法を取る。
1時間歩いた分だけ体が温まっているので、布団で熱を逃さないようにして汗をかく。
これで30分くらいゆっくりしたら76.6kgまで落ちてました。
とりあえずこれでOKだと思い、飲めるだけ水をチビチビ飲んで出発まで待機。
尿比重と体重は同時にパスする必要があるので、水抜きしすぎておしっこが出にくくなってはいけないので飲める範囲で水を飲む。
ロビーで集合して再び試合会場に到着。
控え室でしばらく待機。
まずはフェイスオフの写真撮影。
会場に全員集められて2列に並んで互いの対戦相手と向かい合う。相手の身長高すぎて目の前がアゴ。
フェイスオフが終わり計量の準備。
まずは尿の採取。
トイレに向かうと、スタッフに番号が書かれたフィルムケースのような容器を渡される。
そのまま便器の前に行きスタッフの目の前で尿を自分で採取。
スタッフが真横にいる状態で用を足すわけですが、スタッフとの間に縦に細切れにされた簡易的なカーテンがかかっており、ガッツリと見る感じではなかった。ちなみにこの時のスタッフは女性でした。
採尿したらそのまま計量チェックへ。
5、6人くらいのスタッフがいる部屋に連れてかれ、採取したばかりの尿を機械でチェック。
尿比重はOK。そのまますぐ隣の体重計で即体重チェック。168.4ポンドでパス。みんなから拍手👏
書類にサインをして計量は無事終了。
ちょっと濃い目の尿が出たときは少し焦ったが一安心。みんなが自分の尿に注目しているのはシンプルに恥ずかしいよね。
ホテルに戻り本日の予定は終了。
さっそく隣のスーパーに行って遅めのランチ。カオマンガイと辛めのサラダっぽいものを頼む。
追加で寿司バーで寿司を三貫ほど食べて満足。計量が終わったからと言って食べ過ぎは禁物。
海外の寿司屋のスタイル
ホテルに戻ってゆっくりしてたらセコンドのマコトが到着。2人でカフェで一服。
夜ご飯はまたスーパーに行き、やよい軒で親子丼セットを注文。配膳ロボットがやたら喋ってました。
夜はやはり例の銭湯。3回目にもなればもはや常連。何も気にしません。
明日は試合なのであまり長湯はせずに短めに切り上げて帰宅。
◾︎8月23日(金)試合と驚安焼肉
試合当日。
思ったより早めに起きたので6時間ほどしか寝れなかったが疲労感はなく問題なし。
ホテルのビュッフェで朝食を済ませる。
ご飯などの炭水化物をしっかり摂取、みそ汁もプラスしてお肉系はあまり食べずに。
試合に向かうまでは基本ホテルの部屋でゆっくりとYouTubeを見ながら過ごす。
お昼頃に小腹が空いてきたのでフードコートの寿司バーでまた三貫ほど寿司を食べる。
16:50に集合して会場に出発だったので、集合する前にバナナを一本食べて最後の栄養補給。肌感覚ですが少しお腹が空いてるくらいが丁度よく動けます。
車で会場に向かって試合まで待機。
控え室にはジョイントマットが敷かれていてそこでアップが出来ました。
しかし公式なリングチェックがなかったので、偉い感じの人にお願いして数分だけリングに上がらせていただきました。
リング(マット)の感触としては特に滑りやすいや硬すぎることもなく、非常にいい作りのものでした。
サクッとリングチェックを終えて控え室で本格的なアップ。マコトに付き合ってもらいガッツリ汗をかくくらい動きました。
汗かきすぎて髪がずぶ濡れ。
マットが妙にヌルヌルする油っぽさが気になりましたが。。。
アップを済ませて試合開始まで待機。
ちなみに控え室に入ると飲んでいいのはただの水のみで、ポカリや経口補水液などもダメでした。
さらにトイレに行くのにもスタッフの人が同伴で付いてきました。変な薬とかを使用させないための処置なのか、そこら辺のルールは徹底していました。
そんな感じで緊張しながら試合開始まで待機。
19:30にスタッフに呼ばれて入場。
試合開始。第一試合目でしたがお客さんの入りは満員くらいの印象。
入場してリングの周り歩きながらリングイン。このとき観客席を見るとけっこう日本人の人がいてびっくり。おそらく現地に住んでいる人でしょうか、グータッチを求められて気持ちが昂る。
試合は3分過ぎに三角絞めで一本勝ち。
三角絞めは密かに好きな技ですが、試合で決めたのは久しぶり。
インタビューでは前日から一夜漬けで練習したタイ語で挨拶。
「こんにちは。私はセラです。勝てて嬉しいです。ありがとうございます。」と言った簡単な内容。知り合いにタイと日本のハーフの方がいるので、その人に教わり前日からひたすら復唱して覚えました。
一万ドルボーナスはありませんでしたが、一本勝ちのボーナスはもらえるので十分嬉しい。まあ初参戦ではいきなり貰えないだろうとは思ってました。
お小遣い程度のお金しかもらえなかった昔に比べて本当いい時代になったねえ。
試合終わった直後はドクターの簡単な質問に答えて、あとなぜか体重も測りました。
そのまま別室に連れて行かれてファイトマネーに関する書類にサイン。
全ての緊張から解き放たれて安堵。
この瞬間のために競技やってるとも言える。
少し一息ついたらスタッフの方からチケットもらって普通に観客席で観戦。
本場のタイのムエタイ見たけど会場の熱気が凄まじかったです。日本でいうなら大相撲のような位置付けなのかな。
試合全部は見ずに途中で抜けて車でホテルまで送ってもらって仕事無事終了。
ホテルの近くのご飯屋さん探してたら、ビアガーデンっぽい焼肉食べ放題のお店があったのでそこで祝勝会。
ジンギスカンを食べる時の鍋のようなもので焼肉を食しました。
お肉、野菜、ご飯、惣菜、果物を含めた食べ放題で、これけっこう高くつくんじゃないかと予想していたら2人で438バーツ(2,000円くらい)で安すぎてびっくり。
普通に美味しかったしお腹いっぱいだったのでこれで採算取れているのか心配。
ただ外にテント張った状態で営業してる店なので衛生面はどうなんでしょうね。
ちなみに今回僕が通ってた銭湯は一回450バーツ。
満腹になってホテルに戻って長い一日が終了。お疲れ様でした。
◾︎8月24日(土)帰国
帰国の便は13時でしたが、今回世話になったShams(カルペディエムバンコクのインストラクター)に挨拶するために、ADCCの会場に寄りました。
ショッピングモールの中で大会が行われていて、入り口のモニターにも大きくADCCの映像が映ってました。
飛行機の時間が迫ってきていたのでShamsに軽く挨拶してすぐにタクシーで空港へ。
1時間半前に空港に着いて無事チェックインして搭乗。
帰国途中の飛行機の中でこのnoteを書いています。
jits Magazineにも掲載
試合後のラジオ
最後に宣伝。教則動画販売してます。
◾︎感想
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