#006 呼吸の本質から学ぶこと

運動をする中で重要な要素の1つが”呼吸をすること”です。
人は生きていくために絶えず酸素を取りこみ、エネルギーを産生して、代謝されたものが二酸化炭素として排出しています。

普段の呼吸では無意識に行いますが、随意的に大きな深呼吸をしてみるとします。

そうすると、まずはじめに大きく「吸って」から「吐く」ことをすると思います。

これは物心がつく頃からそうしていると思いますし、深呼吸などでもまず「吸って」から「吐く」ということをするからだと思います。

しかし、本来の呼吸は、その逆で「吐いて」から「吸う」ということが正しい呼吸です。

「呼吸」という文字は、「呼(※呼気=吐いて)」、「吸う」と書きます。
つまり、言葉の通り、呼吸の本質から言えば呼吸は「吸う」よりも「吐く」ことのほうが重要ということになります。

実際に息を吸ってから吐くよりも息を吐きつづけることで自然と吸う事ができます。

話を元に戻し、少し専門的に生理学的視点で見ましょう。
基本的に「吸う」時は主に体内に酸素を取りこみ、「吐く」ときに体内で代謝された二酸化炭素を排出します。

酸素はエネルギーを作りだすために必要であり、体内に酸素を取りこむことは生きるために必要不可欠です。
一方、二酸化炭素は、体内の※phのバランスを量をコントロールしています。

このことをすごくシンプルに言うと、体内の酸素の量が少ないよりも二酸化炭素が増えると人間の機能は低下します。

例えば、酸素が薄い高所と、煙の中ではどちらが長時間耐えることができるかということを考えればその理由が理解できるかと思います。

なので、呼吸はまず「吐く」ことがすごく大切です。

これは日常の生活でも同じことが言えます。

お金も、物も、情報も、人間関係も,…

私たちはなるべく取り入れることを優先しがちです。

お金であれば、どう収入を得るか、物であればどう手に入れるか?
そして情報でいればどう有益な情報を手に入れるか?そして人間関係で言えばどう自分の利益になるか?

例を挙げればきりがないのですが、日常の様々なことに対して取り込むことを優先しています。

しかし、本質は取り込むのではなく、吐き出す(与える)ことになります。

呼吸の本質のように吐き出すことで取り入れることができることは日常生活も同じです。

普段の生活では取りこむことばかり優先しがちですが、少し余裕がある時は吐き出すことを優先すれば、また心の持ち方や思考の視点が違ってくるのかもしれません。

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