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Physioplusという新しい事業をはじめる話。

皆さん、こんにちは。都内で理学療法士として活動している澤渡(さわたり)と申します。

2024年を迎え、新年早々のご挨拶となりますが、昨年から少しずつ準備を進めてきた新規事業について皆様に報告をさせていただければと思い、記事にしてみることにしました。

今回は「Physioplus(フィジオプラス)」という新しい事業をはじめるにあたって、創業の経緯や事業の目的についてお話ししていきたいと思います。

本日紹介したスライド資料は
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自己紹介

まずはじめに、簡単に私のプロフィールについて紹介させていただきます。

資料1:自己紹介について

私は高校を卒業したスポーツトレーナー養成校でに進学し、その後フィットネス業界で4社7施設のスポーツクラブで18〜25歳まで7年間トレーナーとして活動していました。

26歳の時に、ヘルステックベンチャーの創業に携わり、スポーツクラブの運営支援や健康指導に従事しました。

その後、より専門性を深めるために理学療法士の資格取得を目指するため再受験し、理学療法士養成校への進学後、パーソナルトレーニングを中心としたコンディショニングジムで活動しました。

理学療法士の免許を取得した後、都内の整形外科クリニックに転職し、現在は理学療法士としてリハビリ業務に加え、自費トレーニングを提供しています。

資料2:職歴と出版物およびその他の個人スキル

上記の活動以外では、2022年に姿勢と動作の評価からつなげるストレッチングとエクササイズ(羊土社)という専門書を出版させていただきました。

こちらの書籍は発売前ににもかかわらず、Amazonランキングでは売れ筋、新着、欲しいものの全てのランキングで1位となり、発売後も好評いただいております。

資料3:個人スキルとして持っているデザイン制作

上記の職歴に加えて、デザイン制作を独学で学んできました。

これまでweb制作や資料作成、チラシ・フライヤーデザイン制作など様々なデザイン制作を行っています。

自分がこれからやりたいことは何か?

ここまで、簡単に私の自己紹介をさせていただきましたが、経験を踏まえ、これからの10年間の中で私自身ができること、そして自分自身の「やりたいこと」は何か?を考えてみると2つのことに絞ることができました。

1つ目めはフィットネス業界や理学療法士として活動してきた経験を活かし、専門性の高い知識の提供や健康プログラムの提案ができること。

そして2つ目はデザイン制作という経験から伝えたい情報を分かりやすく届け、可視化すること。

この2つの異なる個人的なスキルを活かしてやりたいと考えたことが「健康に関する情報とオンラインプログラムコンテンツを提供する専門サービスを提供すること」でした。

そのため、昨年の大半を事業を始める準備に費やし、今年から本格的にこの事業を始めることを決意表明するためにこの記事を執筆しています。

事業内容について

資料4:事業内容について

事業内容は大きく3つあります。1つ目はオンラインプログラムサービスを提供する「コンテンツ事業」、2つ目は専門家によるセミナーの企画や運営を行う「セミナー事業」、そして3つ目はカラダや健康に関する専門知識を分かりやすく一般層にも届ける「デザイン事業」です。

この3つの事業はすべての人の「カラダから健康をゼロをプラスに変える」という新しい価値を提案したいという想いを事業に反映したいと思った結果3つを主軸にしていきたいと考えました。

この事業を通じてこれから少しでも誰かの役に立てるように精進できればと思っています。


この事業をはじめようと思ったきっかけ

そもそもなぜ私自身がこの事業をはじめようと思ったのかについて内容を進めていきたいと思います。

資料5:この事業をはじめようと思ったきっかけ

フィットネス業界での経験

20代は、大半をフィットネス業界で活動していました。現場では老若男女を問わず、多くの人々の運動指導を行いながら、健康への意識の高まりを目の当たりにしてきました。

利用される方のニーズは「痩せたい・引き締めたい」といった内容がほとんどでしたが、時代と共に、このような理由だけではなく、肩こりや腰痛、健康増進など疾病予防や健康維持を目的としたニーズが増えていることを感じていました。

このような利用者のニーズの変化に対して、自分の知識とスキルをど今後どのように活かせるか考え抜いた結果、理学療法士の資格を取得してより高い専門知識を身に付けたいと思い、養成校に4年間進学するすることを決意しました。

理学療法士への道へ

なぜ、理学療法士という資格を選んだかというと、当時「理学療法士」という職種は個人的に病院でのリハビリ職としてのイメージが強い印象を持っていました。

しかし、資格について色々と調べた結果、海外では理学療法士がスポーツ選手のケアや運動指導をしていることを知り、私もフィットネスの経験を踏まえ、治療から予防までをサポートする役割を担える理学療法士を目指したいと考え、この資格を選びました。

資格取得を目指しながら、都内のコンディショニングジムで活動し、資格取得後は整形外科クリニックに転職しました。

写真:コンディショニングジムと整形外科クリニックでの活動

医療機関に転職して改めて感じたこと

理学療法士業務として臨床現場では沢山の疾患や症例を通じて、多くの人々が体の問題を抱えている現実に直面しました。

特に、私の所属する整形外科クリニックでは肩こりや腰痛、膝の痛みといった一般的な運動器疾患に加えて、ジムや自己流の運動によって体を痛めてしまう症例が多いということを感じました。

「健康のために運動しているにもかかわらず、不適切な方法や過度な負荷によって体に負担を与えている」と感じ、運動を行うことで生じる多くの問題に直面していることに気付きました。

このような経験から、メディカルとフィットネスの境界を埋め、人々を健康へと導くサービスを提供したいという思いが次第に強くなりました。

数字でみる「健康志向」への関心と高まり

資料6:数字でみる健康志向への高まり

近年、健康意識の高まりからフィットネスジムやパーソナルトレーニングの開業件数が年々増加傾向にあります。

日本のフィットネスクラブ業界トレンド2021によるとフィットネス施設数は新型コロナウイルスの影響で一時減少も、回復傾向にあると報告結果をまとめています。

今年、矢野経済研究所が発表したフィットネス施設に関する調査によると2023年7月時点で10,610施設のフィットネス施設が存在し、その中で24時間型の施設が3,000施設以上あり、全体の約30%を占めていると報告されています。

中でもRIZAPグループが運営している24時間ジム「ChocoZap(チョコザップ)」の新業態が2022年7月にスタートし、その後も勢いが止まることなく、2023年11月末時点での店舗数は1000店舗以上出店しています。

同社は2026年で3,000店を計画しているため、今後さらにフィットネス施設件数は増加する見込みが考えられると考えています。

一方、パーソナルトレーニングジムの開業件数も増加傾向にあります。2021年には日本に1,000店舗以上のパーソナルトレーニングジムが存在していると言われています。

また以前と比べて開業するハードルも下がってきていることなどから今後もさらに増加することが考えられます。

さらに、最近では、柔道整復師や理学療法士などの医療国家資格を持った方が独立し、治療と運動指導を組み合わせた「整体×パーソナルトレーニング」という内容のサービスを提供する施設も増えています。

このような施設は従来の痩せたい・引き締めたいというニーズだげではなく、体の不調を解消・改善したいという需要を取り込む新しいビジネスモデルとして価値が広まってきています。

このような理由からフィットネスジムをはじめとする健康産業は益々市場が増えることが予測できると考えています。

24時間ジムとパーソナルトレーンングジムの違い

資料7:24時間ジムとパーソナルトレーニングジムの違い

紹介したデータから見てもわかる通り、24時間ジムとパーソナルトレーニングジムは近年、フィットネス施設新規開業件数での伸び率が最も高く、今後もその需要は高まることが予測されます。

ここで実際に利用者目線に立った場合、それぞれのサービス違いについて考えていきたいと思います。

24時間ジムの利点は、なんと言っても自分の都合のよい時間に通いやすく、混雑のない時間帯に利用することで自分のペースで通えるということです。

また、パーソナルトレーニングジムに通うことと比較した場合、毎月あたりの費用も抑えることができます。

しかし、24時間ジムでは常駐しているスタッフがほとんどいないことや、はじめての運動をおこなう方にとっては正しい使い方や操作の分かりづらいトレーニングマシンが設置していることが多く、運動に関するアドバイスを直接受けることはほとんどできません。

また、取り組んでいる運動方法が自分にとって合っているかどうかが分からず、運動のモチベーションが下がりやすく継続がしづらいという欠点があります。

一方、パーソナルトレーニングジムはトレーナーと1対1で行うことで個別の目的や目標に合わせることが容易で、自分の身体能力や体力レベルに合わせて運動を継続できる利点があります。

また、トレーニングは基本的に予約制なので予約による強制力が生まれ、「行きたくないな」と思っても安易にキャンセルしづらいことなどから、比較的意思が弱い場合であっても運動を継続しやすい利点があります。

しかし、24時間ジムと比較すると費用がかかってしまうことやトレーナーによって指導力に差がついてしまい、良いトレーナーに出会わないとトレーニング効果が低下しまう欠点があります。

このようにどちらも利用したとしてもそれぞれの利点や欠点を理解する必要があります。

ここからは更に深堀りしてこれらの市場が拡大し、需要が高まることで生じる課題や問題点について考てみたいと思います。

市場が拡大することで生じる課題と2つの問題点

課題や問題点を考えた時、大きく2つの問題点が生じると私は考えています。

まず1つ目は「情報過多で選択肢が多すぎて、自分に合った運動方法が分からない」という問題が生じているということ。

そして、2つめは需要と供給が追いつかず、「質の高い専門サービスが提供できない」という問題が生じるということです。

1)情報過多で選択肢が多すぎて、自分に合った運動方法が分からない

資料8:自分に合った運動方法が分からない

スマートフォンやインターネットの普及により、健康に関する情報が溢れかえっています。これにより消費者は何が本当に役立つ情報かを見分けるのが難しくなっていることが問題の1つです。

このような問題は誤った情報や科学的根拠のない情報が拡散されるリスクも含まれます。一人ひとりの体質、健康状態、ライフスタイルが異なるため、一概に「ベストな運動方法」というものは存在しません。したがって、個々のニーズに合わせた運動プログラムの提供が求められています。

2)質の高い専門サービスが提供できない

資料9:パーソナルトレーニングによる健康被害

フィットネス市場が拡大することで需要と供給が追いつかず、質の高い専門サービスが提供できていないということも大きな問題になっています。

特に最近では「筋トレによる健康被害」に関するニュースが取り上げられており、消費者庁も注意喚起をしている事例があります。

本来であれば、専門性の高いトレーナーによって個別化された運動指導を受けることで目的や目標を達成するはずのサービスが、健康被害を生んでしまっているという問題は早急に解決すべき問題であると感じています。

このような理由はいくつかの理由が考えられますが、

  1. 中高年層やシニア層の利用者が増加していること

  2. 筋トレが追い込むことであるという間違った認識が浸透していること

  3. 運動を始める前に適切な身体検査を行わずに運動を始めていること

以上の問題があると私は考えています。

資料10:健康被害がおこってしまうくつかの要因

今回おこなう事業はこのような消費者側の問題やサービス提供者双方の問題や課題に対して解決できるサービスにしていきたいと考えています。

問題を解決することで健康をプラスに変える

資料11:消費者とサービス提供者双方の問題を解決し健康をプラスに変える

今回の新規事業の目的はオンラインを通じて「健康をプラスに変えること」です。それは一般向けサービスも専門家を対象としたサービスも同じです。

ただ、健康指導においてはすべてをオンラインで完結することは難しく、対面でのサービス提供が必ず必要になると思っています。

最終的には、サービスを利用者(一般ユーザーと専門化ユーザー)をマッチングし、健康をプラスに変えられるための一役を担えれば理想的だなと考えています。

「運動=筋トレ」ではなく、「運動=健康」という認識を浸透させる

資料12:運動=筋トレの認識を変える

「ジムに通う=筋トレ」と世間のジムのイメージを持たれる人が多い中、自分に合った運動方法や自宅でもできる簡単な運動プログラムを処方して少しでも運動するというハードル を下げて、世の中の健康問題の解決をしたいと思っています。

個人的に筋トレは運動を行う目的と運動を実施する段階でいうと最上位にあると考えています。

つまり、世の中の運動に対するイメージが「筋トレ」に偏りすぎている印象があると私は感じています。

運動をおこなう目的は筋トレだけがすべてではありません。

例えば、ストレッチをして気持ちがスッキリしたと思うことも、運動して仕事のへのメリハリが付くようになっても、食事が美味しくなったと思ったことも、健康診断の結果が良くなったのも全部運動の成果だと思います。

そのため、「運動=筋トレ」ではなく、「運動=健康」という認識を広げて、健康増進や疾病予防のための健康プログラムや適切な運動方法の知識を提供できるような事業を提供していきたいと考えています。

最後に言いたいこと

今回、簡単に事業内容やこの事業をじめようと思ったきっかけについて紹介してきました。

これから事業が上手くいくように試行錯誤しながら多くのチャレンジをしていきたいと考えています。

そして、やりたいことを実現させて事業を少しずつ発展できればと良いなと思っています。

SNS上では沢山の同業者の方と触れる機会があり、そのような方々を見ると私自身知識やスキル、実績などすべてにおいて勝る方が沢山いらっしゃいます。

そんな中、このような事業をはじめるにあたって「無理だと思う」「難しいと思う」「お前に何ができるのか」と思ったり、感じたりする方がいらっしゃるかもしれません。

もちろん、そのような意見や考えをすべて受け入れた上で事業に取り組んでいこうと思っていますし、自分の経験やスキルを誰かの役に立てられるのであれば、この事業の価値があると考えています。

価値があることを今年は小さい行動を積み重ねながら、Physoplusという事業を発展できるようにしていける1年にしていきたいと思います。

サービス内容やコンテンツに関しては現在準備を進めていますのでまた改めてご報告できればと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

今年も1年どうぞ宜しくお願い致します。

澤渡 知宏


2月17日(土)にオンラインセミナーを開催します。


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