14.ツール①
信仰度★★☆☆☆
【ツール:tool】1 工具。工作機械。道具。 2 コンピューターを効率良く利用したり、アプリケーションソフトの開発を支援したりするソフトウエアのこと。『デジタル大辞泉』より
メガネという道具の身体化
私の視力は中学生の頃から落ち始めました。以来日常的にメガネをかけて生活しています。
メガネとの付き合いはかれこれ15年以上になりましょうか。今や裸眼では生活もままならず、起きてから寝るまでずっとメガネをかけています。
ふだん裸眼で過ごしている方からすれば、メガネをかけての生活に煩わしさを感じないのかと思われるかもしれません。
ですが、煩わしさは特に感じませんね。これはメガネを常用している人には共感しやすいことと思いますが、長い付き合いのうちに、私にとってのメガネが、私の身体の延長に位置付いているのだと思います。(わたしは「身体」と書いて「からだ」と読むのが好きです。)
私にとってメガネはもはや身体の一部なんです。こういうことを一般的に道具の身体化と言いますね。
(「身体化」と書いた場合は「しんたいか」と読んでいます)
道具を身につけて、それが馴染んでくると身体の一部となる。これの行き着く果てに、SFの世界に登場するサイボーグもあると思います。
身体こそ道具であるという発想
ではなぜ、後から身につけた道具が、やがて身体の一部と認識するほどにまで馴染むのでしょうか。
それは、生来備わっているこの身体こそ性質的には道具そのものであるからではないでしょうか。
すなわち、道具が自然に身体化するということを翻って考えるなら、身体とは、あらゆる道具のうち、人間に生来備わっているもののことを指すという見方もできるのでは?という話です。
なんの話やらと思われるかもしれませんが、これからの話は、ひとりの人間にとって「私自身」とはどこまでのことを言うのかという認識について触れることになります。
私たちの身体が道具であるとして、それはは果たして私たち自身と言えるのかどうか。その辺りを回を分けてこれから述べていきたいので、まずは共通認識の確認をいたしました。
今日はここで区切ります。
今回は
道具が身体化するという一般的な事象から→身体こそが道具である
という認識の転換まで話しました。
うまく着地できるか分かりませんが、次回に続きます。
次回↓