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サブスクで聴く音楽がなぜか記憶に残らない

はじめに

皆さま、こんにちは!こんばんは!
平成生まれ昭和育ちです。

今日は、私が最近抱えているジレンマ…
「サブスクで聴く音楽がなぜか記憶に残らない」
について考えてみようと思います。
皆さまの中でも、同じようなことを感じた!という方がいらっしゃれば、ぜひコメントでご意見をいただきたいです。

サブスクとの出会い

私が音楽配信のサブスクリプション(サブスク)を使い始めたのは2016年です。
その頃はちょうど高校生でした。
常に金欠の高校生にとって、CDやレコードを買うということはとてもハードルの高いことでした。
そんな時に出会ったのが、2015年にサービスが始まった「Apple Music」でした。それまでは、TSUTAYAでCDをまとめて借りては、iPodにリッピングして聴くということをしていました。音楽配信ストリーミング・サービスが登場してから最も感激したことは、一度もパソコンを経由することが必要ないこと!
聴きたいものを、いつでも・どこでも・手軽に聴けるという便利さは、それまでとは比べものになりませんでした。

しかし、後から気づいたのでしたが、その「手軽さ」が実はネックになっているのではと感じ始めたのです…

なぜか記憶に残らない

私は、最近はもっぱら「Apple Music」を使って音楽を聴いています。
電車の中や空き時間などは、ずっとAir Podsを耳に着けています。
常に知らない音楽を探し求める日々。
そして、聴いたことのない名盤を聴きまくる。
私は、人生の内に一体どのくらいの時間を「音楽を聴く」という行為に費やしているのでしょうか。

なのにも関わらず、聴いたもの、好きだと思ってライブラリに追加したもの、プレイリストに入れたものが、後から振り返ると記憶に残っていないのです。
「あれ?なんだっけ?」
そんなことがしばしば。
そもそも内容すら覚えていないこともあります。

大好きな音楽なのに。こんなにも時間を溶かしているのに。
それが水の泡になるような気がして悲しいのです。

それに対し、フィジカルとしてCDやレコードを持っているものは、
パーソネル、レコード会社、レーベル、型番など、色々な情報とセットで覚えていることが多いです。

フィジカルとストリーミングで、なぜこんなに差が出てしまうのでしょうか。
より高いお金を払っているから、わざわざ買いに行ったから…
色々な理由が浮かびますが、自分の中でうまく答えが導き出せません。

もしかして「外部記憶」になっている?

私なりに、記憶が残らない理由を考えてみました。
その中でもひとつ頭に浮かんだのは、サブスクで音楽を聴く時に、
「外部記憶」に頼ってしまっていることが原因なのでは、ということです。

ここでいう「外部記憶」とは、
曲名、アルバム名、アーティスト名、ジャケットデザインなど、
「音」に付帯する情報が脳内に無いということを指しています。
「覚えよう」という努力をしなくなり易い状況とも言えるのではないでしょうか?

状況としては、辞書で言葉を検索するときのイメージでしょうか?
例えば、「愛」という言葉を調べる時、あ行の言葉を探し始めて、
無事「愛」まで辿り着いたとします。
その解説文を読んで、その意味を大まかに理解して、辞書を閉じると思います。
しかし、後になって、その解説文を一言一句覚えているか?と聞かれれば、
多くの人は否と思います。
分からなくなって、また知りたくなれば、また辞書を開ければ良いからです。

この現象を音楽に落とし込んで考えれば、
CDやレコードを購入する際は、作品のタイトルやアーティスト名はもちろんのこと、ジャケットデザインなどまでを総合的に記憶していることが多いように感じます。(もちろん、ジャケ買いという醍醐味もありますが)

対して、ストリーミング・サービスでは、例えば「Mrs. GREEN APPLE」と検索すれば、「トップソング」や、これまでリリースされたアルバム、シングル、類似した音楽のオススメなど、多種多様なコンテンツが一気に表示され、操作(選曲)している人は、そこに出てくる音楽をただクリックするだけです。
「覚える / 記憶する」ということをあまりせずに音楽を聴いているように感じます。
まさに、「手軽さ」が私を変えてしまったのでしょう。

私のジレンマを分析すると以下のようになると感じます。

デバイスやライブラリにデータが入っていれば、自分が覚えている必要性が無い

断片的な情報さえ覚えておけば良い

覚えようとしなくなる

振り返ってみると、最近の私は、「コレだけは絶対に覚えていたい」というような焦りだとか、こだわりが減っているように感じます。
「〜というワードで検索すれば出てくる」とか、「このプレイリストに入れた」という断片的な覚え方が多くなってるように感じました。
これが、表題の「サブスクで聴く音楽がなぜか記憶に残らない」の原因なのかもしれないと行き着きました…

でも、サブスクなしでは生きていけない

ここでもまたジレンマにぶち当たりますが、正直言って今の私の生活から音楽サブスクを取り除くことはできないですね。
もはや生活の一部までに溶け込んでしまっています。

この状況の中で、さらに多くの良い音楽を楽しむために、大切にするためには、
自分なりの「記憶」の方法が必要だと思います。
例えば、気に入ったものはフィジカルでも持っておくことや、メモにまとめる、
独自のプレリストを育てていくことなどなど、色々なことが思いつきます。

これからの長い人生。
もっと音楽を楽しんでいきたいもの。
もしかしたら、より便利なサービスが生まれるのかもしれません。
そんな時、よりセンシティヴに、よりセンシブルに接したい。
今できることは、古き良きやり方を見つめ直すことかもしれません。


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