大塚家具の7年ぶりの増収。
振り返ると、委任状争奪戦で議決権行使助言会社のISSが久美子社長の選任推奨の立場をとり、ROE基準5%も久美子社長は例外として、幹部社員の離反問題も見誤った。その後幹部の8割が去ってしまった。
とはいえ、名だたる機関投資家はスチュワードシップ・コードによって、自らの責任で判断したはずだが結果論として失敗だった。
なお大塚久美子氏は、MBAで学んだ競争原理をベースに、旧来の高級路線からマーケティングに基づくニーズ志向の価格設定へ切り替えた。単なる低価格路線ではなかった。
次の時代を見据えて家具のリユース事業やレンタル事業なども始めている。
組織改変も行い新外商部として成果主義を導入したが、従来の価値観を持つ社員はついて来れなかっただろう。目標未達で内部崩壊を招いた。
もしも、父親の下で永年仕えた幹部が支える会社ではなく、自らが立ち上げた会社であれば、もう少し違ったのかもしれない。
つまり、幹部から信頼を得る事が戦略よりも先立つと感じる。
時代は競争原理から共創原理へ