ミチビクを創業した想いと、実現したい世界の話。
こんにちは。ミチビク代表の中村です。
絶賛開発中ということもあり、あまり情報を出せなかったのですが、いよいよプロダクトリリースが近付いてきました。リリースに向けて、創業した想いや実現したい世界のことなんかをnoteに書こうと思います。
改めてですが、2021年4月にミチビク株式会社という会社を創業しています。覚えやすさや響きも好きで、この名前にしました。
"ミチビク"には、文字通り"導く"という意味が込められており、展開するサービスにも深く関わっています。
さて、ここから少し、ミチビクの創業までの道のりをお話ししたいと思います。
◆会社ごとに異なる意思決定
私の経歴は、ざっくり次のような感じです。
高校卒業→トヨタ系企業(製造現場)→1年4ヶ月の勉強専念→公認会計士試験合格→PwCあらた有限責任監査法人→OKAN→独立してIPO支援→ミチビク創業
ありがたいことに「面白い経歴だね」とお褒め?いただくことが多いです笑
高校卒業から公認会計士試験合格までも、そこそこのドラマがあったのですが、長くなってしまうのでまたの機会にして、監査法人時代のところからお話しします。
勤めていたのが大手の監査法人だったこともあり、クライアントもほとんどが大企業でした。私が最初にアサインされたクライアントも日本を代表するような会社で、仕事を通して大変な成長機会をいただきました。
日本のトップを走る企業の業務フローや意思決定プロセスを見られる、というのも監査法人ならではの特権で、会社運営における「一つの正解の形」を学べたのは、私の大きな資産となっています。
一緒に仕事をしたチームのみなさんも超優秀で、日々楽しく、学びのある毎日でした。
充実した日々ではありましたが、社会をより良くする事業に携わりたい・スピード感を持って仕事をしたいと監査法人の退職を決意し、OKANというスタートアップに転職しました。
OKANは「働く人のライフスタイルを豊かにする」という理念がステキな会社。当時のOKANはまだ30名程度の規模で、コーポレート部門を立ち上げていくようなフェーズでした。監査法人で見てきた企業からは打って変わって、ないものを創っていく日々の連続でした。
変化のスピードが激しく、将来の拡張性も考慮する必要があったので、なかなかにエキサイティングな仕事でした。
このときも監査法人時代に培った「一つの正解の形」が自分の中にあったのがとても大きかったです。正解の形を思い出しながら、不必要な部分を削ぎ落としてスタートアップの形に合わせていくと、不思議とうまくいくことが多くありました。
スタートアップに転職して、意思決定プロセスを「見る」→「行う」になったのも大きな変化でした。
OKANでもいろいろと経験させてもらった後、独立してIPO支援の仕事などをしていました。ここでも零細企業~大企業までいろいろと支援させていただき、本当に様々な会社を見てきました。
ここまでがミチビクを創業する前までの経歴です。
振り返ると、監査で大企業を中心に「一つの正解の形」をしたものを見て、スタートアップやIPO支援の中で発展中の形も見てきました。
大企業では大企業での最適な意思決定があり、スタートアップではスタートアップの最適な意思決定があるということを肌で感じました。攻めが重要だったり、守りが重要だったり、タイミングやスピードが重要だったり、置かれた状況や環境によって最適な意思決定は異なるのだということを思い知りました。
◆最適な意思決定をしている企業の共通項
激しい環境変化の中で、最適な意思決定をすることは難易度が高いものですが、実行できている企業に共通することがあります。
それは、取締役会など経営を決定する上流の会議で議論すべき事項についてしっかりと議論できているということです。
当たり前のように聞こえると思いますが、意外とできていない会社が多いのではないでしょうか?
しっかりと議論するためには、事前準備が必要です。議論のための情報が揃っており、それが期日通りに参照できる形になっていないといけません。これができている会社は、事務局が業務効率化に積極的に取り組んでいて、準備に余念がありません。反対に、多くの会社では準備が大変で間に合っていないため、貴重な意思決定機会を不意にしてしまっています。
報告だけやってシャンシャンみたいな会社も多くありますが、この場合はコーポレート・ガバナンスも効いていませんし、はっきり言って時間の無駄になっていると思います。
◆知られざる事務局の世界
みなさんは取締役会などを運営管理している「事務局」の人たちをご存知でしょうか?重要な意思決定会議の運営準備をする人たちで、影の立役者です。
しっかりと議論するためには、事前準備が必要だと書きましたが、いつも事務局の人たちが頑張ってくれています。目立たないかもしれませんが、取締役会の運営準備は大変なんです。そして、めちゃくちゃアナログなんです。
・日程調整(メール・電話)
・社内からの議題集め
・資料作成
・出席役員とのすり合わせ(メール)
・招集通知の作成・送付(メール)
・会議開催場所の準備(リアル開催の場合)
・当日の議事取り
・議事録の作成(Word)
・出席役員への回覧(メール)
・修正(Word)
・再回覧(メール)
・署名(郵送で回すケースも)
・保管(紙でファイリング)
これに加えて、別の業務も抱えている訳です。実際に私もやっていました。他の大量の業務を抱えながら・・・。
これでは本来準備すべき事項をしっかりと準備しきることは難しいと感じていました。
重要な会議の準備であり、時間をかけるべきところ、投資すべきところでありながら、周りからも軽視され、注目もされず、オペレーション業務に押しつぶされる。
これはけっこうな会社であるあるになっているのではないでしょうか?
また、事務局の仕事は徒弟制のような形で業務が引き継がれているので属人化しやすい領域で、担える人材があまり多くありません。
労働人口減少の波も重なって今後、この領域を担える人材は減少していく一方でしょう。
担い手がいない!となる前に、今の内から属人化から脱却し、システムにうまく働いてもらう体制を作っておく必要があります。
◆属人化・非効率から脱却しよう
コーポレート領域では、freee、smartHR、LayerXなど業務効率化をするような便利なサービスがたくさん出てきています。しかし、取締役会等の運営管理に関するサービスは未だなく、前述のようにアナログかつ非効率な運営をしているのが現状です。
つまり、会社の超重要なことを決めるための準備をすることに対するサポートはなく、属人化して非効率な中なんとか回している状態です。もしくはできていない会社もあると思います。
これは、本当にもったいないことだと感じているのと同時に、良くなる可能性をものすごく秘めているなと感じています。
取締役会など会社の超重要機関の決定、ここを変えれば、会社は変わる。と考えています。それなのに適切に投資をされているとは思えない状況なのです。反対から考えると、適切な投資をしたとすれば多くの会社が変わる可能性を秘めているということになります。
もちろん、そんなにすぐに正解に辿り着くわけじゃないかもしれません。自分たちの会社に一番あった議論の形を見つけるためにも、PDCAを回す必要があると思います。そのために、事務手続きや形式的な部分にかける時間はシステムをうまく使って最小化し、創出された時間で、人は最適な意思決定をすることに専念すべきです。
◆ミチビクが実現したい世界
ここまで相当長くなってしまいましたが、ミチビクでは、
経営が、あるべき姿になっている世界を目指したいと考えています。
ここで言うあるべき姿というのは、最適な意思決定がされる状態を指しています。最適な意思決定がなされていればコーポレート・ガバナンスも問題なしに効いているはずです。
意思決定を変えれば世界は変わる。そう信じています。
そのためにミチビクでは、
アナログな作業をテクノロジーで解決し、重要会議の運営を効率化を図り、時間を捻出。拡充された時間を準備に当てること、また事務局と役員のコミュニケーションをシームレスなものにすることで、より実行的なアジェンダ設定に繋げ、最適な意思決定機会の創出へ貢献したい。
そんなプロダクトを開発しています。
このプロダクトの事業領域を、我々はコーポレートガバナンステック領域と呼んでいて、まずは最上位の意思決定機関である取締役会の運営最適化からはじまり、関連する領域への進出を目指していきます。
まだまだないものが多いスタートアップですが、
ミチビクは「経営を、あるべき姿へ導く。」をミッションに掲げ、
コーポレートガバナンステックに取り組む初めてのスタートアップとして、この領域のデファクトスタンダードになるべく存在感を放っていきます!
役員、事務局、重要会議の運営に携わる皆様、是非ともに経営をあるべき姿にしていきましょう!!
取締役会運営でお困りの方がいらっしゃれば是非個別にご連絡ください。
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