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スタートアップ創業初期のバックオフィス最適解

◆noteの目的

はじめまして。michibikuという、取締役会や監査役会などのエグゼクティブ会議の管理をデジタル化するサービスを提供しているミチビク株式会社のCEO、中村と申します。

2021年4月の創業からあっという間に3ヶ月が過ぎ去りましたので、これから起業を考えている方々のご参考になればと思い、自身の経験をまとめていこうと思います。これからのスタートアップに少しでも貢献できれば幸いです。

自身がコーポレート領域の経験が長いこともあり、バックオフィス業務については知見がある方だと思っています。その経験の中で創業初期のバックオフィスには最適解のパターンがいくつかあると考えており、今回は私の中でのベストパターンを紹介します!

◆スタートアップ創業初期のバックオフィス最適解

創業初期のバックオフィスにもそれなりに多くのものが必要となってきますが、できあがりのイメージはこんな感じです。
※売上部分などは会社の形によって大きく変わる部分だとは思いますので超ミニマムな形で書いています

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使っているツールは、

・契約:クラウドサイン
・メールとストレージ:GoogleWorkspace
・人事労務:人事労務freee
・会計:会計freee
・銀行:PayPay銀行(+メガバンク1行あったほうがイイ)
・コミュニケーション:Slack
・ドメイン:お名前どっとこむ or ムームードメイン(大手が無難)
・ホームページ:Wix

なお、選定におけるコンセプトは、次の通りです。

・コストが抑えられること
・紙を使わない
・将来も使い続けられるものであること(一部乗り換え前提のものもあり)

スタートアップのバックオフィスは最初が肝心です!業務フローだけ綺麗にしておけば後から大混乱するという事態は避けられるはずです。スタートアップのリソースは限られているからこそ、最初の業務フローはしっかり構築しておくことをオススメします。
その際に意識したいのが、事業成長期におけるシステムリプレイスは地獄であり、拡大を見据えた構築が必要だということです。

創業初期でキャッシュがないので、ケチるところはケチる必要がありますが、ケチってはいけないところをケチると、後でとんでもないコストを支払うことになってしまいます。

◆それぞれの紹介

それぞれ選定したツールを紹介していきましょう。

・契約:クラウドサイン

顧客との契約、業務委託のメンバーとの契約、その他いろいろなところで契約が発生します。コンセプトにある通り、紙は極力排除したいです。
そのため、電子契約ツールで国内シェアNo.1のクラウドサインの出番です。創業初期は、作成した契約書をアップロードして送信することができれば十分です。かつ、安ければ文句なしです。

他にも電子契約ツールはあって、機能的な差異はそこまでないと思いますが、受け取る側で抵抗が一番少ないと考えられるのも選定のポイントです。


・メールとストレージ:GoogleWorkspace

説明不要のGoogleソリューションですね。
1ユーザー 680円/月から使えるので最初から課金するのもアリだと思います。弊社も最初ケチって課金しなかったのですが、メールやドライブのデータ移管にけっこうな時間的コストがかかるので、素直に最初から課金すればよかったと思いました。
また、ドメインとWEBページとメールをつなぐのにネームサーバーやらなんやら設定する必要があるのですが、最初にGoogleWorkspaceの課金をせず、途中で課金することになった場合、設定をやり直す必要が出てきます。
1回でも時間がかかる作業を、何回もやることになりものすごく時間を取られました。

大事なことなのでもう一回言いますが、素直に最初から課金すればよかったと思います。


・人事労務:freee人事労務

役員報酬 or 従業員給与の計算のために給与計算システムが必要です。いくら人数が少なくても、お金にまつわるところはしっかりしたいので初期から導入しましょう。弊社は、なにか特殊な処理をするわけでもなく、基本的なことができれば良いので会計freeeとAPI連携される人事労務freeeを選びました。

一点、要望があるとしたら、従業員との雇用契約書の締結を人事労務freeeの中に持ってほしいですね。smartHRにはその機能があります。


・会計:freee会計

経理業務の自動化観点だとfreee会計が一番いいよねっていうことで選択。
MFなど他のところもありますが、自動化に重きを置くとなるとfreee会計です。他システムとの連携や開発スピード、よく使う画面のUI(視覚的なみやすさや操作性)でもfreee会計の方が好みでした。

会計システムは将来のスイッチコストが非常に大きくなります。freee会計であればIPO実績もありますし、ある程度の規模までは対応できるはずです。


・銀行:PayPay銀行(+メガバンク1行あったほうがイイ)

会社設立から即ほしいのが銀行口座です。が、スタートアップの銀行口座開設は地味にハードルが高かったりします。

メガバンクにコネなしで法人口座開設に行っても審査で落とされます。メガバンクの口座開設をするときは、知り合いの銀行担当者や起業家、税理士などに紹介してもらいましょう。

ネットバンクはスタートアップの口座開設ハードルの下がってきており、手続きが楽で早いという観点でPayPay銀行がオススメです。
少し前まで楽天銀行派だったのですが、振込手数料を値上げしました。開設スピードについても、楽天銀行は今回開設したときは書類提出から開設まで1ヶ月以上かかりました。それに対してPayPay銀行は書類提出から1週間ほどで口座開設できました。

銀行を選ぶ観点はいくつかあると思うので候補と選定観点をまとめておきます。

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手数料はもちろん、決算処理の自動化のためにもデビットカードはあった方がいいと思います。Pay-easyの有無やfreeeで振込が楽にできる(振込連携)ということからもPayPay銀行をメインのネットバンクにしました。
PayPay銀行で総合振込をするのにBA-PLUSという口座を設定してください。追加の費用などはありません。

ネットバンクの注意点として、口座引落される側の登録ができないことがあります。代表的な例でいうと、創業融資や社会保険料の引落はできません。
弊社は創業融資を実行したのですが、ネットバンクNGだったためメガバンクの口座も開設しました。社会保険料はPay-easyでネットから支払えるのでPayPay銀行で対応しています。


・コミュニケーション:Slack

無料だと最新のメッセージ10,000通までしか見れないという制約はありますが、メンバーが少なければ十二分に使えるのでSlack一択です。直感的に使えるし、将来的な拡張性も文句なし。メールアドレスが決まれば即登録しましょう。


・ドメイン:お名前どっとこむ or ムームードメイン(大手が無難)

ほしいドメインが安く取れれば正直どこでも良いのですが、AWSやWEBページの設定などのときに大手の方が説明ページがたくさんあります。なので大手が無難だと思います。


・ホームページ:Wix

バックオフィスという感じではないですが、銀行口座の開設にも必要になりますし、ページランクの蓄積のためにもなるべく早くあった方がいいと思うのでおまけ的に書きます!

時間的・金銭的な費用をあまりかけず、見られるぐらいのものにするのにWixは必要十分でした。
最初からエクイティでの資金調達を目指すチームにおいてもWebページは必要ですよね。

WordPressなどの選択肢もあるかもしれませんが、サーバーの登録や費用を考えるとWixの方が圧倒的に楽でした。サーバー費用でWix使えますし。
また、WordPressを使ったがために将来的な技術負債を抱えている例も少なくないので、それを避けたかったというのもありました。

◆最後に

最初に会社を支えるバックオフィスの仕組みだけしっかりしておけば、自分でやるときはもちろん、知り合いに頼んだりアウトソースする際も圧倒的に難易度が低くなります。業務フローが綺麗であればプロセスもブラックボックス化しません。

バックオフィスを甘く見ず、最初に少し力を入れて構築し、後々の困ったがないようにしておくことを強くおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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